僕と三毛猫

メロン

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僕と三毛猫

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学校の帰り道に、よく見る三毛猫がいた。いつも気持ちよさそうに寝そべってる。たまに、僕の後ろから
ミャアミャア鳴きながらついてくるときもある。しばらく歩いて、立ち止まって振り返ると、少しびっくとして
鳴きやんだ。なぜか照れてるように見えた。気のせいかと思いそのまま家に帰った。
次の日の帰り道にも、三毛猫がいた。今日は座って、じっとこちらの方を見てニャンと鳴いた。でも今日は、
それどころじゃないので、そのまま帰ろうとした。するとまたニャンニャンと2回も鳴いた。気になったが、
聞こえないふりをして歩いて行くと「何かあったのかにゃ」と声が聞こえた。「え!」と思わず声をだしてしまった。
まわりには誰もいないはず、いつもの猫がいるだけ。もしかしてこの三毛猫が?まさかと思いながら、じっとその猫
を見ていたら。「はじめましてにゃ。急いでるの?」と言った。気のせいではなかった。「今日は。」と三毛猫に言ってみた。「聞こえてたんだ。今日は元気がないね。何かあったの?」と三毛猫が言った。そう今日から春休みが始まる。やった–とうれしいような、そうでも無いような。宙ぶらりんな気分。「何もないよ。」と言ってとぼとぼと歩いて帰った。いつもの帰り道が、どんよりとしてるように見えた。そのあと、あの三毛猫がどうしてたかは、見る気もしなかった。まあいいかと思いながら、歩いて行くといつのまにか家の前に着いていた。
「ただいま」と言いながら玄関のドアを開けた。ドアの向こうから「にゃあ-ご。おかえり。」と聞こえた。
え⁈お母さんが、猫になった⁈「おかえりにゃあ。ぼくだよ」と言った。そして奥の部屋から「けんと。おかえりなさい。」とお母さんが言った。「お母さん猫どうしたの?」「かわいいでしょう。洗濯を干していたら家の中に入ってきたのよ。人なつこい猫でぜんぜんこわがらないしお腹をすかしているみたいだからご飯をあげたらなついてね、しばらく家で面倒をみようかと思っていたのよ。」「そうなんだびっくりしたよ。」「ランドセル置いて手を洗って来なさい。」とお母さんが言った。二人の会話をしている間、猫はニコニコとしていた。そして自分の部屋にランドセルを置いてリビングに行った。猫は自分の家のようにリビングのソファーに丸くなってくつろいでいた。
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