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第1話黄泉

7. 真実

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みこと「」

琴音ことね『』

死神大王しにがみだいおう【】








火が灯り、明るさを取り戻す。


気がつくと2人は死神大王の城に戻っていた。そこには今まで2人には見せたことの無い姿がそこにはあった。身の丈は165cm程で髪はとても長く銀髪で目の色は左右違う。左目が金色 右目が銀色になっている。

【これが私の本当の姿よ。今は幻影でつくりだしているだけだが】

「死神大王、何があったか俺達に説明してくれよ!俺あまり状況を掴めてねーからさ」

命は死神大王に手を指し伸ばす様に話しかける。

【分かったわ。少し長くなるわよ。】

姿を元に戻した死神大王否、琴葉が語る。

【あれは17年前。坊やと琴音が生まれた年よ。冥界の奥深くに眠る最悪伊邪那美命いざなみのみことが封印から解き放たれたの。彼女は数千年前に那岐なぎ君の妻だった神よ。全ての産みの親でもあったの。でも彼女は火の神を産む際に重症の火傷を負い、死に至ったわ。そして彼女は此処、黄泉の国に来たの。普通は死んでない者は黄泉の国に入れないの。でも那岐君は伊邪那美命に会いたくて冥王に交渉したの。そしたら彼女の姿を見ずに現世まで連れかれることが出来たら復活を約束すると言ったわ。でも那岐君は誘惑に負け全身が腐敗した伊邪那美命を見てしまったの。あまりの醜さに逃げ出してしまった那岐君に伊邪那美命は怒り、黄泉醜女よもつしこめに那岐君を取らえるように言ったわ。必死に逃げた那岐君は黄泉の入口を大きな岩で塞いでしまったの。そして決別を決めた2人は共にこう言ったの。愛しき貴方、何故こんなひどいことをするの。貴方がこんな事をするなら貴方の国の人間を1日1000人殺すわ。と伊邪那美命は言ったわ。そしたら那岐君は、愛し君がそのような事をするなら私は1日に1500人の人間を産もうと。そしてそこに初めて人間に生と死が出来たの。それから伊邪那美命は冥界の女王になったの。】

「なんかスゲーな」

『私も初めてその話は聞いたわ。』

2人が津々と話を聞いていく中琴葉は

【でもここで終わりじゃないの。伊邪那美命は人間どころか黄泉の国に来た魂達も食らっていたの。それを見かねた冥王は伊邪那美命の討伐を考えるの。そこで冥界で一二を争う力を持っていたのが夜摩やま君と私よ。そして助っ人として那岐君も呼んだわ。4人係で伊邪那美命を討伐する予定だったの。】

命は食い入る様に

「倒したのか?」

【いいえ、それは無理だったわ。憎しみに駆られていた伊邪那美命を倒すのは疎か封じ込めるのもやっとだったわ。冥王が自分の命と引替えに自分自身が封印の檻となり伊邪那美命をやっとのこと封印したの。そして私達は黄泉の奥底、冥界に封じ込めたわ。そして伊邪那美命の呪いで私達は互い互いに力を抑制し合い、会う事も出来ず、もし出会ったら全てを破壊するというふうになってしまったの。しかし何者かが17年前に封印を解き放ち伊邪那美命が復活したの。それに気がついたのは私だけよ。私は1人で伊邪那美命に立ち向かい敗れた。この体と力を最小限抑え、縮こめることで伊邪那美命の力を3分の1程度にすることに成功して】

そして死神大王は願いを乞う様に言った。

【この事実を知ってるのは私と夜摩君、那岐君、そして貴方達だけよ。この話は内密にして、どうか伊邪那美命を止めて欲しいの。私達が命懸けで守った平和が今終わりを迎えようとしてるの。お願い】

「安心しろ!琴音と俺がそいつをぶっ倒してやるよ!だよな琴音!」

自信に満ち溢れる声を放ち命は琴音に尋ね琴音は言った。

『お任せ下さい死神大王。いや、ママ!一緒にこの世とあの世を救いましょ!!』

雲一つない表情の2人は死神大王に近寄りそして手を差し伸べ命は大声を出して

『今日から死神始めました!』

と。

物語が動き始めた。光が全てを照らす世界へと。





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