黒竜住まう国の聖女~呪われ令嬢の終わりと始まり~

奏ミヤト

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第三章 王城での一月

視えた記憶

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「あぁん!?」
「それを殺したのは我々ではない」
「馬鹿言うんじゃないよ! 貴様らが殺してないってんなら、どうしてバルテの首がここにあるのさ!」

 噛みつくジェナの視線を正面に受けながら、兄は端的に、ジェナを更に逆上させるべく言葉を吐く。エイナーも、これからだとジェナを見下ろす視線に力がこもった。

「拾ったのだ」
「……拾った……だって?」
「我々は、雨で増水し濁流と化した川を流れるそれを拾い上げた。そして、それをわざわざこうして貴様の元へ届けてやった。これが慈悲でなくば何だと?」

 ジェナは、兄の言葉を信じたわけではないだろう。けれど彼女には、夫をこれほどまで残虐に殺してしまう存在に、どうやら心当たりがあるらしい。
 ジェナの瞳の奥に、エイナーは自分の望む記憶の片鱗を見た。けれど、まだジェナの感情の発露が弱いのか、自力でその記憶を掴むことまではできない。まだこの力を本当の意味で自分のものにできていない現実に、少しの悔しさを思う。

 見開いた目をすっかり血走らせ、怒りのあまりか、ジェナの息遣いが次第に荒くなり始めた。激しく深い憎悪に塗れた瞳を兄にひたと据えたまま、その口から激しい歯ぎしりの音が漏れる。彼女の、声にならない度を越した怒りが足を踏み鳴らさせ、鎖の擦れる耳障りな音がひっきりなしに牢に響く。

「ああ……あい、つら……! あいつら! あいつらかぁあああああっ!! くそっ! くそっ! くそったれがぁあああああ!! あいつら! ビトから聞いただとかぬかして金と荷だけを勝手に押し付けといて、失敗したら殺しやがったってのかい! ふざけるんじゃないよ! あたしらが失敗したのは、あいつらが騎士連中を足止めできなかった所為だろうが! それをあたしらの所為にしやがって……! あああああ、腸が煮えくり返るっ! あいつらもまとめて全員、絶対ぶち殺してやるっ!」

 唾を飛ばして叫ぶジェナから、とうとう、様々な記憶が矢継ぎ早にエイナーの中へと流れ込んできた。

 ジェナが「あいつら」と叫ぶ度に、人相の悪い男が三人現れた。明らかに只人ではない屈強な肉体に、背中には湾曲した剣。エリューガルの民のものではない、異国の香り漂う彫りの深い顔立ちと、くっきりとした肌の色。彼らの背後には、人数分の馬。
 次に視えたのは、ビト。商売人らしい痩せ型の、これと言った特徴のない男だった。ただ、その目は常に抜け目なく獲物を探すように細く、浮かべた笑顔も胡散臭い。
 ビトが、ジェナ達に向かって「女のガキが泊まりに来た」と告げる姿が浮かぶ。汚い格好の、恐らく孤児。攫ったところで足はつかないだろう――そんな言葉を並べた後、ジェナの手に小瓶を手渡す。眠らせる為の薬だろう。

 間違いない。このビトが、ミリアムをジェナ達に攫わせた張本人……!

 エイナーの腹の底に、これまで経験したことのない怒りが湧き上がる。けれど、その怒りを押し止めて、エイナーは意識を次のジェナの記憶へと戻した。怒りに叫ぶのは、後でいい。今なすべきは、目の前に集中すること。
 ジェナの瞳を見据えて、彼女がこれまで見てきたものの中を泳ぐ。彼女が怒りに任せて叫ぶ度に、その感情に引き寄せられて、印象の強い記憶がエイナーの中へ飛び込んできた。けれど、今度はそれらを冷静に、エイナーが視せられるのではなく、意識して、視る。

 ジェナに依頼品――麻袋に入れられたエイナー自身――を引き渡し、去って行く男達。笑いながら言葉を交わしている。一人は、ムトゥヴァにいい報告ができると。もう一人はロズ、と言いかけて口を噤み、辺りを用心深く窺う。最後の一人は、簡単な仕事に対する依頼人の金払いのよさを喜んで、今夜の楽しみがどうだとか下品な言葉を並べて去って行った。

 ビトについての記憶は、気の早い次の依頼と、得意客だが頭のいかれた老人の話。枯れ枝のような手足に醜い鷲鼻で、いかにもな怪しげな風体だけれど金払いだけはいいとか何とか。今度ジェナ達にも紹介しようと言って、それきりジェナの記憶にビトは探せなかった。

 最後に、思い出したように小綺麗な男の姿が過る。ジェナ自身に、その男がこの件に関係している確証は薄いのだろう。けれど、エイナーはその男を知っていた。その顔は、エイナーが滞在していた大叔母の屋敷で会ったものだった。確か、大叔母の夫の親戚筋。ホルスト家の若い主人だと、軽く紹介を受けたことを思い出す。
 その男が、整った格好とは正反対の不衛生な場所で、集めた浮浪児達を閉じ込めた檻の前で佇む姿が、舞う花弁のようにエイナーの眼前を過って消えていく。

 そこまでを視たところで視界が不意に明滅し、エイナーは自身の限界を悟った。
 こちらが視たかったものは、恐らく視ることができた。収穫は十分だ。そうであるなら、無茶はしない。

 肩で息をするジェナの荒い息遣いが静まった地下牢に虚しく響く中、エイナーは意識の中の「眼」を閉じ、力の行使を止める。
 兄の視界から自分の意識が体へ引き戻される感覚と共に、ジェナの記憶を視ている間は失っていた兄の手を握る感覚が自分の中に戻り、その手をわずかに引いて兄へと合図を送った。そうしておいて、ゆっくりと自分自身の目を開き、間違いなく兄の手を握る自分の手が目の前にあることを確かめて、エイナーはほっと小さく息を吐く。

「気は済んだか?」
「あぁ? 済むわけないだろうっ! ふざけてんのかい、王子様よ!」
「……そうか。だが、生憎我々の用は済んだのでな」
「あ?」

 兄の陰から覗いたジェナは、わずかに呆けた顔を兄へと向けていた。それもそうだろう。ジェナの元に生首を寄越し、彼女の罵詈雑言を黙して聞くだけ聞いて用が済んだと言われたら、そんな反応になるのも頷ける。
 けれど、兄はそれきり興味を失ったようにジェナへ視線を向けることはなく、代わりにラーシュが動きを見せた。牢の扉を開けて、躊躇なくその中へ足を踏み入れたのだ。

 彼の行動の意味するところを悟ったジェナが、泡を食ったように「待ちなよ!」と叫んだ。その顔は、散々兄へ向かって語気も荒く喚いていた時とは異なり、その威勢のよさも気の強さも何もかもをどこかへ置き忘れたように、心底から焦った様子を見せている。
 一方の兄は、地下牢の出入り口へ向けて一歩を踏み出したところで、ジェナに呼び止められたことを厭うように、冷徹な眼差しで彼女を一瞥しただけだった。けれど、ジェナにとっては兄の足を止められさえすればよかったのだろう。この機を逃さないとばかりに、ジェナが媚びを含んだ笑みに顔を歪ませた。

「あ、あんたの弟を攫った連中のこと! あたしを殺しちまったら、何一つ分からないままだよ! それでもいいってのかい、王子様よ! ああ、ああ、可哀想にねぇ、あのおチビちゃん! 今でも部屋ん中でガタガタ震えてんだろう? 寝小便チビってべそべそ泣いてんじゃないのかい? だけど、あたしを生かしといたら、そのおチビちゃんの慰めになると思うがねぇ……? どうだい、弟思いのお優しい王子様よぉ!」

 先ほどまであれだけ暴言を吐き散らしていたその口で、生き恥を晒していると言いながら、いざ目の前に死が迫ると途端に手のひらを返して命を乞うその様は、兄のみならずエイナーの目にすら醜悪に映った。しかも捕らえられている立場で、往生際悪くもこちらに取引を持ちかけようなど、厚かましいにもほどがある。

 そして何より、ジェナの口から出る彼女が勝手に想像するエイナーの姿に、自分にとって掛け替えのないミリアムの存在を汚されたような心地がして、エイナーの心が急速に冷えた。
 ジェナに対する怒りがないわけではない。むしろ、その逆。あまりに強すぎる怒りを覚えたが故に許容量を超えて、逆に冴え冴えとするほどの冷静な思考が、エイナーに目の前の存在を捉えさせていた。

 ――要は、キレたのだ。

 あれだけ恐ろしく感じていた筈のジェナに対する恐怖が、今は不思議なほど消え失せて、恐ろしい存在だと思っていたことが酷く馬鹿馬鹿しいとさえ感じる。
 気付けばエイナーは、キレた自覚のないまま、その勢いに押されて兄の背後から進み出ると、驚く兄が制止する間もなく口を開いていた。

「あなたの言う攫った連中とは、キスタスバの騎兵崩れのならず者三人のことですか? それとも、安宿の主人ビト? ……ああ、それとも、あなたの得意客のホルスト卿のことでしたか?」

 これまで兄の背後に控えていたエイナーの存在を、全く気にしていなかったのだろう。突然、その存在を主張したエイナーに驚き一瞬言葉を失うジェナの目の前で、エイナーは目深に被っていたフードを勢いよく背中へと下ろして、これ見よがしにその顔を晒してやった。
 当然のようにジェナの目が更に驚きに見開かれ、それに向かってエイナーは努めて柔らかな、他者を魅了する綺麗な微笑を浮かべる。
 ただし、ジェナの目には恐らく、盛大な嘲りを含んだものに見えたことだろう。エイナーも心中では、ざまあみろ、と兄が聞いたら卒倒してしまうだろう悪態を、ジェナに向かって放っていたのだから。

「て……めぇは……!」
「お久し振りです。その節は大変お世話になりました。……ところで、何でしたっけ? あなたが運ぶことに失敗した『おチビちゃん』は、今でも部屋の中でガタガタ震えて、寝小便垂れて泣きべそをかいているんでしたっけ? ……生憎と、僕はこの通りあなたの目の前にいますが、あなたは一体、どこの誰のことを言っていらっしゃるんでしょう?」

 ぶちり、と何かの切れる音がした。それは、ジェナが己の口内を噛み切った音だったのか、彼女の裸足の足が床を擦った音がそう聞こえたのか。はたまた、彼女のこめかみに血管が浮かんだ様を目にして、そんな音が聞こえた錯覚を起こしたのか。
 とにもかくにも、その音を境にしてジェナの顔はこれまでにないほど凶悪に歪み、その顔色を赤黒く変じさせていた。

「こ……のっ! クソ――」

 言いかけて、けれどそれ以上、耳障りな濁声がジェナの口から吐き出されることはなかった。
 代わりに、ジェナが口を開くのとほぼ同時にエイナーの視界が兄の手によって塞がれ、突然巻き起こった風がエイナーの髪を微かに揺らす。
 一体、何が起こったのか。それをエイナーが直に見て確かめることは、叶わなかった。けれど、塞がれなかった耳が明確に拾った音と、わずかの間を置いて鼻先に漂ってきた臭いに、何が起こったのか――牢の中にいたラーシュが何をしたのかは、明白だった。

「ちょっと、ラーシュ!」

 イーリスが即座に咎めるけれど、その声は発するにはあまりに遅く。ちらりとエイナーが足元に落とした視線の先に、ラーシュの起こした行動の結果が、床に赤く広がる様が見えた。

「これ以上は聞くに堪えなかったので」
「だからって――」
「エイナー様のお耳が穢れますし、殿下も用は済んだと仰ったでしょう?」
「ああ、もうっ」

 微塵も反省の気配のないラーシュと呆れるイーリスの声をその場に、エイナーは下ろした筈のフードを兄の手によって再び目深に被せられ、視界の多くを遮られた状態で、手を引かれて地下牢を後にした。

 閉鎖的な空間から広い場所へと戻ったエイナーの頬を、ひやりとした空気が撫でる。吸い込んだそれにも強い雨と緑の匂いが混じり、自然とほっとした心地になる。
 その途端、エイナーは思い出したように全身に走った震えに、その場にへたり込んでしまった。

「あ……」

 ローブの袖から恐る恐る出した両手を見下ろせば、そのローブにすら震えが伝染するほど、激しく小刻みに揺れている。
 今更、忘れていた恐怖がエイナーに襲い掛かってきたかのようだった。あれだけ冷静に目の前の出来事を見ていた筈なのに、遅れて心臓が激しく脈打ち、全身に汗が吹く。

「エイナー!」

 慌ててしゃがみ込んだ兄の手によってフードが取り払われ、エイナーを気遣う兄の顔が目の前に現れる。その姿を目にした瞬間、エイナーの両の瞳から、全く意識せずぼろりと涙が零れ落ちた。

「あ、に……」
「よく、頑張ったな。エイナー」

 エイナーの震える体を、兄の抱擁が力強く温かく包み込む。耳元で、決して大きくはないけれど感情のこもった兄の声が、エイナーを真っ先に褒めてくれた。よくやった、と。
 エイナーに無茶をさせたと後悔して兄自身を責めるでもなく、体を震わせるエイナーを殊更に心配するでもなく。エイナーがやるべきことをやり遂げたことに感動したような兄の声音に、更にエイナーの目尻から涙が溢れた。
 自分の心の決めたままに、やり遂げられた。兄の信頼に応えられた。

 震えて上手く動かない両手をそれでも兄の体へと回し、エイナーは体に走る震えと激しい鼓動の正体を理解する。
 これは、恐怖ではない。喜びと安堵だ。
 初めて、自分から望んで起こした行動を完遂できたことに対して。あれだけ恐ろしかった相手に、面と向かって言葉を放つことができたことに対して。何より、兄が自分のやったことを認めて、褒めてくれたことに対して。
 変わると決めて、確かに変わることのできた自分の姿を実感した喜びの震え。成すべきことを無事に成し遂げられた、安堵の震えなのだと。
 そして溢れ出る涙も、兄に認めてもらえた嬉しさからのものだ。
 こんな時にまず見せる兄の表情は、いつだってエイナーを酷く心配するものだった。それが、今日はただ、労を労うかのような気遣いだけ。それが、エイナーにとってはどんなに嬉しかったか。

「……はい、兄上……っ」

 喜びに涙するミリアムを、思い出す。
 彼女もこんな気持ちで涙を溢れさせていたのかと思うと、エイナーはこれまで感じたことのない温かな心地に、兄の胸の中で顔をくしゃくしゃにして笑った。
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