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7話 騎士団長は男装令嬢の兄と決闘をするそうです
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ジョナサンはミアの身近な目標だった。いつもその背中を追いかけて隣で剣を振り、ともに野山を駆け回る。そして、いつか兄の横で一緒に戦う日を夢見ていた。
幼いミアの心情を知ってか、ジョナサンは丁寧に剣の扱いや身体の使い方を教えくれた。
兄はヴォルフガルト家に稀に産まれる異能の持ち主で、相手の言葉が嘘か誠か見破る耳を持っている。
――ミア、僕に嘘はつかないでね。
二人きりで遊んでいる折りに、こっそり明かされた兄の秘密にミアは興奮した。大好きな兄に信頼されていると喜び、 以来、彼に偽りを告げたことはない。
✥
人の口に戸は立てられないことを、ミアは嫌というほど思い知った。
愛する者を賭けて、王国騎士団最強と謳われる騎士団長と、辺境で勇名を馳せる男爵子息が決闘をする――。
ジョナサンが起こした騒動の目撃者は大勢いたので、噂はまたたく間に王都中に知れ渡ることになった。
決闘当日。
騎士団施設の一画にある訓練場は、大勢の見物人で溢れかえっていた。
貴族たちは即席の観覧席で優雅にお喋りに花を咲かせながら、決闘の始まりを今かいまかと待ちわびている。
彼らだけではなく、城下街の住人も押しかけ、さながら祭りのような喧騒が満ちていた。
「……バッハシュタインとヴォルフガルト、どっちが勝つと思う?」
「公爵様は先の魔獣討伐で活躍されてたからなぁ。人間相手なら楽勝だろ?」
「おいおい、相手はあの【戦狼】だぜ。なんでも隣国の騎兵隊を一人で壊滅させたらしい。……眉唾もんだが、俺はヴォルフガルトに賭けるぞ」
訓練場を囲う塀の最前列に騎士団員たちと控えるミアは、どちらが勝つか賭けをする男たちに、げんなりした。
ジョナサンが決闘を申し込んだ後、必死で取り消しを訴えたのだが、彼は一歩も引かなかった。
ならばとサイラスに辞退するよう懇願しても、不穏な微笑みを浮かべ、
『売られた喧嘩は買わなければ、騎士として負けを認めることになる』
と譲る気は一向に見せない。
結局、両者が歩み寄ることはなかった。
国を揺るがす喧嘩なら買って頂きたいが、辺境貴族の娘ごときに、アマグスタニア王国の戦力を無駄遣いしてもらいたくない。
そもそも父はミアとサイラスの婚約に賛成しているのだ。ジョナサンが勝ったとしても、上位貴族に決闘を申し込んだ不敬罪で訴えられかねない。
誰も得をしない、ただの意地の張り合いである。
効果的な説得方法を思いつかないまま、対決の日を迎え、ミアは王国の最大戦力がぶつかり合うのを眺めているしかなかった。
「副団長は止めないんですね」
「……団長も頑固だからな。まあ、お互い手加減するだろ」
子どもじゃあるまいしと、ダンカンは肩をすくめた。
塀の向こう側では両者が出そろい、名乗りを上げている。背後の見物人たちの熱気が一気に膨れ上がり、爆発しそうな勢いだ。
「こんな騒ぎになって、もう街中歩けないです……」
「心配するな。お前のことはすでに王宮でも噂になってる」
塀に両腕を乗せ決闘の場を見据えるダンカンが、衝撃の事実を告げ、ミアは穴があったら入ってしまいたくなった。
「お、はじまるぞ」
打ちひしがれるミアが顔をあげるのと同時に、金属が打ち合う残響が耳に届いた。素早く間合いを詰めた両者を囃し立てる声援が大きくなる。
先に攻撃を仕掛けたのはサイラスで、筋力を活かした剛剣を、いかんなく発揮している。重い斬撃にジョナサンは受けるのが精一杯の様子だ。
派手な剣舞に騎士団員たちが固唾を呑んでいるなかで、ミアはサイラスの動きに違和感を覚えた。それはダンカンも同じようで顎に親指と人差し指を添え、首を傾げている。
「……団長、えらく急いてるな。相手の出方も見ずに剣を振りすぎだ」
「はい」
「ミア坊の兄さんを油断させるためか?」
並みの相手ならそれも考えられるが、サイラスはそこまでジョナサンを甘く見積もってはいないはずだ。現にジョナサンはサイラスの攻撃を見極めつつある。
ひと呼吸後、ジョナサンが地面を蹴り、サイラスの胴をめがけ、細身の剣を振りぬいた。
騎士団長はひらりと背後に跳躍するも、すぐにジョナサンが追撃する。
苛烈な剣撃を紙一重で躱していくサイラス。
その身のこなしに、どこからともなく感嘆のため息がこぼれた。
激しい攻防に土煙が立ちこめ、二人の姿がぼんやりと霞んでいく。
――やっぱり、団長の様子がおかしい。
ミアは目を細め、サイラスの動きを追った。剣撃を受け流した反動を利用し、相手を圧倒するのがサイラスの常套手段だ。今は回避するばかりで、ミアでも判る反撃の好機を逃し続けている。優雅にジョナサンを翻弄しているように見えなくもないが。
もしかして。
「あ‼ おい、ミア坊。戻れ!」
ダンカンの制止を振り切り、塀を軽く飛び越えると、ミアは決闘の場に躍り出た。闘いに集中するサイラスとジョナサンは、彼女の接近に気付いていない。
ミアとて騎士の端くれだ。身を低くして訓練場を駆け抜けると、今にも上段からサイラスに切りかかろうとしたジョナサンの前に立ち塞がった。
「ミアっ。どういうつもりだ!」
突然割り込んだミアに、ジョナサンは振り上げた腕を下ろすも、深紅の虹彩を光らせ怒りを露わにする。
「兄様、決闘の日を改めてもらえないでしょうか」
戦の匂いに酔いつつあるジョナサンに、ミアは言った。
「……何?」
「ヴォルフガルト、どういうつもりだ……?」
振り返ると、サイラスも静かな怒りを湛えている。
【仮面公爵】そのものの、表情が欠落した彼に、ミアは怯んだ。
しかし、ここで引いてしまっては決闘を台無しにした意味がなくなる。
「決闘を邪魔するということは、騎士の闘いを侮辱するということだぞ。……お前は今、何をしているかわかっているのか?」
「聞いて、兄様。団長は――」
すっと剣を翳すジョナサンは、ミアの話を聞く余地もなく、戦闘を再開した。血に飢えた獣に様変わりした兄の迫力に威圧され、ミアは剣の軌跡を目で追うことしかできなかった。
騎士としてあるまじき行為だが、身体が動かない――。
風を切る音と鉄の匂いがした。
ミアは背中に覆いかぶさる影を振り返る。
「……団長!」
「かすり傷だ、騒ぐな」
サイラスの軍服は二の腕を大きく斬り裂かれ、鮮血が滲んでいる。滴った血が地面を赤黒く染めた。誰が見ても軽傷ではない。ミアはハンカチを取り出すと、傷口付近を止血するように縛り上げた。
サイラスはミアを庇い、横飛びに避けたものの、間に合わなかったのだ。
ジョナサンは血を見て我を取り戻したのか、剣を放り出すと、こちらに駆け寄ってくる。観客も予想外の展開にざわめき、騎士団員たちが事態を鎮めようと奔走していた。
「ミアっ、無事か!」
「兄様がそれを言いますか……!」
ミアは、焦るジョナサンをなじってしまいそうになったが、元々乱入した自分が悪いのだと思い直す。
ここで兄妹喧嘩をする前にしなければいけないことがある。
ぐったりするサイラスの腕を肩にまわして、ミアは訓練場の出口に向かった。途中でダンカンにも助けてもらい二人で救護室にサイラスを運ぶ。
抱えたサイラスの身体は熱く火照っている。それなのに顔面は蒼白で、ミアは気が気でなかった。
幼いミアの心情を知ってか、ジョナサンは丁寧に剣の扱いや身体の使い方を教えくれた。
兄はヴォルフガルト家に稀に産まれる異能の持ち主で、相手の言葉が嘘か誠か見破る耳を持っている。
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ジョナサンが起こした騒動の目撃者は大勢いたので、噂はまたたく間に王都中に知れ渡ることになった。
決闘当日。
騎士団施設の一画にある訓練場は、大勢の見物人で溢れかえっていた。
貴族たちは即席の観覧席で優雅にお喋りに花を咲かせながら、決闘の始まりを今かいまかと待ちわびている。
彼らだけではなく、城下街の住人も押しかけ、さながら祭りのような喧騒が満ちていた。
「……バッハシュタインとヴォルフガルト、どっちが勝つと思う?」
「公爵様は先の魔獣討伐で活躍されてたからなぁ。人間相手なら楽勝だろ?」
「おいおい、相手はあの【戦狼】だぜ。なんでも隣国の騎兵隊を一人で壊滅させたらしい。……眉唾もんだが、俺はヴォルフガルトに賭けるぞ」
訓練場を囲う塀の最前列に騎士団員たちと控えるミアは、どちらが勝つか賭けをする男たちに、げんなりした。
ジョナサンが決闘を申し込んだ後、必死で取り消しを訴えたのだが、彼は一歩も引かなかった。
ならばとサイラスに辞退するよう懇願しても、不穏な微笑みを浮かべ、
『売られた喧嘩は買わなければ、騎士として負けを認めることになる』
と譲る気は一向に見せない。
結局、両者が歩み寄ることはなかった。
国を揺るがす喧嘩なら買って頂きたいが、辺境貴族の娘ごときに、アマグスタニア王国の戦力を無駄遣いしてもらいたくない。
そもそも父はミアとサイラスの婚約に賛成しているのだ。ジョナサンが勝ったとしても、上位貴族に決闘を申し込んだ不敬罪で訴えられかねない。
誰も得をしない、ただの意地の張り合いである。
効果的な説得方法を思いつかないまま、対決の日を迎え、ミアは王国の最大戦力がぶつかり合うのを眺めているしかなかった。
「副団長は止めないんですね」
「……団長も頑固だからな。まあ、お互い手加減するだろ」
子どもじゃあるまいしと、ダンカンは肩をすくめた。
塀の向こう側では両者が出そろい、名乗りを上げている。背後の見物人たちの熱気が一気に膨れ上がり、爆発しそうな勢いだ。
「こんな騒ぎになって、もう街中歩けないです……」
「心配するな。お前のことはすでに王宮でも噂になってる」
塀に両腕を乗せ決闘の場を見据えるダンカンが、衝撃の事実を告げ、ミアは穴があったら入ってしまいたくなった。
「お、はじまるぞ」
打ちひしがれるミアが顔をあげるのと同時に、金属が打ち合う残響が耳に届いた。素早く間合いを詰めた両者を囃し立てる声援が大きくなる。
先に攻撃を仕掛けたのはサイラスで、筋力を活かした剛剣を、いかんなく発揮している。重い斬撃にジョナサンは受けるのが精一杯の様子だ。
派手な剣舞に騎士団員たちが固唾を呑んでいるなかで、ミアはサイラスの動きに違和感を覚えた。それはダンカンも同じようで顎に親指と人差し指を添え、首を傾げている。
「……団長、えらく急いてるな。相手の出方も見ずに剣を振りすぎだ」
「はい」
「ミア坊の兄さんを油断させるためか?」
並みの相手ならそれも考えられるが、サイラスはそこまでジョナサンを甘く見積もってはいないはずだ。現にジョナサンはサイラスの攻撃を見極めつつある。
ひと呼吸後、ジョナサンが地面を蹴り、サイラスの胴をめがけ、細身の剣を振りぬいた。
騎士団長はひらりと背後に跳躍するも、すぐにジョナサンが追撃する。
苛烈な剣撃を紙一重で躱していくサイラス。
その身のこなしに、どこからともなく感嘆のため息がこぼれた。
激しい攻防に土煙が立ちこめ、二人の姿がぼんやりと霞んでいく。
――やっぱり、団長の様子がおかしい。
ミアは目を細め、サイラスの動きを追った。剣撃を受け流した反動を利用し、相手を圧倒するのがサイラスの常套手段だ。今は回避するばかりで、ミアでも判る反撃の好機を逃し続けている。優雅にジョナサンを翻弄しているように見えなくもないが。
もしかして。
「あ‼ おい、ミア坊。戻れ!」
ダンカンの制止を振り切り、塀を軽く飛び越えると、ミアは決闘の場に躍り出た。闘いに集中するサイラスとジョナサンは、彼女の接近に気付いていない。
ミアとて騎士の端くれだ。身を低くして訓練場を駆け抜けると、今にも上段からサイラスに切りかかろうとしたジョナサンの前に立ち塞がった。
「ミアっ。どういうつもりだ!」
突然割り込んだミアに、ジョナサンは振り上げた腕を下ろすも、深紅の虹彩を光らせ怒りを露わにする。
「兄様、決闘の日を改めてもらえないでしょうか」
戦の匂いに酔いつつあるジョナサンに、ミアは言った。
「……何?」
「ヴォルフガルト、どういうつもりだ……?」
振り返ると、サイラスも静かな怒りを湛えている。
【仮面公爵】そのものの、表情が欠落した彼に、ミアは怯んだ。
しかし、ここで引いてしまっては決闘を台無しにした意味がなくなる。
「決闘を邪魔するということは、騎士の闘いを侮辱するということだぞ。……お前は今、何をしているかわかっているのか?」
「聞いて、兄様。団長は――」
すっと剣を翳すジョナサンは、ミアの話を聞く余地もなく、戦闘を再開した。血に飢えた獣に様変わりした兄の迫力に威圧され、ミアは剣の軌跡を目で追うことしかできなかった。
騎士としてあるまじき行為だが、身体が動かない――。
風を切る音と鉄の匂いがした。
ミアは背中に覆いかぶさる影を振り返る。
「……団長!」
「かすり傷だ、騒ぐな」
サイラスの軍服は二の腕を大きく斬り裂かれ、鮮血が滲んでいる。滴った血が地面を赤黒く染めた。誰が見ても軽傷ではない。ミアはハンカチを取り出すと、傷口付近を止血するように縛り上げた。
サイラスはミアを庇い、横飛びに避けたものの、間に合わなかったのだ。
ジョナサンは血を見て我を取り戻したのか、剣を放り出すと、こちらに駆け寄ってくる。観客も予想外の展開にざわめき、騎士団員たちが事態を鎮めようと奔走していた。
「ミアっ、無事か!」
「兄様がそれを言いますか……!」
ミアは、焦るジョナサンをなじってしまいそうになったが、元々乱入した自分が悪いのだと思い直す。
ここで兄妹喧嘩をする前にしなければいけないことがある。
ぐったりするサイラスの腕を肩にまわして、ミアは訓練場の出口に向かった。途中でダンカンにも助けてもらい二人で救護室にサイラスを運ぶ。
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