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1話 突然上官に告白されました
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「あの、もう一度仰っていただけますか……?」
アマグスタニア王国騎士団所属の騎士、ミア・カリーナ・ヴォルフガルトは耳を疑った。
騎士団団長の執務室に呼び出され緊張しているせいか、聞き間違いをしてしまったようだ。
「……聞こえなかったか。私と婚約してほしい」
「誰が、でしょうか?」
「お前だ」
「私が、誰と婚約を?」
ミアの度重なる問いかけに苛立ったのか、軍服の男は窓の前で振り返った。
この部屋の主、サイラス・シドル・バッハシュタインはくすんだ緑色の瞳をすっと細める。
「お前と私が婚約するのだ」
ミアは絶句した。
公爵家の当主であるサイラスと、片田舎の男爵家出身の自分がなぜ婚約することになったのだろうか。
「……意味が判りかねます」
身体に叩き込まれた訓練のお陰で、姿勢を崩さなかったものの呼吸は浅く、ミアは落ち着こうとたっぷり息を吸い込んだ。
サイラスは執務机につくと、指を組み深刻そうな表情で言った。
「……宮廷内の派閥は理解しているな?」
「ある程度は存じ上げております」
王宮内の警備も任される騎士団員として、表立った勢力図なら把握しているつもりだ。
アマグスタニア王国では長らく、二つの派閥がけん制し合っている。
国王派と反国王派だ。
国王派は王家に忠誠を誓う、古参貴族が大半を占める。
一方で、王権を虎視眈々と狙う上位貴族が反国王派として、幅を利かせている。
「近頃、反国王派の筆頭ドルバ伯爵が、娘を私の妻にと押し付けてくるのが鬱陶しくてな」
どんなに厳しい戦況に陥っても音を上げない騎士団長の嘆息に、ミアは驚いた。
サイラスは公爵の爵位を持つ大貴族だ。下位の家柄である伯爵が持ちかける縁談に不満があるなら、悩まずに一蹴しても何の問題もない。
明白に断れない事情があるのか。
「伯爵の狙いは公爵家を反国王派に引きこむことだ」
ドルバ伯爵は公爵家と縁続きになり、サイラスを旗頭にして、宮廷の実権を握りたいのだという。
しかし、娘を嫁がせたところで、騎士団の中でも群を抜いて忠誠心の厚い彼が、国王を裏切ることなどない。
ドルバ伯は人選を誤っている。
「伯爵令嬢の人柄に問題のないことは承知している。だからこそ、無下に断われないのだ」
伯爵令嬢は穏やかな気質の持ち主であるらしい。父親の思惑が見え隠れしている以外に、欠点らしい欠点はないのだ。 サイラスが断ることで彼女に良くない噂が立ち、今後の嫁ぎ先に影響がでる可能性は高い。
無駄な争い事を好まないサイラスらしい。だか。
「それと私と団長の婚約がどう繋がってくるのでしょうか……?」
まだわからないのかと言わんばかりに、サイラスは眉をしかめた。
「均衡を保っている現状に余計な波風を立たせたくない。特に側妃ミランダ様が男児をお産みになった直後だ。姑息な思惑で陛下の御心を乱すことはできない」
国王は正妃の他に側妃をひとり迎えている。王国には三人の姫君がいて、男子は側妃の子ただひとり。
「王子が第一王位継承者だ。……それまでは公爵家から男子を婿入りさせる動きがあり、散々な目にあった」
サイラスは独り言のように愚痴を零した。
バッハシュタイン家は王女であったサイラスの祖母が降嫁して、公爵の位を授けられた。サイラスにも王家の血が流れており、彼を次代の王にと望む動きがあったのだ。
「公爵家は現王を支持している。ただ……私はどちらの派閥にも肩入れしたくはない」
そこまで説明されれば、ミアにも何となく先が見えてきた。
「つまりどの派閥にも属さない辺境貴族の娘がほしい、と」
サイラスはミアの回答に口の端でうっすらと嗤う。
「ヴォルフガルト家は北部境界線の防衛に尽力してくれている。最凶部隊を擁する一族と繋がりを持てるのは、公爵家にとって魅力的だ」
ミアの実家、ヴォルフガルト家は男爵位と身分は低いものの、隣国との国境を最前線で守る重責を担うこともあり、伯爵位に相当する報奨と自治権を与えられている。
しかし、父や兄はあまり身分や財産に興味がない、根っからの戦闘好きときている。獣人の血も混ざっているのではと、囁かれるほどだ。
一族に特徴的なアッシュグレイの髪と鮮血のように紅い瞳も噂に拍車をかけている。
ヴォルフガルト家は王都では戦闘狂【戦狼】と揶揄されていた。
戦闘以外、眼中にない父たちだが、ミアを人一倍溺愛している。その様子は領内では有名で、困ったことがあれば、領民たちはまず少女のミアに相談を持ち掛け、父たちへの橋渡しを願い出たほどだ。
「……あの、私の家族には、まだ伝令を飛ばされていませんよね?」
貴族同士の結婚である以上、先に親兄弟に打診することが多く、ミア本人よりも先に彼らの耳に届いている可能性は充分、考えられる。
「ヴォルフガルト男爵には了承を得ている」
サイラスは引出しから取り出した書簡をミアに手渡した。確かに父の筆跡でミアとの婚姻を認める旨、署名がある。
「お父上は大層喜んでいたと、伝令からは聞いている」
それはそうだろう。
結婚適齢期になっても騎士を続けているミアは、父たちから領地に戻ってくるよう、再三せっつかれているのだ。そんな男っ気のない娘に、相手ができれば喜ぶに決まっている。
「……どうした?」
ミアの浮かない表情に、指を組んだままサイラスは問いかける。
「いえ……」
「ヴォルフガルト」
部下を窘める口調に、ミアの背筋はピンと跳ね上がる。しばし視線を泳がせたが、サイラスは見逃してくれないようだ。
「婚約したら騎士は辞めなければならないのでしょうか……」
先を促す気配に、ミアは意を決した。
「私はまだ修業中の身。団長……バッハシュタイン公爵様に見初めて頂いたのは身に余る光栄なのですが、えっと……」上手く纏まらない。焦るミアを急かすことなく、サイラスは続きを待っている。
「私は今の私に納得していません。だから、このまま騎士を続けたいのですが、駄目でしょうか!」
ミアには憧れの騎士がいる。彼にはまだまだ追いつけていないのだ。
もしサイラスが騎士を諦めろと言えば、婚約話は辞退するつもりでいる。
父はミアにとんでもなく甘い。
歯が溶けてしまいそうなほど甘やかしている。ミアが縁談を拒否すれば、無理強いはするまい。ただ違う相手を宛がわれるはずなので、その対策を考えねばならないけれど。
――そうなったときに考えればいいか。
「……続けたいなら続ければいい」
ミアの不安をサイラスは一蹴した。
「いいのですか?」
「構わん。何か問題があるのか?」
逆に問い返され、ミアは困惑する。
「公爵家の妻が騎士だなんて、許されるのでしょうか?」
「お前は国を想い騎士になったのだろう? ……それとも社交界で貶された程度で諦めるつもりなのか?」
「そんなことありませんっ!」
拳を握りしめ、ミアは言い切った。
「ならば周囲にとやかく言われる筋合いはない。為すべきことを為せ」
ミアの視線をひしと捕らえ、サイラスは告げる。
「心配事はそれだけか? なら解決したな」
サイラスはミアに近づくと、「よろしく婚約者殿」と恭しく胸に手をあてた。
アマグスタニア王国騎士団所属の騎士、ミア・カリーナ・ヴォルフガルトは耳を疑った。
騎士団団長の執務室に呼び出され緊張しているせいか、聞き間違いをしてしまったようだ。
「……聞こえなかったか。私と婚約してほしい」
「誰が、でしょうか?」
「お前だ」
「私が、誰と婚約を?」
ミアの度重なる問いかけに苛立ったのか、軍服の男は窓の前で振り返った。
この部屋の主、サイラス・シドル・バッハシュタインはくすんだ緑色の瞳をすっと細める。
「お前と私が婚約するのだ」
ミアは絶句した。
公爵家の当主であるサイラスと、片田舎の男爵家出身の自分がなぜ婚約することになったのだろうか。
「……意味が判りかねます」
身体に叩き込まれた訓練のお陰で、姿勢を崩さなかったものの呼吸は浅く、ミアは落ち着こうとたっぷり息を吸い込んだ。
サイラスは執務机につくと、指を組み深刻そうな表情で言った。
「……宮廷内の派閥は理解しているな?」
「ある程度は存じ上げております」
王宮内の警備も任される騎士団員として、表立った勢力図なら把握しているつもりだ。
アマグスタニア王国では長らく、二つの派閥がけん制し合っている。
国王派と反国王派だ。
国王派は王家に忠誠を誓う、古参貴族が大半を占める。
一方で、王権を虎視眈々と狙う上位貴族が反国王派として、幅を利かせている。
「近頃、反国王派の筆頭ドルバ伯爵が、娘を私の妻にと押し付けてくるのが鬱陶しくてな」
どんなに厳しい戦況に陥っても音を上げない騎士団長の嘆息に、ミアは驚いた。
サイラスは公爵の爵位を持つ大貴族だ。下位の家柄である伯爵が持ちかける縁談に不満があるなら、悩まずに一蹴しても何の問題もない。
明白に断れない事情があるのか。
「伯爵の狙いは公爵家を反国王派に引きこむことだ」
ドルバ伯爵は公爵家と縁続きになり、サイラスを旗頭にして、宮廷の実権を握りたいのだという。
しかし、娘を嫁がせたところで、騎士団の中でも群を抜いて忠誠心の厚い彼が、国王を裏切ることなどない。
ドルバ伯は人選を誤っている。
「伯爵令嬢の人柄に問題のないことは承知している。だからこそ、無下に断われないのだ」
伯爵令嬢は穏やかな気質の持ち主であるらしい。父親の思惑が見え隠れしている以外に、欠点らしい欠点はないのだ。 サイラスが断ることで彼女に良くない噂が立ち、今後の嫁ぎ先に影響がでる可能性は高い。
無駄な争い事を好まないサイラスらしい。だか。
「それと私と団長の婚約がどう繋がってくるのでしょうか……?」
まだわからないのかと言わんばかりに、サイラスは眉をしかめた。
「均衡を保っている現状に余計な波風を立たせたくない。特に側妃ミランダ様が男児をお産みになった直後だ。姑息な思惑で陛下の御心を乱すことはできない」
国王は正妃の他に側妃をひとり迎えている。王国には三人の姫君がいて、男子は側妃の子ただひとり。
「王子が第一王位継承者だ。……それまでは公爵家から男子を婿入りさせる動きがあり、散々な目にあった」
サイラスは独り言のように愚痴を零した。
バッハシュタイン家は王女であったサイラスの祖母が降嫁して、公爵の位を授けられた。サイラスにも王家の血が流れており、彼を次代の王にと望む動きがあったのだ。
「公爵家は現王を支持している。ただ……私はどちらの派閥にも肩入れしたくはない」
そこまで説明されれば、ミアにも何となく先が見えてきた。
「つまりどの派閥にも属さない辺境貴族の娘がほしい、と」
サイラスはミアの回答に口の端でうっすらと嗤う。
「ヴォルフガルト家は北部境界線の防衛に尽力してくれている。最凶部隊を擁する一族と繋がりを持てるのは、公爵家にとって魅力的だ」
ミアの実家、ヴォルフガルト家は男爵位と身分は低いものの、隣国との国境を最前線で守る重責を担うこともあり、伯爵位に相当する報奨と自治権を与えられている。
しかし、父や兄はあまり身分や財産に興味がない、根っからの戦闘好きときている。獣人の血も混ざっているのではと、囁かれるほどだ。
一族に特徴的なアッシュグレイの髪と鮮血のように紅い瞳も噂に拍車をかけている。
ヴォルフガルト家は王都では戦闘狂【戦狼】と揶揄されていた。
戦闘以外、眼中にない父たちだが、ミアを人一倍溺愛している。その様子は領内では有名で、困ったことがあれば、領民たちはまず少女のミアに相談を持ち掛け、父たちへの橋渡しを願い出たほどだ。
「……あの、私の家族には、まだ伝令を飛ばされていませんよね?」
貴族同士の結婚である以上、先に親兄弟に打診することが多く、ミア本人よりも先に彼らの耳に届いている可能性は充分、考えられる。
「ヴォルフガルト男爵には了承を得ている」
サイラスは引出しから取り出した書簡をミアに手渡した。確かに父の筆跡でミアとの婚姻を認める旨、署名がある。
「お父上は大層喜んでいたと、伝令からは聞いている」
それはそうだろう。
結婚適齢期になっても騎士を続けているミアは、父たちから領地に戻ってくるよう、再三せっつかれているのだ。そんな男っ気のない娘に、相手ができれば喜ぶに決まっている。
「……どうした?」
ミアの浮かない表情に、指を組んだままサイラスは問いかける。
「いえ……」
「ヴォルフガルト」
部下を窘める口調に、ミアの背筋はピンと跳ね上がる。しばし視線を泳がせたが、サイラスは見逃してくれないようだ。
「婚約したら騎士は辞めなければならないのでしょうか……」
先を促す気配に、ミアは意を決した。
「私はまだ修業中の身。団長……バッハシュタイン公爵様に見初めて頂いたのは身に余る光栄なのですが、えっと……」上手く纏まらない。焦るミアを急かすことなく、サイラスは続きを待っている。
「私は今の私に納得していません。だから、このまま騎士を続けたいのですが、駄目でしょうか!」
ミアには憧れの騎士がいる。彼にはまだまだ追いつけていないのだ。
もしサイラスが騎士を諦めろと言えば、婚約話は辞退するつもりでいる。
父はミアにとんでもなく甘い。
歯が溶けてしまいそうなほど甘やかしている。ミアが縁談を拒否すれば、無理強いはするまい。ただ違う相手を宛がわれるはずなので、その対策を考えねばならないけれど。
――そうなったときに考えればいいか。
「……続けたいなら続ければいい」
ミアの不安をサイラスは一蹴した。
「いいのですか?」
「構わん。何か問題があるのか?」
逆に問い返され、ミアは困惑する。
「公爵家の妻が騎士だなんて、許されるのでしょうか?」
「お前は国を想い騎士になったのだろう? ……それとも社交界で貶された程度で諦めるつもりなのか?」
「そんなことありませんっ!」
拳を握りしめ、ミアは言い切った。
「ならば周囲にとやかく言われる筋合いはない。為すべきことを為せ」
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