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Chapter6(Ko Samui編)
Chapter6-⑩【It's all Love!】
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ケンゴはビルダーのアナルに酔いしれた。
外見は鎧の様な筋肉を纏っているのに、中はねっとりと粘っこい。
吸い付かれると、全てを啜り取られそうだ。
筋肉の張りもタカユキとは全く違う。
ビルダーを犯しているという征服感に、腰を振るスピードが速まる。
ペニスは小さくて物足りないが、掘るだけなら関係ない。
『ステロイドの取り過ぎだぜ。』
尻を叩くが、却って掌に痛みを覚えた。
今夜の予定を考えると、早まった気がする。
こんな事が岩佐に知れたら、何をされるか分からない。
『絶対、ばれない様にしないとな。』
自分自身に言い聞かす。
冷静になり、タカユキの様子を伺う。
自ら尻を突き出し、喘いでいた。
昨日、ビーチで掘った時に見せた苦痛の表情は微塵もない。
『あの馬鹿デカいペニスを入れられて感じているのか?
あの野郎、いつの間に!』
自分に従順なタカユキの背徳を見た気がした。
膨らんだ大胸筋を鷲掴みにし、声を荒げる。
理由のない怒りが理性を奪う。
ビルダーも同期して、絶叫した。
雄叫びを聞きながら、がむしゃらに腰を押し付ける。
腸壁が纏わり付き、亀頭を包み込む。
粘着質な圧迫を受け、射精へ向かう。
下半身を押し付け、荒い呼吸を繰り返す。
『なんとか間に合ったみたいだ。』
ケンゴはビルダーを置き去りにすると、タカユキの下に向かう。
ここで射精されたら、今までの苦労が無駄になる。
折角丹念に育てた売り物だ。
通りすがりの白人にタダでやる訳にはいかない。
「おらっ、帰るぞ。」
タカユキの手を引っ張る。
しかし固く閉ざした瞳を開かない。
「帰るって、言ってんだろ!」
手を振り上げ、頬に打ち付ける。
我に返ったタカユキがキョトンとして、頬を押さえた。
再び手を引き、浜を目指す。
背後で白人が吠えていたが、振り向きもしなかった。
デッキチェアーに戻ると、帰り支度を始めた。
来た道を徒歩で戻る。
ケンゴは口を閉ざし、黙々と先を歩いていく。
タカユキも尻の痛みで口を聞く気分ではない。
スタバの看板が見えてきた。
「待ち合わせの時間には、まだ早いな。
適当に土産でも買うか。
五時にスタバだ。
遅れるなよ。」
ケンゴはそう言うと、路地に入って行った。
タカユキは通りに面した土産物店に入ってみる。
タイらしいTシャツを手に取ると、高揚した気持ちになる。
あげる当てはないが、買う事にした。
スタバに入ると、既に岩佐は奥のテーブルでパソコンを打っていた。
「タカユキさんは?」
ディスプレイに目を向けたまま岩佐が聞く。
「土産屋に入ったぜ。」
ケンゴはストローを使わず、直接グラスに口を付けた。
「ストロー位使いなさい。
下品です。」
岩佐が顔を上げ、窘める。
そこに派手な衣装のドラッグクイーンが二人入って来た。
マッチョな肉体にタイトなスパンコールを纏い、客達の度肝を抜く。
各テーブルにチラシを置き、最後にケンゴ達のテーブルの前に来た。
チラシを差し出すが、テーブルに置こうとしない。
仕方なく、手を伸ばす。
チラシの先にある股間に視線が留まる。
網タイツにレザー製のTバックを穿いていた。
そのボリュームを目の当たりにし、手が止まった。
岩佐の咳払いで、チラシを強引に奪う。
ドラッグクイーンはウインクして、隣のテーブルに座った。
「で、今晩本当にやるのか?」
気を取り直して、本題を切り出す。
「ええ、お客様も決まっています。
タカユキさんには随分投資しましたから、そろそろ回収しないとなりません。
もう、あなたは嘘をつく必要はなくなりました。」
口元が歪む。
どうやら笑った様だ。
「それはありがたいな。
でもさ、タカユキが都合よく言う事を聞くか?」
ストローを使い、視線をパソコンに向ける。
この中に悪事の全てが入っているのだ。
「だからあなたを連れて来たのです。
あなたが上手くリードすれば、全て思い通りに行きます。」
表情を変えず、声を殺して笑う。
「そんな上手く行くかな?
タカユキが嫌がって、暴れたらどうするんだ?」
不安を口にする。
「まあ、多少は手荒い真似も致し方ないでしょう。
恐怖が従順な奴隷を育成しますから。
あなたもそうでしょう?」
岩佐の足が股間に伸びた。
革靴の踵が屈辱感と共に食い込んでくる。
「うぐっ!」
眉間に皺を寄せ、出掛かった声を飲み込んだ。
「客はジェームスさんです。」
キーボードを叩く音に忌まわしい名前が混じった。
苦悶の表情に恐怖が加わる。
「さっ、最初からジェームスじゃあ…、危な過ぎないか?」
やっとの思いで言葉を搾り出す。
「クライアントを呼び捨てにするのは止めなさい。
それにお客様を決めるのはあなたではなく、組織です。」
更に股間を責める圧力が増した。
観念するしかない。
それはタカユキも同じだ。
今、出来る事はタカユキを生かして帰す事だ。
なるべく小さな傷で、今日を乗り切りたい。
『どうしてあの日、父を訪ねてしまったのか?』
ケンゴの後悔は止む事がなかった。
(完)
外見は鎧の様な筋肉を纏っているのに、中はねっとりと粘っこい。
吸い付かれると、全てを啜り取られそうだ。
筋肉の張りもタカユキとは全く違う。
ビルダーを犯しているという征服感に、腰を振るスピードが速まる。
ペニスは小さくて物足りないが、掘るだけなら関係ない。
『ステロイドの取り過ぎだぜ。』
尻を叩くが、却って掌に痛みを覚えた。
今夜の予定を考えると、早まった気がする。
こんな事が岩佐に知れたら、何をされるか分からない。
『絶対、ばれない様にしないとな。』
自分自身に言い聞かす。
冷静になり、タカユキの様子を伺う。
自ら尻を突き出し、喘いでいた。
昨日、ビーチで掘った時に見せた苦痛の表情は微塵もない。
『あの馬鹿デカいペニスを入れられて感じているのか?
あの野郎、いつの間に!』
自分に従順なタカユキの背徳を見た気がした。
膨らんだ大胸筋を鷲掴みにし、声を荒げる。
理由のない怒りが理性を奪う。
ビルダーも同期して、絶叫した。
雄叫びを聞きながら、がむしゃらに腰を押し付ける。
腸壁が纏わり付き、亀頭を包み込む。
粘着質な圧迫を受け、射精へ向かう。
下半身を押し付け、荒い呼吸を繰り返す。
『なんとか間に合ったみたいだ。』
ケンゴはビルダーを置き去りにすると、タカユキの下に向かう。
ここで射精されたら、今までの苦労が無駄になる。
折角丹念に育てた売り物だ。
通りすがりの白人にタダでやる訳にはいかない。
「おらっ、帰るぞ。」
タカユキの手を引っ張る。
しかし固く閉ざした瞳を開かない。
「帰るって、言ってんだろ!」
手を振り上げ、頬に打ち付ける。
我に返ったタカユキがキョトンとして、頬を押さえた。
再び手を引き、浜を目指す。
背後で白人が吠えていたが、振り向きもしなかった。
デッキチェアーに戻ると、帰り支度を始めた。
来た道を徒歩で戻る。
ケンゴは口を閉ざし、黙々と先を歩いていく。
タカユキも尻の痛みで口を聞く気分ではない。
スタバの看板が見えてきた。
「待ち合わせの時間には、まだ早いな。
適当に土産でも買うか。
五時にスタバだ。
遅れるなよ。」
ケンゴはそう言うと、路地に入って行った。
タカユキは通りに面した土産物店に入ってみる。
タイらしいTシャツを手に取ると、高揚した気持ちになる。
あげる当てはないが、買う事にした。
スタバに入ると、既に岩佐は奥のテーブルでパソコンを打っていた。
「タカユキさんは?」
ディスプレイに目を向けたまま岩佐が聞く。
「土産屋に入ったぜ。」
ケンゴはストローを使わず、直接グラスに口を付けた。
「ストロー位使いなさい。
下品です。」
岩佐が顔を上げ、窘める。
そこに派手な衣装のドラッグクイーンが二人入って来た。
マッチョな肉体にタイトなスパンコールを纏い、客達の度肝を抜く。
各テーブルにチラシを置き、最後にケンゴ達のテーブルの前に来た。
チラシを差し出すが、テーブルに置こうとしない。
仕方なく、手を伸ばす。
チラシの先にある股間に視線が留まる。
網タイツにレザー製のTバックを穿いていた。
そのボリュームを目の当たりにし、手が止まった。
岩佐の咳払いで、チラシを強引に奪う。
ドラッグクイーンはウインクして、隣のテーブルに座った。
「で、今晩本当にやるのか?」
気を取り直して、本題を切り出す。
「ええ、お客様も決まっています。
タカユキさんには随分投資しましたから、そろそろ回収しないとなりません。
もう、あなたは嘘をつく必要はなくなりました。」
口元が歪む。
どうやら笑った様だ。
「それはありがたいな。
でもさ、タカユキが都合よく言う事を聞くか?」
ストローを使い、視線をパソコンに向ける。
この中に悪事の全てが入っているのだ。
「だからあなたを連れて来たのです。
あなたが上手くリードすれば、全て思い通りに行きます。」
表情を変えず、声を殺して笑う。
「そんな上手く行くかな?
タカユキが嫌がって、暴れたらどうするんだ?」
不安を口にする。
「まあ、多少は手荒い真似も致し方ないでしょう。
恐怖が従順な奴隷を育成しますから。
あなたもそうでしょう?」
岩佐の足が股間に伸びた。
革靴の踵が屈辱感と共に食い込んでくる。
「うぐっ!」
眉間に皺を寄せ、出掛かった声を飲み込んだ。
「客はジェームスさんです。」
キーボードを叩く音に忌まわしい名前が混じった。
苦悶の表情に恐怖が加わる。
「さっ、最初からジェームスじゃあ…、危な過ぎないか?」
やっとの思いで言葉を搾り出す。
「クライアントを呼び捨てにするのは止めなさい。
それにお客様を決めるのはあなたではなく、組織です。」
更に股間を責める圧力が増した。
観念するしかない。
それはタカユキも同じだ。
今、出来る事はタカユキを生かして帰す事だ。
なるべく小さな傷で、今日を乗り切りたい。
『どうしてあの日、父を訪ねてしまったのか?』
ケンゴの後悔は止む事がなかった。
(完)
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