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Chapter11(物怪編)
Chapter11-⑧【モーニングコーヒー】後編
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東京に戻ると、既に昼を過ぎていた。
マコトは射精したい一心で車を降りる。
普段のサディズムな性は影を潜め、今は発情期と犬と同じだ。
初めて来る店だった。
赤い照明の店内は淫らな雰囲気が漂う。
「いらっしゃいませ。」
声の方向を見る。
どう見ても、画像の男とは違う。
『立ち読みでもして、直ぐに出るか。
ここを出れば、やっとぶっ放せる!』
雑誌コーナーで立ち止まり、本を手に取る。
低いモーター音が聞こえた。
顔を本へ向けたまま、その発生源を目で追う。
レジの中にいる店員が電動マッサージ機の作動確認をしていた。
震えるヘッドを掌に押し当てている。
「これが強弱で、こっちを押すと振動パターンが変わるのか…。
独り言が聞こえてきた。
股間が敏感に反応する。
真新しい先走りが更に股間を濡らす。
体内のローターとシンクロしている錯覚を覚えた。
目を瞑り、快楽に抗う。
『もういいだろう。出よう。』
持っていた本をパタンと閉じた。
モーターが直ぐ側に聞こえる。
「お客さん、随分溜まってる様ですね。
これ初めて入荷したので、チェックしていたのです。
動作には問題ないのですが、効き目がどうなのか心許ない所です。
モニターとして試してみませんか?」
店員の持つ電動マッサージ機が耳朶に触れた。
膨らむ亀頭が、拒絶を拒む。
「モニターか。
ちっ、仕方ねぇな。
やってもいいぜ。」
「ではこちらにどうぞ。」
案内されたフィッティングルームの椅子に腰掛ける。
透過したスパッツはペニスを露にしていた。
店員がヘッドを睾丸に当てる。
「うっ!」
先走りが露となって溢れ出た。
「お客さん、初めてですよね。
何方かの紹介ですか?」
ヘッドが竿に浮かぶ血管に沿っていく。
「ああ、三浦っていうビルダーだ。
もう一人の店員に気があるみたいだぜ。
おい、亀頭に当ててくれ。」
「もう少し、機能を確認させて下さい。」
店員は焦らす様に亀頭を避けて、ヘッドを移動させていた。
振動の強弱やパターンを確認している。
『くそっ、なんて日だ!
どいつもこいつも、寸止めばかりだ!』
自ら腰を動かし、ヘッドを向かい入れる。
「もう一人の店員?
何か、お願い事をされませんでしたか?」
睾丸で停滞したヘッドが緩やかに上り出した。
「一体何分掛かってんだ!
どいつもこいつも、役立たずばかりだ!」
携帯を握り締め、店のドアを睨み付ける。
助手席の窓を叩く音に気付く。
警官が窓を下げるゼスチャーをしていた。
「ここ停車禁止ですよ。」
覗き込んだ警官が剥き出しのマラを凝視した。
「ちょ、ちょっと何してるんだ!
降りてきなさい!」
その怒声に頭が真っ白になる。
気付いた時はアクセルを踏んでいた。
タイヤを鳴らし、急加速する。
バックミラーに無線で話す警官が映っていた。
三浦は前を走るタクシーを強引に追い越す。
クラクションが鳴り響く。
「うるさい!
静かにしろ!」
更にアクセルを踏み込んだ。
(つづく)
マコトは射精したい一心で車を降りる。
普段のサディズムな性は影を潜め、今は発情期と犬と同じだ。
初めて来る店だった。
赤い照明の店内は淫らな雰囲気が漂う。
「いらっしゃいませ。」
声の方向を見る。
どう見ても、画像の男とは違う。
『立ち読みでもして、直ぐに出るか。
ここを出れば、やっとぶっ放せる!』
雑誌コーナーで立ち止まり、本を手に取る。
低いモーター音が聞こえた。
顔を本へ向けたまま、その発生源を目で追う。
レジの中にいる店員が電動マッサージ機の作動確認をしていた。
震えるヘッドを掌に押し当てている。
「これが強弱で、こっちを押すと振動パターンが変わるのか…。
独り言が聞こえてきた。
股間が敏感に反応する。
真新しい先走りが更に股間を濡らす。
体内のローターとシンクロしている錯覚を覚えた。
目を瞑り、快楽に抗う。
『もういいだろう。出よう。』
持っていた本をパタンと閉じた。
モーターが直ぐ側に聞こえる。
「お客さん、随分溜まってる様ですね。
これ初めて入荷したので、チェックしていたのです。
動作には問題ないのですが、効き目がどうなのか心許ない所です。
モニターとして試してみませんか?」
店員の持つ電動マッサージ機が耳朶に触れた。
膨らむ亀頭が、拒絶を拒む。
「モニターか。
ちっ、仕方ねぇな。
やってもいいぜ。」
「ではこちらにどうぞ。」
案内されたフィッティングルームの椅子に腰掛ける。
透過したスパッツはペニスを露にしていた。
店員がヘッドを睾丸に当てる。
「うっ!」
先走りが露となって溢れ出た。
「お客さん、初めてですよね。
何方かの紹介ですか?」
ヘッドが竿に浮かぶ血管に沿っていく。
「ああ、三浦っていうビルダーだ。
もう一人の店員に気があるみたいだぜ。
おい、亀頭に当ててくれ。」
「もう少し、機能を確認させて下さい。」
店員は焦らす様に亀頭を避けて、ヘッドを移動させていた。
振動の強弱やパターンを確認している。
『くそっ、なんて日だ!
どいつもこいつも、寸止めばかりだ!』
自ら腰を動かし、ヘッドを向かい入れる。
「もう一人の店員?
何か、お願い事をされませんでしたか?」
睾丸で停滞したヘッドが緩やかに上り出した。
「一体何分掛かってんだ!
どいつもこいつも、役立たずばかりだ!」
携帯を握り締め、店のドアを睨み付ける。
助手席の窓を叩く音に気付く。
警官が窓を下げるゼスチャーをしていた。
「ここ停車禁止ですよ。」
覗き込んだ警官が剥き出しのマラを凝視した。
「ちょ、ちょっと何してるんだ!
降りてきなさい!」
その怒声に頭が真っ白になる。
気付いた時はアクセルを踏んでいた。
タイヤを鳴らし、急加速する。
バックミラーに無線で話す警官が映っていた。
三浦は前を走るタクシーを強引に追い越す。
クラクションが鳴り響く。
「うるさい!
静かにしろ!」
更にアクセルを踏み込んだ。
(つづく)
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