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Chapter11(物怪編)
Chapter11-⑤【あとひとつ】後編
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「まさか、ステーキ屋で射精するとはな。」
店を出たミナトが下衆な笑いを浮かべた。
「何だ、知ってたのか。」
「そりゃ、あの濃厚な臭いがすれば、分かるさ。
大蒜位じゃ消せないぜ。
あんな小さなローターでいっちまうなら、電マ当てたら小便漏らすかもな。」
「馬鹿言うな。
俺が電マごときでいくか!」
威勢を張るが、普段の凄味は微塵もなかった。
「さあ、二回戦開始だ。
先ずはこの椅子に座って。」
ミナトが缶ビールを呷る。
中嶋に渡された錠剤を入れたビールだ。
座ったナツキを縄で拘束する。
縛り終わったミナトは汗だくだ。
「この部屋、やけに熱いな。
エアコン効いているのか!」
ミナトは操作盤のDOWNボタンを乱暴に押す。
黒いジャンプスーツを着ている。
膨らんだ股間を見てナツキはほくそ笑む。
「何、ニヤニヤしてんだ。
笑えない様にしてやるよ。」
荒々しく開口マスクを装着する。
スキンヘッドに金具が食い込み、顔を顰めた。
「おお、良い面だ。
次は良い臭いを嗅がしてもらうか。」
顔を股間に寄せ、鼻を鳴らす。
「おお、この濃厚な臭いだ。
ステーキ屋と同じだ。
おいおい、プラグの中でザーメンが固まってるんじゃないか?
大丈夫か、あんた?」
ミナトが電動マッサージ機を手に持つ。
スイッチを入れると、ヘッドが高速で動き出す。
ナツキのマラがそれに反応する。
「何、ギンギンになってんだ。
待たれると、簡単には与えたくなくなるんだよな。
俺って、天邪鬼だろ?」
ヘッドは微かな空間を保ったまま、勿体振る。
ナツキは動けない下半身を必死に近付け様と藻掻く。
その滑稽な姿にミナトは満足した様子だ。
開き放しの口にペニスを押し込む。
征服感がオーガズムを誘う。
久し振りの感覚だ。
一晩あれば、きっと射精出来るだろう。
強面の男を思うがままに扱う。
歪んだ性が解放された。
右手に持つマッサージ機を思い切り股間へ押し当てる。
強く押すと、舌が亀頭に纏わり付く。
後頭部を引き寄せると、乱雑に頭を振り回した。
相手の心情等、気にする必要はない。
ひたすら自らの快楽を求めれば良かった。
時間を気にする必要もない。
気持ちいいだろうか?
俺の事をどう思うだろうか?
そんな詰まらない思考は不要だった。
それをナツキが教えてくれた。
「じゃあな。
東京で待ってるぜ。」
ナツキは車を降りると、右手を上げる。
「いえ、こちらこそありがとうございました。
悩みが吹っ切れました。
ワタル君に宜しくお伝え下さい。」
ホテルマンの顔に戻ったミナトが清々しい笑顔を向けた。
ナツキはシートに座るとぐったりする。
顎が思う様に動かない。
一晩中フェラさせられた。
それでも射精しない男が忌々しい。
遅漏、中嶋への報告はこの一言だけだ。
『演技って、こんなに疲れるのか。
もう懲り懲りだ。
東京に帰ったら、好きにやらしてもらうぜ。』
ナツキがシートを倒すと、CAが寄ってきた。
何か言っているが、瞼を開く気力もない。
「勝手にしてくれ…。」
重い顎はそう言うのがやっとだった。
(つづく)
店を出たミナトが下衆な笑いを浮かべた。
「何だ、知ってたのか。」
「そりゃ、あの濃厚な臭いがすれば、分かるさ。
大蒜位じゃ消せないぜ。
あんな小さなローターでいっちまうなら、電マ当てたら小便漏らすかもな。」
「馬鹿言うな。
俺が電マごときでいくか!」
威勢を張るが、普段の凄味は微塵もなかった。
「さあ、二回戦開始だ。
先ずはこの椅子に座って。」
ミナトが缶ビールを呷る。
中嶋に渡された錠剤を入れたビールだ。
座ったナツキを縄で拘束する。
縛り終わったミナトは汗だくだ。
「この部屋、やけに熱いな。
エアコン効いているのか!」
ミナトは操作盤のDOWNボタンを乱暴に押す。
黒いジャンプスーツを着ている。
膨らんだ股間を見てナツキはほくそ笑む。
「何、ニヤニヤしてんだ。
笑えない様にしてやるよ。」
荒々しく開口マスクを装着する。
スキンヘッドに金具が食い込み、顔を顰めた。
「おお、良い面だ。
次は良い臭いを嗅がしてもらうか。」
顔を股間に寄せ、鼻を鳴らす。
「おお、この濃厚な臭いだ。
ステーキ屋と同じだ。
おいおい、プラグの中でザーメンが固まってるんじゃないか?
大丈夫か、あんた?」
ミナトが電動マッサージ機を手に持つ。
スイッチを入れると、ヘッドが高速で動き出す。
ナツキのマラがそれに反応する。
「何、ギンギンになってんだ。
待たれると、簡単には与えたくなくなるんだよな。
俺って、天邪鬼だろ?」
ヘッドは微かな空間を保ったまま、勿体振る。
ナツキは動けない下半身を必死に近付け様と藻掻く。
その滑稽な姿にミナトは満足した様子だ。
開き放しの口にペニスを押し込む。
征服感がオーガズムを誘う。
久し振りの感覚だ。
一晩あれば、きっと射精出来るだろう。
強面の男を思うがままに扱う。
歪んだ性が解放された。
右手に持つマッサージ機を思い切り股間へ押し当てる。
強く押すと、舌が亀頭に纏わり付く。
後頭部を引き寄せると、乱雑に頭を振り回した。
相手の心情等、気にする必要はない。
ひたすら自らの快楽を求めれば良かった。
時間を気にする必要もない。
気持ちいいだろうか?
俺の事をどう思うだろうか?
そんな詰まらない思考は不要だった。
それをナツキが教えてくれた。
「じゃあな。
東京で待ってるぜ。」
ナツキは車を降りると、右手を上げる。
「いえ、こちらこそありがとうございました。
悩みが吹っ切れました。
ワタル君に宜しくお伝え下さい。」
ホテルマンの顔に戻ったミナトが清々しい笑顔を向けた。
ナツキはシートに座るとぐったりする。
顎が思う様に動かない。
一晩中フェラさせられた。
それでも射精しない男が忌々しい。
遅漏、中嶋への報告はこの一言だけだ。
『演技って、こんなに疲れるのか。
もう懲り懲りだ。
東京に帰ったら、好きにやらしてもらうぜ。』
ナツキがシートを倒すと、CAが寄ってきた。
何か言っているが、瞼を開く気力もない。
「勝手にしてくれ…。」
重い顎はそう言うのがやっとだった。
(つづく)
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