妄想日記5<<DISPARITY>>

YAMATO

文字の大きさ
上 下
219 / 236
Chapter11(物怪編)

Chapter11-④【恋愛レボリューション21】前編

しおりを挟む
そんな思いが交錯する中、ビデオ出演の話が舞い込んだ。
その甘美な誘いが背中を押す。
ミナトは二つ返事で引き受ける。
既に失楽園の覚悟は出来ていた。
「相手の顔色なんて気にすんな。
好きな事をしろ。
お前のしたい事に付き合ってやるぜ。」
ナツキがTバックに指を掛けた。
下を向いた太い竿が現れる。
亀頭が引っ掛かるポジションで手を離す。
淫らな姿だが、この程度では食指は動かない。
ナツキは両手を上げ、フロントダブルバイセップスのポーズをとった。
上腕二頭筋が見事に盛り上がり、その筋力をアピールしている。
同時にペニスの上向く力がTバックの締め付けに勝った。
飛び出したペニスの先端が光輝く。
丁度雲の切れ間から太陽が覗いたのだ。
 
「それって…、プラグを入れているのか?」
視線が力瘤から股間に動く。
冷めていた欲望が沸々と沸き上がる。
中嶋に渡されたプラグが役に立った訳だ。
ミナトはしゃがむと、貴重品を扱う様にそっと触れる。
開き切った鈴口をミナトは凝視した。
「これ、かなり太いよな?」
「ああ、一センチだ。
アメリカからの輸入品だからな。
日本でこれが入るのは俺くらいだ。」
ナツキは得意気に腹筋に力を入れる。
「実物を見るのは初めてだ。
出してもいいか?」
「別に構わねぇぞ。」
震える手が亀頭に掛かったリングを外す。
箍が外れたプラグが排出されていく。
その全体像にミナトは更に目を剥いた。
 
「あんた本当に人間か?」
やっとミナトが口を開く。
プラグの先端から汁が滴り落ちた。
「ああ、化け物に近い人間だ。
そしてお前のタイプは人間離れした野郎なんだろ。
少なくともゲイビーチで競パン穿いた奴じゃないな。
ワタルも今、怪物に改造中だ。
撮影を楽しみにしてろ。」
ナツキはTバックを引き上げると、浜に戻り始める。
餌は充分に撒いた。
後はホテルに行くだけだ。
 
車の中のミナトは始終無口だ。
開いた瞳孔を前方に向けてハンドルを握っている。
だが意識は前方車や歩行者に向ていない。
「しっかり運転しろよ。
こんな所で事故られたら、時間の無駄だ。
おい、これでDVDは見れるか?」
顎でナビを指す。
「ああ…。」
前を見たまま短い答えが返ってきた。
運転に対する返事でない事は分かる。
挿入口にDVDを押し込み、画面に表示されたメニューから『CHAPTER 11』を選ぶ。
「あっ、ああ!」
車内に悶絶する声が響く。
運転席の視線が引き寄せられた。
代わりに前を見ておく必要がありそうだ。
ディスプレイ一杯にアナルへ突き刺さったクスコが映る。
取っ手を持つ手に血管が浮かぶ。
固く閉じたアナルが徐々に開いていく。
赤い腸壁に息を飲んだ。
音だけでミナトの心情が知れた。
呼吸すら忘れている様だ。
「おい、前!」
怒声で急ブレーキが踏まれた。
ナツキの目の前にフロントガラスが迫る。
咄嗟にフロントガラスを手で押さえた。
歩行者が真ん丸の目をして二人を見ている。
ミナトは何度も頭を下げた。
 
 
(つづく)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

終わり無い絶頂で男は全てを壊される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

無防備な恥部は痒みと快楽で嬲られる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

不良少年達は体育教師を無慈悲に弄ぶ

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...