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Chapter9(手駒編)
Chapter9-⑨【TRAIN-TRAIN】前編
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「これを使うんだ。」
隙間からラバー製の全頭マスクを見せる。
「さっきの画像の…。」
チカラの喉仏が大きく動く。
「これを被せればルックスなんて関係ないぜ。
出来るだけ、エロいマッチョを探しに行くぞ。」
「と言う事はアナル崩壊だな。
面白そうだ。」
チカラが股間を押し付けてきた。
「何処へ行く?
最近の東京はさっぱり分からん。」
ミナトはショートジーンズのボタンを外す。
「調子に乗って26インチなんて買わなきゃ良かった。」
フロントから解放さるた亀頭が顔を出す。
「えっ、26って、お前穿けるのか?」
「ああ、レディースだ。
この窮屈感は癖になるぜ。」
開いた鈴口は酸欠の金魚の様だ。
『こいつも随分変わったな。
沖縄でのパーティーがミナトの素を解放させたのか?』
チカラはミナトを繁々と見る。
以前の他人を寄せ付けないプライドの高さは微塵もない。
欲望のままに街を彷徨う変態に変貌していた。
「最近出来たジムを兼ねた発展場があるんだ。
そこへ行ってみるか?」
チカラは携帯で検索を始める。
電車は空いていたが、ドア側に立つ。
女子高生が横目でミナトを見ていた。
この時期に太股を剥き出しにした色黒男に異常さを感じたのだろう。
席を立つと、隣の車両へ移動していく。
車窓が明るくなり、ドアが開く。
「おい、振り返るな。
今、乗ってきた男を見てみろよ。
窓に映ってるから。」
動き出した車両の窓へ視線を向ける。
リュックを背負った男のロングスパッツが暗いガラスに映り込んでいた。
「中々のイケメンだ。
マスクの必要がないぜ。」
ミナトが耳元で囁く。
「あいつ知ってる。
ゴーゴーのワタルだ。」
「知り合いか?」
「いや、話した事はない。
それにプライドが高いから乗りが悪いぞ。」
『昔のお前みたいにな。』
その言葉は省略する。
「マジ?だがかなり悶々としてるみたいだ。
股間見てみろ。
チンコがくっきりしてるぜ。」
ミナトが顎を付き出す。
チカラはキャップを目深に被り直し、その方向をそっと見る。
ワタルは目を閉じ、連結部のドアに寄り掛かっていた。
少し仰け反り、股間を突き出している。
「あれって誘ってんじゃないか?」
ミナトの言葉に頷く。
確かに挑発している以外にあの体勢はあり得ない。
安定しない連結部で身体が揺れていた。
揺れに任せ、腰を前後に振っている。
「掘られている妄想をしているな。」
股間の染みが広がっていくのを見て、確信した。
以前見たワタルはお立ち台の上でも動きは小さく、省エネゴーゴーと呼ばれていた。
そんな男が周りの目を気にせず、挑発してくる。
利害は一致した。
「俺が…。」
「ちょっと誘ってくる。」
発言を遮ったミナトの剥き出しの足が動く。
『お前がか?』
チカラは驚きの声を飲み込む。
ミナトはどんなシーンでも、自分から誘う事はなかった。
あくまでも相手に声を掛けさせる。
そのゲームを楽しんでいたのだ。
(つづく)
隙間からラバー製の全頭マスクを見せる。
「さっきの画像の…。」
チカラの喉仏が大きく動く。
「これを被せればルックスなんて関係ないぜ。
出来るだけ、エロいマッチョを探しに行くぞ。」
「と言う事はアナル崩壊だな。
面白そうだ。」
チカラが股間を押し付けてきた。
「何処へ行く?
最近の東京はさっぱり分からん。」
ミナトはショートジーンズのボタンを外す。
「調子に乗って26インチなんて買わなきゃ良かった。」
フロントから解放さるた亀頭が顔を出す。
「えっ、26って、お前穿けるのか?」
「ああ、レディースだ。
この窮屈感は癖になるぜ。」
開いた鈴口は酸欠の金魚の様だ。
『こいつも随分変わったな。
沖縄でのパーティーがミナトの素を解放させたのか?』
チカラはミナトを繁々と見る。
以前の他人を寄せ付けないプライドの高さは微塵もない。
欲望のままに街を彷徨う変態に変貌していた。
「最近出来たジムを兼ねた発展場があるんだ。
そこへ行ってみるか?」
チカラは携帯で検索を始める。
電車は空いていたが、ドア側に立つ。
女子高生が横目でミナトを見ていた。
この時期に太股を剥き出しにした色黒男に異常さを感じたのだろう。
席を立つと、隣の車両へ移動していく。
車窓が明るくなり、ドアが開く。
「おい、振り返るな。
今、乗ってきた男を見てみろよ。
窓に映ってるから。」
動き出した車両の窓へ視線を向ける。
リュックを背負った男のロングスパッツが暗いガラスに映り込んでいた。
「中々のイケメンだ。
マスクの必要がないぜ。」
ミナトが耳元で囁く。
「あいつ知ってる。
ゴーゴーのワタルだ。」
「知り合いか?」
「いや、話した事はない。
それにプライドが高いから乗りが悪いぞ。」
『昔のお前みたいにな。』
その言葉は省略する。
「マジ?だがかなり悶々としてるみたいだ。
股間見てみろ。
チンコがくっきりしてるぜ。」
ミナトが顎を付き出す。
チカラはキャップを目深に被り直し、その方向をそっと見る。
ワタルは目を閉じ、連結部のドアに寄り掛かっていた。
少し仰け反り、股間を突き出している。
「あれって誘ってんじゃないか?」
ミナトの言葉に頷く。
確かに挑発している以外にあの体勢はあり得ない。
安定しない連結部で身体が揺れていた。
揺れに任せ、腰を前後に振っている。
「掘られている妄想をしているな。」
股間の染みが広がっていくのを見て、確信した。
以前見たワタルはお立ち台の上でも動きは小さく、省エネゴーゴーと呼ばれていた。
そんな男が周りの目を気にせず、挑発してくる。
利害は一致した。
「俺が…。」
「ちょっと誘ってくる。」
発言を遮ったミナトの剥き出しの足が動く。
『お前がか?』
チカラは驚きの声を飲み込む。
ミナトはどんなシーンでも、自分から誘う事はなかった。
あくまでも相手に声を掛けさせる。
そのゲームを楽しんでいたのだ。
(つづく)
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