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Chapter9(手駒編)
Chapter9-⑦【Break an egg】前編
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「おはようございます。」
店に入ると、中嶋が挨拶してきた。
普段と変わらない穏やかな笑みを浮かべている。
「よっ!」
「約束通り、ここでは私の指示に従って下さい。」
やはり昨夜の出来事は夢でない様だ。
気を引き締めていたのにやられた。
決して不意打ちを食らった訳ではない。
歩兵だと思っていた駒が成金になっていたのだ。
だがそれは手駒だ。
忌々しさより、得した感情が勝った。
「で、どうすりゃいいんだ?」
ナツキは股間のポジションを直しながら聞く。
「まだ薬が効いているみたいですね。」
「まぁな。一発抜いた位じゃ、収まらねぇんだ。
あー、ムラムラする!」
マラがスパッツを押し上げた。
「別に何もしなくていいです。
接客は私一人で充分です。」
「なら俺は何すればいいんだ?」
想定外の答えに聞き返す。
「これを着て、店内をぶらついてて下さい。」
「へっ?それだけか?」
「それで充分です。
ナツキさんがその格好でいれば客も集まるだろうし、万引き防止にもなります。
万引きって、馬鹿にならないんです。
高額商品をやられると、その月は一気に赤字になりますから。
さあ、早く着替えて、目を光らせて下さい。」
中嶋がナツキの手に小さなTバックを押し込んだ。
呆気に取られたナツキは言われるままに極小のTバックに着替える。
小さ過ぎるフロントでは熱り起つマラを隠し切れない。
「これでいいか?」
「はい、結構です。
後はこれを挿入するだけです。」
中嶋が掌で卵代の球体を弄ぶ。
「何だ、それは?」
「リモコンのローターです。
昨日の電マに比べたら効き目はイマイチです。
しかし特大サイズなので、そこそこ威力はあります。」
中嶋はしゃがむと、アナルにローターを押し込んできた。
「意外とデケェな。
ムズムズするぜ。」
ディルドと違い、異物の挿入後アナルは閉じた。
完全に呑み込んだ異物により、腸に張りを覚える。
「では客が来る迄は休んでて下さい。
屋上で日焼けが出来ますよ。
用が出来たら携帯を鳴らしますので、ごゆっくり。」
中嶋は台帳を持つと、在庫の数を数え始めた。
重い扉を押すと、思いの外広い空間があった。
小さなTバック姿で太陽と対峙する。
弱まった陽射しに夏場の威勢の良さはない。
煙草に火を点け、寝転がる。
澄んだ青空にうろこ雲が往来していた。
自然と股間に手が伸びる。
浮き上がった血管を掌に感じていた。
包み込んだ掌をゆっくりと上下させるが、快楽は訪れてこない。
「ちっ、誰か呼び出すか。」
携帯のアドレス帳を眺めるが、今のM気質を満足させてくれる奴は見当たらない。
「どいつもこいつも、役立たずのMばかりだ。くそっ!」
愚痴を溢すと、乱暴に携帯を畳んだ。
うとうとしていると携帯が鳴った。
出る事なく、屋上を後にする。
店に戻ると、一人の客がDVDコーナーに立っていた。
Tバック姿のナツキを見て、手にしていたDVDを落とす。
言われた通り店内を徘徊する。
男の視線が追ってくるのが分かった。
(つづく)
店に入ると、中嶋が挨拶してきた。
普段と変わらない穏やかな笑みを浮かべている。
「よっ!」
「約束通り、ここでは私の指示に従って下さい。」
やはり昨夜の出来事は夢でない様だ。
気を引き締めていたのにやられた。
決して不意打ちを食らった訳ではない。
歩兵だと思っていた駒が成金になっていたのだ。
だがそれは手駒だ。
忌々しさより、得した感情が勝った。
「で、どうすりゃいいんだ?」
ナツキは股間のポジションを直しながら聞く。
「まだ薬が効いているみたいですね。」
「まぁな。一発抜いた位じゃ、収まらねぇんだ。
あー、ムラムラする!」
マラがスパッツを押し上げた。
「別に何もしなくていいです。
接客は私一人で充分です。」
「なら俺は何すればいいんだ?」
想定外の答えに聞き返す。
「これを着て、店内をぶらついてて下さい。」
「へっ?それだけか?」
「それで充分です。
ナツキさんがその格好でいれば客も集まるだろうし、万引き防止にもなります。
万引きって、馬鹿にならないんです。
高額商品をやられると、その月は一気に赤字になりますから。
さあ、早く着替えて、目を光らせて下さい。」
中嶋がナツキの手に小さなTバックを押し込んだ。
呆気に取られたナツキは言われるままに極小のTバックに着替える。
小さ過ぎるフロントでは熱り起つマラを隠し切れない。
「これでいいか?」
「はい、結構です。
後はこれを挿入するだけです。」
中嶋が掌で卵代の球体を弄ぶ。
「何だ、それは?」
「リモコンのローターです。
昨日の電マに比べたら効き目はイマイチです。
しかし特大サイズなので、そこそこ威力はあります。」
中嶋はしゃがむと、アナルにローターを押し込んできた。
「意外とデケェな。
ムズムズするぜ。」
ディルドと違い、異物の挿入後アナルは閉じた。
完全に呑み込んだ異物により、腸に張りを覚える。
「では客が来る迄は休んでて下さい。
屋上で日焼けが出来ますよ。
用が出来たら携帯を鳴らしますので、ごゆっくり。」
中嶋は台帳を持つと、在庫の数を数え始めた。
重い扉を押すと、思いの外広い空間があった。
小さなTバック姿で太陽と対峙する。
弱まった陽射しに夏場の威勢の良さはない。
煙草に火を点け、寝転がる。
澄んだ青空にうろこ雲が往来していた。
自然と股間に手が伸びる。
浮き上がった血管を掌に感じていた。
包み込んだ掌をゆっくりと上下させるが、快楽は訪れてこない。
「ちっ、誰か呼び出すか。」
携帯のアドレス帳を眺めるが、今のM気質を満足させてくれる奴は見当たらない。
「どいつもこいつも、役立たずのMばかりだ。くそっ!」
愚痴を溢すと、乱暴に携帯を畳んだ。
うとうとしていると携帯が鳴った。
出る事なく、屋上を後にする。
店に戻ると、一人の客がDVDコーナーに立っていた。
Tバック姿のナツキを見て、手にしていたDVDを落とす。
言われた通り店内を徘徊する。
男の視線が追ってくるのが分かった。
(つづく)
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