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Chapter9(手駒編)
Chapter9-④【くちびるから媚薬】後編
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「よっ、都落ちから復帰か。
って、お前ここは一般のジムだぜ。」
ナツキの股間を見たタクヤが苦笑いを浮かべた。
「おう、土産持ってきたぞ。」
ナツキはチラシの束を差し出す。
「何だ、これ?
今、ラバーが話題なのか?
俺の耳には届いて来ないけどな。」
「これから流行るから、緊急入荷したんだ。
お前の客だけ、、特別にやるよ。」
「本当に特別なのか?」
胡散臭そうな視線を向けてきた。
「ああ、このチラシ持ってきた奴は特別に一割引きだ。」
「俺の客にラバーを欲しがる奴がいるか分からねぇけど、渡すだけはしてやるよ。」
訝りながらもタクヤはチラシをバッグに入れる。
「渡すだけじゃ駄目だ。
ちゃんと宣伝しろ。
そしたらこれをやる。」
ナツキは錠剤を一粒翳す。
「なっ、何だ、それ?」
胃腸薬でない事は察した様子だ。
「効き目はこれだ。」
己の股間を指差すと、亀頭を膨らませて見せる。
「マジか!」
「ああ、効き目は抜群だ。
すげぇ感度が上がるぜ。
お前のそのショボいチンコがこんなに凛々しくなったら、リピーター続出だろう
な。」
タクヤの平坦な股間を小馬鹿にして笑う。
「うるせぇ。今はちょいと元気がないだけだ。
で、条件は?」
予想通り、乗ってきた。
「お前の紹介で五人買えば一錠やるよ。
ほらっ、口を開けろ。
前払いだ。」
間抜けに開いた口へ一粒放り込んだ。
「筋トレ前に飲むなら、プロテインよりこっちの方が効果あるぜ。」
テカった額を指で弾くと、喉仏が大きく動いた。
『凄い効果だな。
今日の客は全員、次の予約をしてくれた。
あの薬、仕入れ値で売ってくれないか?』
夕方、タクヤからメールが来た。
『駄目だ。紹介のみだ。』
ナツキは短い返信を送ると、待ち合わせの場所へ向かう。
「おい、もういいぜ。帰れ。」
何故か、まだ背後にいるワタルにうんざりしていた。
「こんな状態で帰れは酷ですよ。」
ワタルがナツキに擦り寄る。
「あー、うぜぇ!
お前はストーカーか!
発展場でも行って抜いてこい!」
「そんな…。」
盛りの付いた犬の様に、隆起した股間を臀部に押し付けてきた。
中嶋が指定した場所は普通のマンションの一室だった。
「ここが発展場か?」
「ここ知ってます。
ゴーゴーの間でもマニアが集まる事で有名ですよ。
ただ…。」
「ただ何だ?」
言い淀むワタルを急かす。
「ただ癖があると言うか…、簡単に言うと評判が悪いんです。
まあ、聞いた話ですが。」
「何が、どう悪いんだ。
分かり易く言え。」
回りくどい言い方に苛立つ。
「すっ、すいません。
知り合いのゴーゴーがここに来た時、無理やり三人に犯されたって。
店の奴も見て見ぬ振りで、怒り狂ってましたよ。」
「発展場来たんなら、そんなの当たり前だろ。
お前の知り合いが馬鹿なんだ。」
ナツキは呼び鈴を押す。
中で人の気配がし、扉が開いた。
「あれっ、もしかして新顔っすか?
内は会員制なんで。」
チェーン越しにモヒカンの男が顔を出す。
「中嶋に呼ばれたんだ。」
「ああ、ナカジーの紹介ね。
ちょい待って、チェーン外すから。」
扉が一旦閉まった。。
(つづく)
って、お前ここは一般のジムだぜ。」
ナツキの股間を見たタクヤが苦笑いを浮かべた。
「おう、土産持ってきたぞ。」
ナツキはチラシの束を差し出す。
「何だ、これ?
今、ラバーが話題なのか?
俺の耳には届いて来ないけどな。」
「これから流行るから、緊急入荷したんだ。
お前の客だけ、、特別にやるよ。」
「本当に特別なのか?」
胡散臭そうな視線を向けてきた。
「ああ、このチラシ持ってきた奴は特別に一割引きだ。」
「俺の客にラバーを欲しがる奴がいるか分からねぇけど、渡すだけはしてやるよ。」
訝りながらもタクヤはチラシをバッグに入れる。
「渡すだけじゃ駄目だ。
ちゃんと宣伝しろ。
そしたらこれをやる。」
ナツキは錠剤を一粒翳す。
「なっ、何だ、それ?」
胃腸薬でない事は察した様子だ。
「効き目はこれだ。」
己の股間を指差すと、亀頭を膨らませて見せる。
「マジか!」
「ああ、効き目は抜群だ。
すげぇ感度が上がるぜ。
お前のそのショボいチンコがこんなに凛々しくなったら、リピーター続出だろう
な。」
タクヤの平坦な股間を小馬鹿にして笑う。
「うるせぇ。今はちょいと元気がないだけだ。
で、条件は?」
予想通り、乗ってきた。
「お前の紹介で五人買えば一錠やるよ。
ほらっ、口を開けろ。
前払いだ。」
間抜けに開いた口へ一粒放り込んだ。
「筋トレ前に飲むなら、プロテインよりこっちの方が効果あるぜ。」
テカった額を指で弾くと、喉仏が大きく動いた。
『凄い効果だな。
今日の客は全員、次の予約をしてくれた。
あの薬、仕入れ値で売ってくれないか?』
夕方、タクヤからメールが来た。
『駄目だ。紹介のみだ。』
ナツキは短い返信を送ると、待ち合わせの場所へ向かう。
「おい、もういいぜ。帰れ。」
何故か、まだ背後にいるワタルにうんざりしていた。
「こんな状態で帰れは酷ですよ。」
ワタルがナツキに擦り寄る。
「あー、うぜぇ!
お前はストーカーか!
発展場でも行って抜いてこい!」
「そんな…。」
盛りの付いた犬の様に、隆起した股間を臀部に押し付けてきた。
中嶋が指定した場所は普通のマンションの一室だった。
「ここが発展場か?」
「ここ知ってます。
ゴーゴーの間でもマニアが集まる事で有名ですよ。
ただ…。」
「ただ何だ?」
言い淀むワタルを急かす。
「ただ癖があると言うか…、簡単に言うと評判が悪いんです。
まあ、聞いた話ですが。」
「何が、どう悪いんだ。
分かり易く言え。」
回りくどい言い方に苛立つ。
「すっ、すいません。
知り合いのゴーゴーがここに来た時、無理やり三人に犯されたって。
店の奴も見て見ぬ振りで、怒り狂ってましたよ。」
「発展場来たんなら、そんなの当たり前だろ。
お前の知り合いが馬鹿なんだ。」
ナツキは呼び鈴を押す。
中で人の気配がし、扉が開いた。
「あれっ、もしかして新顔っすか?
内は会員制なんで。」
チェーン越しにモヒカンの男が顔を出す。
「中嶋に呼ばれたんだ。」
「ああ、ナカジーの紹介ね。
ちょい待って、チェーン外すから。」
扉が一旦閉まった。。
(つづく)
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