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Chapter9(手駒編)
Chapter9-②【Reboot!!!】前編
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『おいおい、調子に乗って、商品の上に射精すんなよ。』
煙草を消すと、レジカウンターから出る。
「おい、そんなつまんねぇ事すんなら、これを買え。
この方が何倍も気持ちいいぞ。」
ナツキの声に二人がフリーズした。
見開いた瞳は瞬き一つしない。
いつもの温厚そうな男ではなく、厳つい坊主頭の出現に思考が止まった様子だ。
先にガチムチが動く。
「ごめんなさい!
もう、しません!」
落ちていたラグパンを拾い、足を通す。
「まだ穿かなくていいぞ。
これを付けてみろ。」
ナツキが放った商品をガチムチがキャッチする。
上がり掛けたラグパンがまた落ちた。
「これは…。」
ガチムチが視線を落とす。
「ここのヒット商品だ。
お前はみたいなデカ乳首にもってこいのクリップだ。
締め付けは保証するぜ。
買ったら、それ付けて撮影させてやる。」
「マジっすか!」
若い男が食らい付いてきた。
「ああ、ここは客に優しい店なんだ。
買ったら、堂々と撮らせてやる。
コソコソ撮っても、ピンボケばかりだろう。」
「だったら買います!」
若い男がリュックから財布を出す。
「ちょ、ちょっと待って。
このクリップ凄く大きいよ。
こんなの痛くて、無理だよ。」
ガチムチが情けない声を出す。
「何だよ、何時も痛い方が気持ちいいって、言ってる癖に。」
「でもさ、物には限度があるよ。」
二人の言い争いにナツキは苛立つ。
「おい、痴話喧嘩なら外でしろ。
買うのか、買わないのか?」
「かっ、買います!」
「今、レジが壊れてんだ。
ピッタリ払え。」
ナツキは値札を若い男に見せた。
「本当に撮影していいんですか?」
若い男が改めて聞いてきた。
「ああ、万引きしなけりゃな。」
「場所はどこでもいいですか?」
「ああ、好きに使え。
SMグッズ売り場でも、マネキンと一緒でもいい。」
ナツキの言葉に、ガチムチが辺りを見回す。
視線が一点に留まった。
先にあるのはディスプレイしてあるスパッツだ。
「その白いスパッツは透けていいぞ。
充分に伸びるから、お前でも着れるぞ。
それなら町中でも着れるから、露出の幅も広がるしな。
町中でする露出は滅法興奮するぜ。」
縮こまっていた股間は活気を取り戻していた。
「買ってみようかな。
みぃちゃん、どう思う?」
いちいち若い男に聞く。
「町中か、それをマナブに穿かせて電車に乗ってもらうか。」
若い男がまた財布を開く。
「おい、そういう時はこれが最高に役立つぜ。
あっと言う間に、白いスパッツが先走りでグチョグチョだ。」
ナツキはリモコンのローターを持ってくる。
二人の興奮が手に取る様に分かった。
「で、一万円も買わせたんですか?」
中嶋がレジの説明をしながら、溜め息を吐く。
「その二人なら良く来ますよ。
何も買わないで、写真撮ったら帰ってたんで、良く覚えています。」
「だったら次はもっと買ってもらわねぇとな。
今迄のスタジオ代も含めてな。
で、間違った時はどうすんだ?」
機械に疎いナツキにはレジが強敵に見えた。
(つづく)
煙草を消すと、レジカウンターから出る。
「おい、そんなつまんねぇ事すんなら、これを買え。
この方が何倍も気持ちいいぞ。」
ナツキの声に二人がフリーズした。
見開いた瞳は瞬き一つしない。
いつもの温厚そうな男ではなく、厳つい坊主頭の出現に思考が止まった様子だ。
先にガチムチが動く。
「ごめんなさい!
もう、しません!」
落ちていたラグパンを拾い、足を通す。
「まだ穿かなくていいぞ。
これを付けてみろ。」
ナツキが放った商品をガチムチがキャッチする。
上がり掛けたラグパンがまた落ちた。
「これは…。」
ガチムチが視線を落とす。
「ここのヒット商品だ。
お前はみたいなデカ乳首にもってこいのクリップだ。
締め付けは保証するぜ。
買ったら、それ付けて撮影させてやる。」
「マジっすか!」
若い男が食らい付いてきた。
「ああ、ここは客に優しい店なんだ。
買ったら、堂々と撮らせてやる。
コソコソ撮っても、ピンボケばかりだろう。」
「だったら買います!」
若い男がリュックから財布を出す。
「ちょ、ちょっと待って。
このクリップ凄く大きいよ。
こんなの痛くて、無理だよ。」
ガチムチが情けない声を出す。
「何だよ、何時も痛い方が気持ちいいって、言ってる癖に。」
「でもさ、物には限度があるよ。」
二人の言い争いにナツキは苛立つ。
「おい、痴話喧嘩なら外でしろ。
買うのか、買わないのか?」
「かっ、買います!」
「今、レジが壊れてんだ。
ピッタリ払え。」
ナツキは値札を若い男に見せた。
「本当に撮影していいんですか?」
若い男が改めて聞いてきた。
「ああ、万引きしなけりゃな。」
「場所はどこでもいいですか?」
「ああ、好きに使え。
SMグッズ売り場でも、マネキンと一緒でもいい。」
ナツキの言葉に、ガチムチが辺りを見回す。
視線が一点に留まった。
先にあるのはディスプレイしてあるスパッツだ。
「その白いスパッツは透けていいぞ。
充分に伸びるから、お前でも着れるぞ。
それなら町中でも着れるから、露出の幅も広がるしな。
町中でする露出は滅法興奮するぜ。」
縮こまっていた股間は活気を取り戻していた。
「買ってみようかな。
みぃちゃん、どう思う?」
いちいち若い男に聞く。
「町中か、それをマナブに穿かせて電車に乗ってもらうか。」
若い男がまた財布を開く。
「おい、そういう時はこれが最高に役立つぜ。
あっと言う間に、白いスパッツが先走りでグチョグチョだ。」
ナツキはリモコンのローターを持ってくる。
二人の興奮が手に取る様に分かった。
「で、一万円も買わせたんですか?」
中嶋がレジの説明をしながら、溜め息を吐く。
「その二人なら良く来ますよ。
何も買わないで、写真撮ったら帰ってたんで、良く覚えています。」
「だったら次はもっと買ってもらわねぇとな。
今迄のスタジオ代も含めてな。
で、間違った時はどうすんだ?」
機械に疎いナツキにはレジが強敵に見えた。
(つづく)
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