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Chapter8(男童編)
Chapter8-①【胸さわぎを頼むよ】前編
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「頼みがある。」
神志那が珍しい言い方をした。
「業務命令じゃないんすか?」
「ああ、私用だから、断っても構わん。
その時は、トモヤに頼む。」
忌々しい名前を出されたら、引き受けない訳にはいかない。
「どんな事っすか?」
「今度、中嶋の店でラバーウェアを扱う事にした。
その宣伝も兼ねて、イベントを行う。
そこでゴーゴーをやってくれ。」
私用の意味を理解する。
「ゴーゴーって、何すか?」
「煽り屋だ。
身体をくねらせて、客を挑発するだけだ。」
そんな簡単な事かと思う一方、納得出来ない事もある。
「だったらバイトで充分じゃないんすか?」
その質問をぶつけてみる。
「ああ、普通のゴーゴーならな。
だが今回はラバーを着て、長時間踊り続ける。
並の体力の奴では持たん。」
その理由がかりそめである事をナツキは察した。
「何だ、結局お前にも声が掛かったのか。」
控え室にトモヤがいた。
「お前一人じゃ、心配なんだろ。」
相変わらず嫌味な野郎だと、逆に感心する。
そこへ神志那が入ってきた。
三人のマッチョを従えている。
「バイト三人に全身ラバーは無理だ。
キャットスーツはナツキが着ろ。
トモヤは…。」
「俺はこれを着ていいっすか?」
ナツキは神志那の言葉を遮り、腰に巻いたタオルを取る。
「おおっ、何処で手にいれたんだ?
中々のデザインだ。
内のラインナップにも加えんとな。」
神志那が食らい付く。
マコトから奪ったラバースパッツだ。
「それに内のグローブとソックスを穿け。
更に全頭マスクを被れば、オプションの宣伝にもなるな。
ならトモヤがキャットスーツだ。」
神志那はナツキのスパッツをカメラに納める。
早速、デザイナーと調整するのだろう。
イベントは小さなクラブを貸し切りで行われた。
ガラガラかと思っていたが、フロアはフェチで溢れている。
熱気と轟音が凄まじい。
ライトを浴びると、気分が高まる。
直ぐにぺニスシースが上を向く。
マスク越しの世界は格別だった。
大音響に合わせて腰を振る。
興奮した客も身体を揺らす。
中には身体を密着させ、キスしている者もいる。
ぺニスを持ち、腰を前後に動かす。
それに合わせて、眼下の客が拳を突き上げた。
自分の一挙一動に客が反応する。
多数の視線を浴び、オーガズムを感じた。
射精する時と同じ感覚だ。
ナツキはこの素晴らしい空間に没頭した。
隣で煽っていたトモヤの脚が縺れた。
この熱気の中、全身をラバーで覆われ、意識が朦朧としてきた様子だ。
トロンとした目で、ダラリと下がった腕はもう上がる事はないだろう。
「おいっ、休憩してこい。
お前が戻ったら、あの三人を順に行かす。」
トモヤの耳元で大声で叫んだ。
珍しく素直に舞台袖へ降りていく。
意地を張る気力もないらしい。
「ちっ、一服してぇな!」
両手を頭上で組み、腰を回す。
観衆の視線は全て自分に向いていた。
ラバーのベストとタイツ姿のマッチョ達も煽りに切れがない。
ナツキは特に散漫な動きの男に近寄る。
(つづく)
神志那が珍しい言い方をした。
「業務命令じゃないんすか?」
「ああ、私用だから、断っても構わん。
その時は、トモヤに頼む。」
忌々しい名前を出されたら、引き受けない訳にはいかない。
「どんな事っすか?」
「今度、中嶋の店でラバーウェアを扱う事にした。
その宣伝も兼ねて、イベントを行う。
そこでゴーゴーをやってくれ。」
私用の意味を理解する。
「ゴーゴーって、何すか?」
「煽り屋だ。
身体をくねらせて、客を挑発するだけだ。」
そんな簡単な事かと思う一方、納得出来ない事もある。
「だったらバイトで充分じゃないんすか?」
その質問をぶつけてみる。
「ああ、普通のゴーゴーならな。
だが今回はラバーを着て、長時間踊り続ける。
並の体力の奴では持たん。」
その理由がかりそめである事をナツキは察した。
「何だ、結局お前にも声が掛かったのか。」
控え室にトモヤがいた。
「お前一人じゃ、心配なんだろ。」
相変わらず嫌味な野郎だと、逆に感心する。
そこへ神志那が入ってきた。
三人のマッチョを従えている。
「バイト三人に全身ラバーは無理だ。
キャットスーツはナツキが着ろ。
トモヤは…。」
「俺はこれを着ていいっすか?」
ナツキは神志那の言葉を遮り、腰に巻いたタオルを取る。
「おおっ、何処で手にいれたんだ?
中々のデザインだ。
内のラインナップにも加えんとな。」
神志那が食らい付く。
マコトから奪ったラバースパッツだ。
「それに内のグローブとソックスを穿け。
更に全頭マスクを被れば、オプションの宣伝にもなるな。
ならトモヤがキャットスーツだ。」
神志那はナツキのスパッツをカメラに納める。
早速、デザイナーと調整するのだろう。
イベントは小さなクラブを貸し切りで行われた。
ガラガラかと思っていたが、フロアはフェチで溢れている。
熱気と轟音が凄まじい。
ライトを浴びると、気分が高まる。
直ぐにぺニスシースが上を向く。
マスク越しの世界は格別だった。
大音響に合わせて腰を振る。
興奮した客も身体を揺らす。
中には身体を密着させ、キスしている者もいる。
ぺニスを持ち、腰を前後に動かす。
それに合わせて、眼下の客が拳を突き上げた。
自分の一挙一動に客が反応する。
多数の視線を浴び、オーガズムを感じた。
射精する時と同じ感覚だ。
ナツキはこの素晴らしい空間に没頭した。
隣で煽っていたトモヤの脚が縺れた。
この熱気の中、全身をラバーで覆われ、意識が朦朧としてきた様子だ。
トロンとした目で、ダラリと下がった腕はもう上がる事はないだろう。
「おいっ、休憩してこい。
お前が戻ったら、あの三人を順に行かす。」
トモヤの耳元で大声で叫んだ。
珍しく素直に舞台袖へ降りていく。
意地を張る気力もないらしい。
「ちっ、一服してぇな!」
両手を頭上で組み、腰を回す。
観衆の視線は全て自分に向いていた。
ラバーのベストとタイツ姿のマッチョ達も煽りに切れがない。
ナツキは特に散漫な動きの男に近寄る。
(つづく)
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