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Chapter6(港川編)
Chapter6-⑪【嘘の天秤】後編
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「おおっ…。」
タカユキの声が大きくなる。
男はTバックを脱ぐと、悶絶する口に押し込んだ。
「ぐおおっ…。」
変化した籠った声は一層淫らさを増す。
男は股を開いて座り直すと、己のペニスを扱き始めた。
腕の動きに連動して、大胸筋が波打つ。
ヒナタは指を抜くと、代わりにマラを押し込む。
見られているという意識が必要以上に興奮を掻き立てた。
「ぐっ、ぐおおっ…。」
タカユキが頭を振って、快楽を表す。
口から出ているTバックから唾液が滴り落ちた。
ヒナタは夢中で腰を押し付ける。
「おらっ、もっと乱れていいっすよ!」
揺れる大殿筋を掌で打ち付けた。
「ピシッ!」
湿った音が休憩室に響く。
オイルの混じった汗が飛び散る。
飛沫が男の膝に付着した。
黒い指は雫を掬うと、己の口に運んだ。
「ぐちゅ、ぐちゃ…。」
態と卑猥な音を立て、指を愛撫した。
ヒナタは我を忘れ、スパンキングを続ける。
淫靡なハーモニーはフォルテシモへ向かっていく。
男はソファーに横たわると、ブリッジして腰を押し上げた。
持ち上がったアナルから異物が覗く。
『ハリガタ?』
その光景に見覚えがあった。
幾度となく見たビデオのワンシーンと重なる。
男は尻の下に手を伸ばすと、ディルドの根元を大きく揺らした。
『まっ、まさか…、リュウジさん?』
大好きなビデオモデルの名前が浮かぶ。
若干脂肪が付いているが、雰囲気は似ていた。
ゴーグルを取れば、確認出来る。
リュウジならば、右目の下に黒子がある筈だ。
「おらっ、ゴーグル取れよ!
素顔ヨガがってみせろ。」
ヒナタはタカユキの向こう側に言う。
ブリッジしている男がゴーグルに手を掛ける。
自身の唾を飲み込む音が酷く大きく聞こえた。
来店を知らせる呼び鈴に三人がフリーズする。
最初に動いたのはタカユキだ。
ヒナタの上から降りるとタオルを腰に巻き、そそくさとロッカーへ向かった。
ソファーに唾液塗れのTバックが残ったままだ。
直ぐに清掃道具を持ったバイトが現れ、マシンルームへ入っていく。
次の客が使うらしい。
男は全裸のまま立ち上がり、Tバックを拾う。
言葉を掛けたいが、カラカラの喉は何も発しない。
沈黙の男はゴーグルをしたまま、ロッカールームに姿を消した。
シャワー室の前で磨りガラスに映る人影を交互に見る。
タイプの男が同時に現れた。
こんな千載一遇のチャンスを逃す手はない。
だが両方は無理だ。
どちらかを選ばなければ。
ヒナタは揺れ動く人影を天秤に乗せた。
均衡を保っていた天秤が徐々に右に傾く。
気持ちは固まった。
温もりの残っている中指を立てる。
そこに舌を伸ばす。
「くちゅ、くちゃ…。」
乾き切った口では先程の様な卑猥な音は奏でられない。
左のドアが開き、湯気と共にタカユキが現れた。
「あっ、すみません。
先に使わせてもらって。」
「シャワーは2つしかないから仕方ないっすよ。
この後、予定はあるっすか?」
「あっ、ちょっと待ち合わせがあって…。
そろそろ向かわないと…。」
タカユキが伏せ目勝ちに答えた。
(つづく)
タカユキの声が大きくなる。
男はTバックを脱ぐと、悶絶する口に押し込んだ。
「ぐおおっ…。」
変化した籠った声は一層淫らさを増す。
男は股を開いて座り直すと、己のペニスを扱き始めた。
腕の動きに連動して、大胸筋が波打つ。
ヒナタは指を抜くと、代わりにマラを押し込む。
見られているという意識が必要以上に興奮を掻き立てた。
「ぐっ、ぐおおっ…。」
タカユキが頭を振って、快楽を表す。
口から出ているTバックから唾液が滴り落ちた。
ヒナタは夢中で腰を押し付ける。
「おらっ、もっと乱れていいっすよ!」
揺れる大殿筋を掌で打ち付けた。
「ピシッ!」
湿った音が休憩室に響く。
オイルの混じった汗が飛び散る。
飛沫が男の膝に付着した。
黒い指は雫を掬うと、己の口に運んだ。
「ぐちゅ、ぐちゃ…。」
態と卑猥な音を立て、指を愛撫した。
ヒナタは我を忘れ、スパンキングを続ける。
淫靡なハーモニーはフォルテシモへ向かっていく。
男はソファーに横たわると、ブリッジして腰を押し上げた。
持ち上がったアナルから異物が覗く。
『ハリガタ?』
その光景に見覚えがあった。
幾度となく見たビデオのワンシーンと重なる。
男は尻の下に手を伸ばすと、ディルドの根元を大きく揺らした。
『まっ、まさか…、リュウジさん?』
大好きなビデオモデルの名前が浮かぶ。
若干脂肪が付いているが、雰囲気は似ていた。
ゴーグルを取れば、確認出来る。
リュウジならば、右目の下に黒子がある筈だ。
「おらっ、ゴーグル取れよ!
素顔ヨガがってみせろ。」
ヒナタはタカユキの向こう側に言う。
ブリッジしている男がゴーグルに手を掛ける。
自身の唾を飲み込む音が酷く大きく聞こえた。
来店を知らせる呼び鈴に三人がフリーズする。
最初に動いたのはタカユキだ。
ヒナタの上から降りるとタオルを腰に巻き、そそくさとロッカーへ向かった。
ソファーに唾液塗れのTバックが残ったままだ。
直ぐに清掃道具を持ったバイトが現れ、マシンルームへ入っていく。
次の客が使うらしい。
男は全裸のまま立ち上がり、Tバックを拾う。
言葉を掛けたいが、カラカラの喉は何も発しない。
沈黙の男はゴーグルをしたまま、ロッカールームに姿を消した。
シャワー室の前で磨りガラスに映る人影を交互に見る。
タイプの男が同時に現れた。
こんな千載一遇のチャンスを逃す手はない。
だが両方は無理だ。
どちらかを選ばなければ。
ヒナタは揺れ動く人影を天秤に乗せた。
均衡を保っていた天秤が徐々に右に傾く。
気持ちは固まった。
温もりの残っている中指を立てる。
そこに舌を伸ばす。
「くちゅ、くちゃ…。」
乾き切った口では先程の様な卑猥な音は奏でられない。
左のドアが開き、湯気と共にタカユキが現れた。
「あっ、すみません。
先に使わせてもらって。」
「シャワーは2つしかないから仕方ないっすよ。
この後、予定はあるっすか?」
「あっ、ちょっと待ち合わせがあって…。
そろそろ向かわないと…。」
タカユキが伏せ目勝ちに答えた。
(つづく)
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