妄想日記5<<DISPARITY>>

Chapter6(港川編)

Chapter6-②【TABOO】前編

「かなり小さいな。
肩が入らない。
サイズが小さかったかな？」
薄いラバー地を強引に引っ張るのは切れそうで怖い。
「大丈夫さ。
小さくないと、窮屈感が味わえないからね。
もっと中にオイルを入れれば、まだまだ伸びるよ。」
セイルが潤滑油のボトルを一気に押す。
冷たい液体がラバーと身体の間に浸透していく。
無理だと思ったラバーはオイルを帯びて、想像以上に延びた。
『ぐちゅ、ぐちゃ。』
身体を動かす度に卑猥な音がする。
徐々に身体はラバーに飲み込まれていく。
「ほらっ、これで出来上がり。
後はマスク被って終わりだよ。」
背中のジッパーを閉められた。
ラバーが筋肉を締め付けてくる。
『こんな拘束感は初めてだ。』
ペニスシースが上を向く。
マスクを被り、全身がラバーと一体化した。
「ダメだな。
口のコンドームが出てるよ。」
セイルが口から出ていたラバーを押し込んだ。
ラバーの味が口一杯に広がる。
この上もない幸福感に包まれた。
 
リビングに変身したチカラとミナトが戻ると、皆が拍手で迎えてくれた。
全員がマスクを被っているので、声は出せない。
いや、出さない事がこのパーティーのマナーらしい。
全員が立ち上がり、拳を突き上げていた。
高揚する中、チカラはアブラハムの視線に気付く。
開いた瞳孔がミナトを捉えていた。
グラスを持つ上腕に血管が浮かんでいる。
その腕に挟まれた大胸筋にニップルポンプが吸い付いていた。
ナツキにした物とは比べ物にならない大型の吸引ポンプだ。
アブラハムがグラスを置き、立ち上がる。
『えっ、エプロン？』
チカラはマスク越しに見える景色を疑う。
鍛え上げられた筋肉を覆うのは、半透明のラバーエプロンだけだった。
そして股間に浮かぶ巨大な影に息を飲む。
エプロンの下に潜むコンドームに息をするのも忘れた。
 
セイルだけが全裸だった。
自慢の巨根を覆い隠す必要はないのだろう。
ソファーに突っ伏したグレンのアナルを責め立てる。
既にグレンの意識は飛んでいた。
両手を高々と突き上げ、腰を大きく振る。
気絶しているグレンにも容赦ない。
「ひゃっほう！
最高の気分だ！」
奇声を発したセイルがチカラを見る。
「ほらっ、最高の気分になれよ。」
セイルが錠剤を放った。
手袋の中に錠剤が収まる。
二度目の誘惑に躊躇はない。
マスクを外すと、口へ放り込む。
そしてワインで一気に流し込んだ。
 
チカラはミニスカートの中へ掌を潜らせる。
アブラハムに挑発する視線を送りながら。
不似合いな凛々しいペニスに到達した。
長い付き合いだが、ミナトのペニスに触るのは初めてだ。
何度も想像はしたが、それに触れる事はタブーとしていた。
チカラはしゃがみ込むと、禁断の果実を咥え込む。
口内でラバーが伸び、味わった事のない快楽が押し寄せてきた。
それはミナトも同じだ。
普段クールなミナトが頭部を押さえ付け、荒々しく腰を振った。
全身から溢れ出る汗が鼻腔を塞ぐ。
気が遠退きそうになり、慌ててマスクを外す。
まだここで失神する訳にはいかない。
ミナトを犯す迄は。
 
 
(つづく)