妄想日記5<<DISPARITY>>

YAMATO

文字の大きさ
上 下
94 / 236
Chapter5(奸賊編)

Chapter5-⑤【灼けたアイドル】後編

しおりを挟む
『ズポッ!』
プラグが引き抜かれた。
入れ替わりに細長い異物が侵入してくる。
舌を出した毒蛇が入ってきたのだ。
逃れる為に腰を引く。
だが膨らんだ二頭筋で、それは阻止された。
前には椅子があり、挟まれた格好だ。
逃げ道を閉ざされ、毒蛇の侵入を許してしまう。
ナツキに抱き付き、唇に吸い付く。
羽交い締めされ、胸が反らされた。
離れていく口に舌を伸ばす。
二人を繋ぐ涎の糸が途切れた。
身体が持ち上げられ、足が浮く。
蛇が体内で大口を開けた。
「おおっう…。」
唇をぎゅっと閉じるが、声が漏れ出す。
「おらっ、全て記録してやるから、いい声で鳴け。」
人格の変わった三浦が耳を噛んだ。
 
「あー、腹減った。」
最初に声を出したのはナツキだった。
チカラは腸内に残る汚れた汁を排出したい。
だが力む気力すら残ってない。
カーペットに突っ伏したまま垂れ流すだけだ。
「では軽食でも取りましょうか。」
三浦はプラグを拾うと、元の場所に戻す。
「んぐっ!」
チカラはその声を出すのが精一杯だった。
出口を閉ざされた雄汁が逆流する。
「それとも海辺のレストランに繰り出しましょうか?
出掛ける元気はありますか?」
三浦はプラグが出てこない様、チカラにハーネスを装着した。
「勿論あるに決まってんだろ。」
遠くでナツキの声がした。
 
車を走らせ、海岸線のハンバーガーショップに入った。
沖縄にしかないローカルな店だ。
「何だ、こりゃ!
ビールみたいな味で美味いんだか、不味いんだか分からねぇな。」
顰めっ面のナツキがセットドリンクをテーブルに置く。
「私はこの味が好きですよ。
沖縄に来ないと飲めませんからね。」
三浦が下品な音を立ててストローを啜る。
「食わないのか?
だったた食っちまうぞ。」
ナツキはチカラが手を付けないハンバーガーに食らい付いた。
「このまま海へ行きましょうか?
仮眠してれば、直ぐに朝です。
星が見えてるから、今日はきっと快晴ですよ。」
駐車場に戻った三浦が空を見上げて言う。
「そうだな。
おっさんの車は広いから充分に寝れるしな。
それにな…。」
瞼の下がったナツキは言い終わる前に寝息を立てていた。
 
バンの中はナツキの鼾に支配されていた。
便意も重なり、とても寝れそうもない。
三浦に目を向けると、運転席で腕を組んだまま寝ている様だ。
チカラはそっとドアを開け、車外へ出る。
便意が限界にきていた。
道路から外れた叢は真っ暗だ。
流石にここでは無理だ。
来る途中に駐車場があり、確か便所があった。
チカラは遠くに見える微かな明かりを頼りに歩を進める。
幽霊等いないと思う。
だが絶対にいないとも言い切れない。
生温い風が頬を撫でる。
知らず知らず小走りになっていた。
 
生憎、便所の扉は壊れていた。
だが、こんな時間に人は来ないだろう。
そう思い、腰を沈める。
股間のハーネスを外し、プラグを取り出す。
同時に排便が始まった。
『ギリギリセーフだ。』
安堵の気持ちが凍り付く。
振り返った先にビデオカメラを構えた三浦が立っていた。
 
 
(つづく)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

終わり無い絶頂で男は全てを壊される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

機械に吊るされ男は容赦無く弄ばれる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

屈した少年は仲間の隣で絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

不良少年達は体育教師を無慈悲に弄ぶ

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...