妄想日記5<<DISPARITY>>

YAMATO

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Chapter5(奸賊編)

Chapter5-④【Summer Junction】前編

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「すっかり濡れてしまいました。
ちょっと失礼します。」
三浦がジーンズを脱ぐ。
長いぺニスが起立していた。
長いが太さはない。
膨らんだ亀頭は臨戦態勢の毒蛇を思わせる。
チカラは思わず身震いした。
 
ナツキのリクエストでステーキハウスに入った。
「三浦さんは幾つなんですか?」
三浦のMV撮影時の話が一段落ついた所でチカラが聞く。
奢って貰った事も手伝い、敵対心は失せていた。
「今年35になりました。
お二人に比べたら、いい年ですよ。
だから余計に思うんです。
20代の光り輝いている時に映像を残しておけば良かったと。
と言っても、当時は簡単に撮影出来ませんでした。
ハンディカメラと言っても、担いでいましたから。」
三浦が甲高い声で笑う。
癇に障る声音だ。
「さっき、おにぎり5個食ったばかりだろ。
本当に底なしの食欲だな。」
不快さが顔に出ない様に軽口を叩く。
「まあな。
ついでに性欲も底なしだぜ。」
ナツキは1キロのステーキに噛り付いていた。
頬杖を付いた三浦はそれを眺めている。
口角を上げているが、目は笑っていなかった。
 
「それで検討頂けましたか?」
三浦が視線だけをチカラに向けた。
「マスクしていいなら、やってみます。」
言葉が勝手に口を出る。
「それは良かった。
男性同士の絡みを撮るのは初めてですが、素敵な映像を残しましょう。」
三浦が手を伸ばしてきた。
チカラは魔法に掛かった如く、その手を握る。
「では夕方に私のホテルへお越し下さい。」
三浦はそう言うと、伝票を持って先に出て行った。
不安より、期待が勝る。
『撮影中は絶対にマスクを外さない。』
これさえ守れば、心配は無用だ。
自分に言い聞かす。
様々な責め具を送った甲斐があった。
理想の男と旅行に来れた上に、その交尾を記録に残せる。
これで好きな時にナツキとの享楽を再生出来るのだ。
『この生意気な面を歪めたい。
お前はどんな面して泣くんだ?』
脂切った顔を飽きる事なく眺めた。
チカラは持っていく物を頭の中で吟味する。
どんなに許しを乞うても、絶対に止めない。
それに見合う責め具が一つ浮かんだ。
既に一抹の不安も残っていなかった。
 
「お待ちしていました。
さあ、どうぞ。」
三浦が招き入れてくれた。
チカラが宿泊しているビジネスホテルと違い、広々とした部屋だ。
窓から海も眺望出来、その値段が窺い知れた。
「先ずは乾杯しましょう。
腹が減っては元気が出ませんから。」
テーブルには置ききれない程のオードブルが並んでいる。
「おっさん、気が利くな。」
ナツキは素手でフライドチキンを掴む。
「おう、旨いな。
お前も食えよ。」
チカラに勧めた。
ナツキの食欲は失せる事がない。
ワインとオードブルを交互に口へ運ぶ。
「若い人の食いっ振りは気持ちがいい。」
三浦が相好を崩した。
チカラは期待が先に立ち、食が進まない。
「それでは衣装合わせをしましょうか?」
気持ちを察した三浦が声を掛けてきた。
 
 
(つづく)
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