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Chapter3(立身編)
Chapter3-⑩【僕以外の誰か】後編
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フリーウェイトは充分に行ったので、仕上げにフライマシンに向かう。
正面にトモヤが立っている。
早速、敵が現れた。
ナツキに気付き、口が小さく開く。
「それ、俺の…。」
近付いてきたトモヤが言った。
「いや、違う。
今日から俺のだ。
お前の緩い身体ではこいつが可哀想だ。」
挑発の言葉を浴びせる。
「なっ、何だと!」
睨み付けてくる視線が心地好い。
「だが良かったな。
クビでなくて。」
ナツキはマシンに座ると、パッドを胸元に寄せる。
「ふざけるな!
お前の所為で、ここへお払い箱だ。
お前さえ現れなけりゃ、俺はずっと秘書でいられたのに!」
トモヤが一歩近寄った。
「違うな。
俺でなくても、他の奴が取って代わる。
所詮、お前では役不足だったんだ。
その身体が証拠だ。
お前は努力せず、社長の期待を裏切った。」
ナツキはゆっくりとパッドを後方に戻す。
「そんな事はない!
俺が社長にどれだけ尽くしたか、お前に分かるか!
俺以外の誰が…。」
「如何されましたか?」
印籠を持った塚田が走って現れた。
「トモヤ、ナツキさんに失礼な事を言ってないだろうな!」
塚田がトモヤに詰め寄る。
「別に…。」
「ナツキさんの言葉は社長の言葉だと、直々にお達しがあった。
呉々も失礼のない様にしろ!」
丸で水戸黄門になった気分だ。
「いや、彼を責めない様に。
このマシンの使い方を聞いてただけだ。」
発火しそうな程、真っ赤な顔をしたトモヤが睨み付けてきた。
トレーニング後は何時も性欲が沸く。
誰かを征服したい欲望に抑えが利かない。
ナツキがトレーニングエリアを出ると、塚田が寄ってきた。
「お疲れ様です。」
「社員用のシャワーを使う。
矢吹君にタオルを持ってくる様に伝えてくれ。
それとこれを渡してくれ。」
ナツキは手を伸ばす。
「はい、畏まりました。」
塚田の掌にピンクの包装を乗せる。
「こっ、これは…」
「使い方は君から説明しろ。」
昨日、塚田が使ったコンドームと同じタイプだ。
「では頼んだぞ。」
ナツキはそう言い残すと、社員用の階段へ向かった。
「失礼します。
タオルをお持ちしました。」
「持ってこい。」
シャワーを浴びながら声を掛ける。
「失礼します。あっ!」
矢吹の動きが止まった。
ナツキはラバーの全頭マスクを被ったまま立つ。
水流の中でも目を開けていられるのはゴーグルを装着しているからだ。
マスクの上にゴーグルをし、身に着けているのは他にコンドームだけだった。
フリーサイズでナツキには小さい。
根本を強烈に締め付けてきた。
「お前もコンドームしてきたんだろ。
服を脱いで、見せてみろ。」
「はっ、はい!」
上擦る声で返事する。
矢吹は新卒入社と聞いていた。
二つ、三つ年上だろう。
背丈はナツキと変わらないが、体重は20キロ前後重そうだ。
今でもアメフトをやっている屈強な筋肉が小刻みに震えている。
縮み上がったペニスの先端にコンドームが無様にくっ付いていた。
(完)
正面にトモヤが立っている。
早速、敵が現れた。
ナツキに気付き、口が小さく開く。
「それ、俺の…。」
近付いてきたトモヤが言った。
「いや、違う。
今日から俺のだ。
お前の緩い身体ではこいつが可哀想だ。」
挑発の言葉を浴びせる。
「なっ、何だと!」
睨み付けてくる視線が心地好い。
「だが良かったな。
クビでなくて。」
ナツキはマシンに座ると、パッドを胸元に寄せる。
「ふざけるな!
お前の所為で、ここへお払い箱だ。
お前さえ現れなけりゃ、俺はずっと秘書でいられたのに!」
トモヤが一歩近寄った。
「違うな。
俺でなくても、他の奴が取って代わる。
所詮、お前では役不足だったんだ。
その身体が証拠だ。
お前は努力せず、社長の期待を裏切った。」
ナツキはゆっくりとパッドを後方に戻す。
「そんな事はない!
俺が社長にどれだけ尽くしたか、お前に分かるか!
俺以外の誰が…。」
「如何されましたか?」
印籠を持った塚田が走って現れた。
「トモヤ、ナツキさんに失礼な事を言ってないだろうな!」
塚田がトモヤに詰め寄る。
「別に…。」
「ナツキさんの言葉は社長の言葉だと、直々にお達しがあった。
呉々も失礼のない様にしろ!」
丸で水戸黄門になった気分だ。
「いや、彼を責めない様に。
このマシンの使い方を聞いてただけだ。」
発火しそうな程、真っ赤な顔をしたトモヤが睨み付けてきた。
トレーニング後は何時も性欲が沸く。
誰かを征服したい欲望に抑えが利かない。
ナツキがトレーニングエリアを出ると、塚田が寄ってきた。
「お疲れ様です。」
「社員用のシャワーを使う。
矢吹君にタオルを持ってくる様に伝えてくれ。
それとこれを渡してくれ。」
ナツキは手を伸ばす。
「はい、畏まりました。」
塚田の掌にピンクの包装を乗せる。
「こっ、これは…」
「使い方は君から説明しろ。」
昨日、塚田が使ったコンドームと同じタイプだ。
「では頼んだぞ。」
ナツキはそう言い残すと、社員用の階段へ向かった。
「失礼します。
タオルをお持ちしました。」
「持ってこい。」
シャワーを浴びながら声を掛ける。
「失礼します。あっ!」
矢吹の動きが止まった。
ナツキはラバーの全頭マスクを被ったまま立つ。
水流の中でも目を開けていられるのはゴーグルを装着しているからだ。
マスクの上にゴーグルをし、身に着けているのは他にコンドームだけだった。
フリーサイズでナツキには小さい。
根本を強烈に締め付けてきた。
「お前もコンドームしてきたんだろ。
服を脱いで、見せてみろ。」
「はっ、はい!」
上擦る声で返事する。
矢吹は新卒入社と聞いていた。
二つ、三つ年上だろう。
背丈はナツキと変わらないが、体重は20キロ前後重そうだ。
今でもアメフトをやっている屈強な筋肉が小刻みに震えている。
縮み上がったペニスの先端にコンドームが無様にくっ付いていた。
(完)
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