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Chapter3(立身編)
Chapter3-②【不協和音】後編
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「確かに謎の多い社長だったな。
社内報にも一切顔を出さなかったし。
社員でも顔を知ってるのは支配人クラスだけなんだ。」
ヒカルが意味深な笑みを浮かべた。
「って事はお前も顔を知らねぇのか?」
ナツキは顔に浴びたプロテインを拭きながら聞く。
「所が偶然知っちゃったんだよな。
全然、違うルートからな。」
その言い方で何となく想像が付いた。
「縛りか。」
ナツキの一言にヒカルが目を見開く。
「ああ、縛りをやってくれる店で、たまたま知り合ったんだ。
最初はまさか社長とは知らなくてよ。」
「で、何で分かったんだ?」
「向こうは俺が社員だって、知ってたんだ。
突然、社長室に移動辞令が出てさ。
何も知らない俺は、正に驚き桃の木ダイエー優勝って感じだ。」
強引な神志那がやりそうな事だと納得する。
「移動初日に社長の顔を見て、またまた驚きだ。
先日の縄師が社長だったんだぜ。
人生最大の仰天だったよ。
肩書きは社長室長だが、実際は単なるセックス・ドールだ。
新しい縛りが閃いたと言っては縛られてたよ。」
ヒカルが顔を顰めた。
「セックス好きのお前には丁度いいじゃねぇか。」
ナツキは茶々を入れる。
「俺も最初はそう思ったんだ。
だけどよ、社長は性欲が旺盛でさ、土日関係なく四六時中命じてくんだ。
日に何回も縛られたら、幾ら俺でも身体が持たねぇよ。
そのままで接待やトレーニングに付き合わされるんだぜ。
堪ったもんじゃないぞ。」
ヒカリはそこで一息付くと、プロテインを飲み干した。
白く変色した唇がゆっくり開く。
「それとさ…、社長のすげぇ秘密見ちゃったんだ。
流石にそれ見たらヤバく感じてさ、夜逃げ同然に東京へ逃げて来たんだ。」
言い終わったヒカルが身震いする。
「俺が追手だと思ったのか?
で、必殺のプロテイン・スプラッシュか、笑えるな。
その秘密って何だ?」
ナツキはそれがシンゴを助ける糸口になると直感した。
「これを見てみろよ。
マジ、ドン引きするぜ。」
ヒカルが手帳に挟んでいた数枚の写真をナツキに渡す。
「えっ!」
ラウンジにいる事も忘れて大声をあげる。
驚いた周りの会員が一斉にナツキを見た。
「おいっ、声がデケェよ。
これ、俺なんだ。
これを着ると、息も少ししか出来ないんだ。
これ続けてたら絶対死んでたよ。」
先程の身震いが大袈裟でない事を知る。
だがナツキはその写真に惹き付けられた。
『この息苦しさを伴うウェアこそ、俺の求めていた物だ。』
ナツキにはそう思えたのだ。
「これ今も持ってるのか?」
ナツキは前のめりになって聞く。
「いや、これは社長のお気に入りだ。
社長のマンションに保管されてる。
それにこれをもう一度着る事はないさ。
絶対にな。
死にたくないんだ。
あんたも縛られたんだろ。
だったら深入りしない方が身の為だ。
その内、これを着る羽目になるぞ。」
ヒカルの忠告に身体が震えた。
だがそれは武者震いだった。
それが証拠に、二つのリングで締め付けられたマラからザーメンが溢れ出ている。
「それ以来、チカラの底なしの性欲が社長とダブるんだ。
それが怖くてさ。」
初めてヒカルが本心を語った。
(つづく)
社内報にも一切顔を出さなかったし。
社員でも顔を知ってるのは支配人クラスだけなんだ。」
ヒカルが意味深な笑みを浮かべた。
「って事はお前も顔を知らねぇのか?」
ナツキは顔に浴びたプロテインを拭きながら聞く。
「所が偶然知っちゃったんだよな。
全然、違うルートからな。」
その言い方で何となく想像が付いた。
「縛りか。」
ナツキの一言にヒカルが目を見開く。
「ああ、縛りをやってくれる店で、たまたま知り合ったんだ。
最初はまさか社長とは知らなくてよ。」
「で、何で分かったんだ?」
「向こうは俺が社員だって、知ってたんだ。
突然、社長室に移動辞令が出てさ。
何も知らない俺は、正に驚き桃の木ダイエー優勝って感じだ。」
強引な神志那がやりそうな事だと納得する。
「移動初日に社長の顔を見て、またまた驚きだ。
先日の縄師が社長だったんだぜ。
人生最大の仰天だったよ。
肩書きは社長室長だが、実際は単なるセックス・ドールだ。
新しい縛りが閃いたと言っては縛られてたよ。」
ヒカルが顔を顰めた。
「セックス好きのお前には丁度いいじゃねぇか。」
ナツキは茶々を入れる。
「俺も最初はそう思ったんだ。
だけどよ、社長は性欲が旺盛でさ、土日関係なく四六時中命じてくんだ。
日に何回も縛られたら、幾ら俺でも身体が持たねぇよ。
そのままで接待やトレーニングに付き合わされるんだぜ。
堪ったもんじゃないぞ。」
ヒカリはそこで一息付くと、プロテインを飲み干した。
白く変色した唇がゆっくり開く。
「それとさ…、社長のすげぇ秘密見ちゃったんだ。
流石にそれ見たらヤバく感じてさ、夜逃げ同然に東京へ逃げて来たんだ。」
言い終わったヒカルが身震いする。
「俺が追手だと思ったのか?
で、必殺のプロテイン・スプラッシュか、笑えるな。
その秘密って何だ?」
ナツキはそれがシンゴを助ける糸口になると直感した。
「これを見てみろよ。
マジ、ドン引きするぜ。」
ヒカルが手帳に挟んでいた数枚の写真をナツキに渡す。
「えっ!」
ラウンジにいる事も忘れて大声をあげる。
驚いた周りの会員が一斉にナツキを見た。
「おいっ、声がデケェよ。
これ、俺なんだ。
これを着ると、息も少ししか出来ないんだ。
これ続けてたら絶対死んでたよ。」
先程の身震いが大袈裟でない事を知る。
だがナツキはその写真に惹き付けられた。
『この息苦しさを伴うウェアこそ、俺の求めていた物だ。』
ナツキにはそう思えたのだ。
「これ今も持ってるのか?」
ナツキは前のめりになって聞く。
「いや、これは社長のお気に入りだ。
社長のマンションに保管されてる。
それにこれをもう一度着る事はないさ。
絶対にな。
死にたくないんだ。
あんたも縛られたんだろ。
だったら深入りしない方が身の為だ。
その内、これを着る羽目になるぞ。」
ヒカルの忠告に身体が震えた。
だがそれは武者震いだった。
それが証拠に、二つのリングで締め付けられたマラからザーメンが溢れ出ている。
「それ以来、チカラの底なしの性欲が社長とダブるんだ。
それが怖くてさ。」
初めてヒカルが本心を語った。
(つづく)
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