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Chapter2(復讐編)
Chapter2-⑧【桜坂】前編
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「お前、どうしたんだ?
唯でさえ人相悪いのによ。
丸で指名手配犯だな。」
タクヤがナツキの頭を撫でながら笑う。
「これがカズユキのタイプなんだとよ。」
ナツキも笑うしかない。
だが意外と気に入っていた。
唯我独尊…誰も真似出来ないオリジナルだ。
「お前もさ、そんなソフトモヒカン止めて、スキンにしろ。
スキンにな!
野郎に毛なんか、必要ねぇ。」
ナツキはベンチに横たわるタクヤを見下ろす。
「俺は勘弁だな。
そんな頭してたら、誰も寄って来なくなるしな。
じゃあ、一発頼むぜ。」
タクヤはバーを持ち上げると、ゆっくり胸に引き寄せた。
「これからどうする?
飯でも食うか?」
自転車を押すタクヤが聞いてきた。
「腹は減ってないな。
それよか、性欲だ。」
ナツキは盛り上がった股間を指す。
「だったらよ、いい所に行ってみねぇか?」
タクヤが卑猥な笑みを溢す。
「いい所?」
「ああ、最近出来たスーパー銭湯だ。
深夜2時までやってんだ。
この時間だとゲイしかいねぇぞ。
チャリなら20分掛かんねぇ。」
タクヤも股間に手を伸ばし、ポジションを直す。
「面白そうだな。
行ってみるか。」
ナツキは笑い返すと、自転車の後ろに跨がった。
「おい、降りろよ。
この坂キツイぜ。」
「しっかり漕げ。
スクワットするよか、トレーニングになるぞ。」
桜が散る坂道を二人乗りの自転車がよろよろと上っていく。
蛇行する自転車がこの坂の急勾配を物語っていた。
脇の下に腕を通し、乳首を摘まむ。
「うっ!」
乳首が固くなっていく。
「おら、真っ直ぐ進め!」
指先に力を入れ、横に捻る。
「おりゃ!」
タクヤは立ち漕ぎし、一気に坂を上り切った。
「高ぇな!
おい、金貸してくれ。」
自販機の前でナツキが叫ぶ。
「おいおい、いい大人が千円も持ってないのか?」
タクヤは苦笑すると、二枚買いのボタンを押す。
更衣室に入ると、数人の男達が一斉に振り返る。
タイツ姿のマッチョ二人組に興味が注がれた。
だが直ぐに視線は逸れていく。
どう見てもチンピラ風の男に拘わりたくないのだろう。
身体を洗っているタクヤを置いて、一人露天風呂へ向かう。
白乳色に濁った露天風呂にはいかにもゲイと分かる四人が入っていた。
どうぞ発展して下さいと言わんばかりの湯船を見て、強引に割り込む。
蜘蛛の子を散らす様に三人が出ていく。
一人残った男は顎まで湯に浸かり、大きな瞳をぎらつかせていた。
男の前で一瞬立ち止まり、剃りたてのマラを晒す。
更に大きな瞳が見開く。
ナツキはゆっくりと男の隣に身体を沈める。
足先に男の足が微かに触れた。
水面に映る月が歪に崩れる。
感触は次第に長く、はっきりと分かる様になった。
胸の前で腕を組み、瞼を閉じる。
男の指が大腿をなぞった。
ナツキは腰を浮かし、少し男に近寄る。
安心した男の手が股間に伸びた。
「おっ、パイパンか。
イケてるな。」
男が囁く。
正面に年配の男が入ってきた。
二人のただならぬ雰囲気を察したのだろう。
卑下な笑みを浮かべていた。
(つづく)
唯でさえ人相悪いのによ。
丸で指名手配犯だな。」
タクヤがナツキの頭を撫でながら笑う。
「これがカズユキのタイプなんだとよ。」
ナツキも笑うしかない。
だが意外と気に入っていた。
唯我独尊…誰も真似出来ないオリジナルだ。
「お前もさ、そんなソフトモヒカン止めて、スキンにしろ。
スキンにな!
野郎に毛なんか、必要ねぇ。」
ナツキはベンチに横たわるタクヤを見下ろす。
「俺は勘弁だな。
そんな頭してたら、誰も寄って来なくなるしな。
じゃあ、一発頼むぜ。」
タクヤはバーを持ち上げると、ゆっくり胸に引き寄せた。
「これからどうする?
飯でも食うか?」
自転車を押すタクヤが聞いてきた。
「腹は減ってないな。
それよか、性欲だ。」
ナツキは盛り上がった股間を指す。
「だったらよ、いい所に行ってみねぇか?」
タクヤが卑猥な笑みを溢す。
「いい所?」
「ああ、最近出来たスーパー銭湯だ。
深夜2時までやってんだ。
この時間だとゲイしかいねぇぞ。
チャリなら20分掛かんねぇ。」
タクヤも股間に手を伸ばし、ポジションを直す。
「面白そうだな。
行ってみるか。」
ナツキは笑い返すと、自転車の後ろに跨がった。
「おい、降りろよ。
この坂キツイぜ。」
「しっかり漕げ。
スクワットするよか、トレーニングになるぞ。」
桜が散る坂道を二人乗りの自転車がよろよろと上っていく。
蛇行する自転車がこの坂の急勾配を物語っていた。
脇の下に腕を通し、乳首を摘まむ。
「うっ!」
乳首が固くなっていく。
「おら、真っ直ぐ進め!」
指先に力を入れ、横に捻る。
「おりゃ!」
タクヤは立ち漕ぎし、一気に坂を上り切った。
「高ぇな!
おい、金貸してくれ。」
自販機の前でナツキが叫ぶ。
「おいおい、いい大人が千円も持ってないのか?」
タクヤは苦笑すると、二枚買いのボタンを押す。
更衣室に入ると、数人の男達が一斉に振り返る。
タイツ姿のマッチョ二人組に興味が注がれた。
だが直ぐに視線は逸れていく。
どう見てもチンピラ風の男に拘わりたくないのだろう。
身体を洗っているタクヤを置いて、一人露天風呂へ向かう。
白乳色に濁った露天風呂にはいかにもゲイと分かる四人が入っていた。
どうぞ発展して下さいと言わんばかりの湯船を見て、強引に割り込む。
蜘蛛の子を散らす様に三人が出ていく。
一人残った男は顎まで湯に浸かり、大きな瞳をぎらつかせていた。
男の前で一瞬立ち止まり、剃りたてのマラを晒す。
更に大きな瞳が見開く。
ナツキはゆっくりと男の隣に身体を沈める。
足先に男の足が微かに触れた。
水面に映る月が歪に崩れる。
感触は次第に長く、はっきりと分かる様になった。
胸の前で腕を組み、瞼を閉じる。
男の指が大腿をなぞった。
ナツキは腰を浮かし、少し男に近寄る。
安心した男の手が股間に伸びた。
「おっ、パイパンか。
イケてるな。」
男が囁く。
正面に年配の男が入ってきた。
二人のただならぬ雰囲気を察したのだろう。
卑下な笑みを浮かべていた。
(つづく)
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