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Chapter2(復讐編)
Chapter2-⑥【今夜月の見える丘に】前編
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腰の高さまで伸びた葦を掻き分けて進むと、少し開けた場所に出た。
ティッシュやコンドームが散乱している。
「おらっ、ここがお前の便所だ。
思い切り排便していいぜ。」
ナツキは煙草を咥える。
「だったら向こうに行っててよ。
恥ずかしいからさ。」
カズユキが睨む。
「何を今更恥ずかしいだ。
とっととしろ!
でないと、排便時間を終りにするぞ。」
屈辱的な視線を嘲笑う。
この瞬間の喫煙は格別だ。
旨そうに煙を吐き出す。
「もう!」
カズユキは背を向け、しゃがみ込む。
水分を含んだ汚物を一気に放出した。
他人の排便行為を見るのは初めてだ。
『俺はこいつの排便までも管理してるんだ。』
全身が征服感に包み込まれた。
丸で王様になった気分だ。
カズユキの前に立ち、苛む目線で見下ろす。
タイツを下ろすと、熱り起つマラが霞んだ月明かりに照らされた。
「ちっ、ちょっと、こっち来ないでよ…。」
見上げたカズユキが目を逸らす。
「しゃふれ。」
短く命令する。
カズユキの視線が聳え立つマラに戻った。
大きく口を開くと、舌を亀頭に絡める。
排便している男から受けるフェラチオは格別だった。
こんな屈辱的なプレイは初めてだ。
以前の自分ならここまでは望んでいなかった。
カズユキはMというよりは、少し強めの責めに興奮する程度だ。
同年代のプレイ相手も激しめのタチが多いが、Sと呼ぶには程遠い。
SMは動画の中のフィクションで、現実的ではなかった。
憧れてはいたが、それに興じる人と知り合う事はない。
ナツキと知り合う迄は。
この出会いが全てを変えた。
『ナツキが自分を変えたのか、離れたくない自分が自ら変化したのか?』
膨らむ亀頭を口に含みながら自問する。
『もっと変わりたい!』
出てきた答えはどちらでもなかった。
こんなに恥ずかしく、悔しい思いをしているのに勃起している。
そして次はこれ以上の屈辱を味合わいたい。
ナツキはそのハードルを難なく超えた。
一緒にいればもっと素晴らしい世界が待っていそうだ。
少し離れた葦の中にシルエットが浮かぶ。
その影の発する喘ぎ声が耳元で聞こえた気がした。
「見てるだけじゃ、余計に悶々とするぞ。
こっちへ来いよ。」
ナツキの声にカズユキは慌てて立ち上がる。
後ろに回り込み、尻を拭く。
朧月が繁みから出てきた男を照らす。
先日、兒玉ジムにいた猿顔の男だ。
「やっぱりジムのトレーナーだったな。」
男が先に口を開く。
「ああ、ナツキだ。
あんたは確か、コウスケ…。」
受付で見た名前を思い出す。
「覚えていてくれて光栄だ。
あんたら凄い事してるな。
俺のチンコもビンビンだぜ。」
コウスケが己の股間を指差した。
三人はファミレスに入り、コーヒーを頼む。
オーダーを聞きに来た女性が一度も視線を上げなかった事が愉快だ。
コウスケも白いロングスパッツを穿き、亀頭を露にしていた。
「よぉ、お待たせ。
って、なんで、コウスケがいるんだ?
しかもお前ら、そんな格好で…。
今日はハロウィーンじゃないぞ。」
呼び出したタクヤが二の句も継げずに立ち尽くす。
「まあ、座れ。」
苦笑したナツキが促す。
(つづく)
ティッシュやコンドームが散乱している。
「おらっ、ここがお前の便所だ。
思い切り排便していいぜ。」
ナツキは煙草を咥える。
「だったら向こうに行っててよ。
恥ずかしいからさ。」
カズユキが睨む。
「何を今更恥ずかしいだ。
とっととしろ!
でないと、排便時間を終りにするぞ。」
屈辱的な視線を嘲笑う。
この瞬間の喫煙は格別だ。
旨そうに煙を吐き出す。
「もう!」
カズユキは背を向け、しゃがみ込む。
水分を含んだ汚物を一気に放出した。
他人の排便行為を見るのは初めてだ。
『俺はこいつの排便までも管理してるんだ。』
全身が征服感に包み込まれた。
丸で王様になった気分だ。
カズユキの前に立ち、苛む目線で見下ろす。
タイツを下ろすと、熱り起つマラが霞んだ月明かりに照らされた。
「ちっ、ちょっと、こっち来ないでよ…。」
見上げたカズユキが目を逸らす。
「しゃふれ。」
短く命令する。
カズユキの視線が聳え立つマラに戻った。
大きく口を開くと、舌を亀頭に絡める。
排便している男から受けるフェラチオは格別だった。
こんな屈辱的なプレイは初めてだ。
以前の自分ならここまでは望んでいなかった。
カズユキはMというよりは、少し強めの責めに興奮する程度だ。
同年代のプレイ相手も激しめのタチが多いが、Sと呼ぶには程遠い。
SMは動画の中のフィクションで、現実的ではなかった。
憧れてはいたが、それに興じる人と知り合う事はない。
ナツキと知り合う迄は。
この出会いが全てを変えた。
『ナツキが自分を変えたのか、離れたくない自分が自ら変化したのか?』
膨らむ亀頭を口に含みながら自問する。
『もっと変わりたい!』
出てきた答えはどちらでもなかった。
こんなに恥ずかしく、悔しい思いをしているのに勃起している。
そして次はこれ以上の屈辱を味合わいたい。
ナツキはそのハードルを難なく超えた。
一緒にいればもっと素晴らしい世界が待っていそうだ。
少し離れた葦の中にシルエットが浮かぶ。
その影の発する喘ぎ声が耳元で聞こえた気がした。
「見てるだけじゃ、余計に悶々とするぞ。
こっちへ来いよ。」
ナツキの声にカズユキは慌てて立ち上がる。
後ろに回り込み、尻を拭く。
朧月が繁みから出てきた男を照らす。
先日、兒玉ジムにいた猿顔の男だ。
「やっぱりジムのトレーナーだったな。」
男が先に口を開く。
「ああ、ナツキだ。
あんたは確か、コウスケ…。」
受付で見た名前を思い出す。
「覚えていてくれて光栄だ。
あんたら凄い事してるな。
俺のチンコもビンビンだぜ。」
コウスケが己の股間を指差した。
三人はファミレスに入り、コーヒーを頼む。
オーダーを聞きに来た女性が一度も視線を上げなかった事が愉快だ。
コウスケも白いロングスパッツを穿き、亀頭を露にしていた。
「よぉ、お待たせ。
って、なんで、コウスケがいるんだ?
しかもお前ら、そんな格好で…。
今日はハロウィーンじゃないぞ。」
呼び出したタクヤが二の句も継げずに立ち尽くす。
「まあ、座れ。」
苦笑したナツキが促す。
(つづく)
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