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Chapter1(立志編)
Chapter1-③【Boys&Girls】前編
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「はぁー、参ったな。」
居酒屋の席に座るなり、シンゴは大きな溜め息を吐く。
「どうしたんすか?
俺、ビール。」
ナツキはメニューに視線を落としながら聞く。
「あれからミサコ、あっ、これ彼女の名前、が電話に出ねぇんだ。
俺は焼酎ロックで。
それから焼き鳥セットとサイコロステーキ、後はフライドポテト付けてくれ。」
二人共、後半は店員に言った。
「ちょいアナル弄った位で、こんなに怒るとは思わなかったんだ。
他にもやりたい事は一杯あるのに我慢してるんだぜ。」
シンゴが焼酎を煽る。
「他にもって、どんな事っすか?」
ナツキは興味津々な事を悟られない様に携帯を触りながら聞く。
「まあ、願望だけどな。
ヴァギナにディルドを突っ込んでさ、アナルを責め立てるとか。
男二人で一人の女を犯すとか、やってみたいんだ。
お前も男ならそんな願望あるだろ?」
シンゴが卑猥な笑みを浮かべた。
「あっ、いやっ、俺は別に…。」
ナツキはあまりにリアルな妄想にしどろもどろになる。
「別にって、まさか童貞じゃねぇよな?」
蓋然的な視線がナツキを捉えた。
小さく頷くしかない。
「がははっ、お前はチェリーボーイか!
二十歳を過ぎて童貞なんて、国宝級だな。」
シンゴが腹を抱えて笑う。
ナツキは顔を真っ赤にして、ビールを流し込んだ。
今迄、練習に明け暮れて、そんな事を考えた事がなかった。
起きた時に布団の中で自慰をする。
これは単なる朝のルーティンだ。
セックスどころか、付き合った事もない。
強くなるのに女は不要だ。
女が出来た途端、弱くなる部員を何人も見てきた。
練習に身が入らず、集中力の欠片もない。
そんな腑抜けを軽蔑していた。
デートする時間があったら、新たな締め技を覚えたい。
強くなりたい一心が性欲を抑え込んでいた。
「だったら、今度いい所に連れて行ってやるよ。
金さえ払えば、何でもやらしてくれる女だ。
但しババアだけどな。」
顔を寄せたシンゴが囁く。
ナツキは目を見開き、野卑な顔を見詰める。
「ミサコがやらせてくれないプレイがしたくなると、そこ行ってんだ。
俺が手取り足取り教えてやるぜ。
チェリーちゃんよ。」
シンゴが小馬鹿にして言った。
酒が進むと、シンゴの口数が少なげなってきた。
ミサコの事が気になるのだろう。
「電話じゃなくて、会いに行ったらどうっすか?
家、知っているんでしょ?」
見かねて助言してみる。
「ミサコは実家だから両親がいるんだ。
行くだけ無駄さ。」
シンゴがポツリと答える。
「両親がいたって、いいじゃないっすか。
会って言わないと、伝わらないっすよ。
好きなんでしょ?」
ナツキは一般論を口にする。
「ああ、勿論好きさ。
だがそこまでしたら、今巷で話題のストーカーになっちまう。
焼酎もう一杯!」
シンゴは空のグラスを頭上で振った。
『好きな人に会いに行くのがストーカー?』
言ってる事が理解出来ない。
ナツキは不思議な生物を見ている気がした。
「しっかりして下さい。
どこのアパートですか?」
ナツキはシンゴを背負って、シンゴの家を探す。
「ミチャコ、俺が悪かった。
もうしねぇから、許してくれ。」
寝言を言っているシンゴから家路を聞き出す事は無理そうだ。
諦めて、自分のアパートを目指す。
(つづく)
居酒屋の席に座るなり、シンゴは大きな溜め息を吐く。
「どうしたんすか?
俺、ビール。」
ナツキはメニューに視線を落としながら聞く。
「あれからミサコ、あっ、これ彼女の名前、が電話に出ねぇんだ。
俺は焼酎ロックで。
それから焼き鳥セットとサイコロステーキ、後はフライドポテト付けてくれ。」
二人共、後半は店員に言った。
「ちょいアナル弄った位で、こんなに怒るとは思わなかったんだ。
他にもやりたい事は一杯あるのに我慢してるんだぜ。」
シンゴが焼酎を煽る。
「他にもって、どんな事っすか?」
ナツキは興味津々な事を悟られない様に携帯を触りながら聞く。
「まあ、願望だけどな。
ヴァギナにディルドを突っ込んでさ、アナルを責め立てるとか。
男二人で一人の女を犯すとか、やってみたいんだ。
お前も男ならそんな願望あるだろ?」
シンゴが卑猥な笑みを浮かべた。
「あっ、いやっ、俺は別に…。」
ナツキはあまりにリアルな妄想にしどろもどろになる。
「別にって、まさか童貞じゃねぇよな?」
蓋然的な視線がナツキを捉えた。
小さく頷くしかない。
「がははっ、お前はチェリーボーイか!
二十歳を過ぎて童貞なんて、国宝級だな。」
シンゴが腹を抱えて笑う。
ナツキは顔を真っ赤にして、ビールを流し込んだ。
今迄、練習に明け暮れて、そんな事を考えた事がなかった。
起きた時に布団の中で自慰をする。
これは単なる朝のルーティンだ。
セックスどころか、付き合った事もない。
強くなるのに女は不要だ。
女が出来た途端、弱くなる部員を何人も見てきた。
練習に身が入らず、集中力の欠片もない。
そんな腑抜けを軽蔑していた。
デートする時間があったら、新たな締め技を覚えたい。
強くなりたい一心が性欲を抑え込んでいた。
「だったら、今度いい所に連れて行ってやるよ。
金さえ払えば、何でもやらしてくれる女だ。
但しババアだけどな。」
顔を寄せたシンゴが囁く。
ナツキは目を見開き、野卑な顔を見詰める。
「ミサコがやらせてくれないプレイがしたくなると、そこ行ってんだ。
俺が手取り足取り教えてやるぜ。
チェリーちゃんよ。」
シンゴが小馬鹿にして言った。
酒が進むと、シンゴの口数が少なげなってきた。
ミサコの事が気になるのだろう。
「電話じゃなくて、会いに行ったらどうっすか?
家、知っているんでしょ?」
見かねて助言してみる。
「ミサコは実家だから両親がいるんだ。
行くだけ無駄さ。」
シンゴがポツリと答える。
「両親がいたって、いいじゃないっすか。
会って言わないと、伝わらないっすよ。
好きなんでしょ?」
ナツキは一般論を口にする。
「ああ、勿論好きさ。
だがそこまでしたら、今巷で話題のストーカーになっちまう。
焼酎もう一杯!」
シンゴは空のグラスを頭上で振った。
『好きな人に会いに行くのがストーカー?』
言ってる事が理解出来ない。
ナツキは不思議な生物を見ている気がした。
「しっかりして下さい。
どこのアパートですか?」
ナツキはシンゴを背負って、シンゴの家を探す。
「ミチャコ、俺が悪かった。
もうしねぇから、許してくれ。」
寝言を言っているシンゴから家路を聞き出す事は無理そうだ。
諦めて、自分のアパートを目指す。
(つづく)
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