2 / 236
Chapter1(立志編)
Chapter1-①【I HAVE NEVER SEEN】後編
しおりを挟む
バーにウェイトをセットしていると、背後から声がした。
「よっ、お疲れ。」
振り返ると、シンゴが立っていた。
ジムで唯一人話をするスタッフだ。
その視線が自分の股間に留まる。
「お前、短パン忘れたのか?
それとも故意か?」
シンゴが瞳を見開く。
「まさかっ!単純に忘れたんすよ。
レッスンに並んでいる女達に変な目で見られて、テンション上がらないっす。」
ナツキは顔を赤らめて答える。
「そんなにチンコをクッキリさせてたら単なる変質者だからな。
喜ぶのはおばちゃん達だけだ。
きっと苦情が来ているぞ。」
シンゴが愉快そうに笑う。
「そんな笑い事じゃないっすよ。
こっちの身にもなって欲しいっす。」
ナツキが文句を口にする。
「お前、下着も持ってないのか。
流石に直穿きは目立つな。
仕方ねぇ、ちょっと待ってろ。」
シンゴはそう言うと、スタッフルームへ入って行った。
体育会のノリで、会員にもフランクに接する。
その為、気を遣わずに話せる数少ない男だった。
「待たせたな。
これでも穿けば、多少はチンコが目立たなくなるぞ。」
戻ってきたシンゴが手を伸ばす。
ナツキはその手から小さな布を受け取る。
広げてみると、染みだらけの黄色いケツワレだった。
「俺の穿いてた物で悪いが、ないよかマシだ。
一日これで我慢しろ。」
シンゴは空いた手を上げると、去っていった。
ナツキは初めてケツワレに足を通す。
道着の下に穿いている部員もいたが、それは少数派だ。
サポーターは一昔前のイメージで、今は圧倒的にスパッツが主流だ。
太いゴムベルトの締め付けがきつく、窮屈感が伴う。
サイズを見ると、Sとなっている。
普段はLサイズを着ているナツキにとって、その締め付け感は既知にない感覚だった。
何故か血流が股間に集中し、マラが上を向く。
萎え掛けたペニスが活気付く。
そのままスパッツを穿くと、余計にモッコリが目立つ結果になってしまった。
トレーニングに没頭したいが、邪な思考が邪魔をする。
鏡に映る勃起した己の姿に欲情した。
事ある毎に鏡を見てしまう。
一人の男と鏡越しに視線が合った。
40歳前後だろうか、短髪に白い物が目立つ。
男は視線を逸らす事なく、ガン見し続ける。
ナツキはシンゴが言った苦情という単語を思い出し、逃げる様にトレーニングエリア
を後にした。
コンビニのバイトが終わり、ダッシュで家路を急ぐ。
入れっ放しのパソコンのメーラーソフトを開く。
見慣れぬアドレスのメールが二通届いていた。
震える指でクリックする。
『メールありがとう。
柔道やってるならガタイ良さそうだな。
ガタイ画像送ってくれ。』
『レス、サンキュー。
柔道してる兄貴なんてめちゃアガルな。
是非リアルしたいよ。
兄貴のエロ画見たいな。
待ってるね。』
内容から前者がマッチョで、後者が幼顔と察しが付く。
どちらも画像を要求している。
この手のやり取りでは画像が必須らしい。
短い文面は共通している。
画像を見てから判断する事が伺えた。
かといって、自分の画像など撮った事がない。
そもそもデジタルカメラを持っていなかった。
『くっそぉ、デジカメさえあればな。』
溜め息を吐くと、伸びをしたまま後ろに倒れ込んだ。
(つづく)
「よっ、お疲れ。」
振り返ると、シンゴが立っていた。
ジムで唯一人話をするスタッフだ。
その視線が自分の股間に留まる。
「お前、短パン忘れたのか?
それとも故意か?」
シンゴが瞳を見開く。
「まさかっ!単純に忘れたんすよ。
レッスンに並んでいる女達に変な目で見られて、テンション上がらないっす。」
ナツキは顔を赤らめて答える。
「そんなにチンコをクッキリさせてたら単なる変質者だからな。
喜ぶのはおばちゃん達だけだ。
きっと苦情が来ているぞ。」
シンゴが愉快そうに笑う。
「そんな笑い事じゃないっすよ。
こっちの身にもなって欲しいっす。」
ナツキが文句を口にする。
「お前、下着も持ってないのか。
流石に直穿きは目立つな。
仕方ねぇ、ちょっと待ってろ。」
シンゴはそう言うと、スタッフルームへ入って行った。
体育会のノリで、会員にもフランクに接する。
その為、気を遣わずに話せる数少ない男だった。
「待たせたな。
これでも穿けば、多少はチンコが目立たなくなるぞ。」
戻ってきたシンゴが手を伸ばす。
ナツキはその手から小さな布を受け取る。
広げてみると、染みだらけの黄色いケツワレだった。
「俺の穿いてた物で悪いが、ないよかマシだ。
一日これで我慢しろ。」
シンゴは空いた手を上げると、去っていった。
ナツキは初めてケツワレに足を通す。
道着の下に穿いている部員もいたが、それは少数派だ。
サポーターは一昔前のイメージで、今は圧倒的にスパッツが主流だ。
太いゴムベルトの締め付けがきつく、窮屈感が伴う。
サイズを見ると、Sとなっている。
普段はLサイズを着ているナツキにとって、その締め付け感は既知にない感覚だった。
何故か血流が股間に集中し、マラが上を向く。
萎え掛けたペニスが活気付く。
そのままスパッツを穿くと、余計にモッコリが目立つ結果になってしまった。
トレーニングに没頭したいが、邪な思考が邪魔をする。
鏡に映る勃起した己の姿に欲情した。
事ある毎に鏡を見てしまう。
一人の男と鏡越しに視線が合った。
40歳前後だろうか、短髪に白い物が目立つ。
男は視線を逸らす事なく、ガン見し続ける。
ナツキはシンゴが言った苦情という単語を思い出し、逃げる様にトレーニングエリア
を後にした。
コンビニのバイトが終わり、ダッシュで家路を急ぐ。
入れっ放しのパソコンのメーラーソフトを開く。
見慣れぬアドレスのメールが二通届いていた。
震える指でクリックする。
『メールありがとう。
柔道やってるならガタイ良さそうだな。
ガタイ画像送ってくれ。』
『レス、サンキュー。
柔道してる兄貴なんてめちゃアガルな。
是非リアルしたいよ。
兄貴のエロ画見たいな。
待ってるね。』
内容から前者がマッチョで、後者が幼顔と察しが付く。
どちらも画像を要求している。
この手のやり取りでは画像が必須らしい。
短い文面は共通している。
画像を見てから判断する事が伺えた。
かといって、自分の画像など撮った事がない。
そもそもデジタルカメラを持っていなかった。
『くっそぉ、デジカメさえあればな。』
溜め息を吐くと、伸びをしたまま後ろに倒れ込んだ。
(つづく)
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる