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Chapter12(邂逅編)
Chapter12-⑩【赤い薔薇が揺れた】
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レスリーのスパンキングに劣らない。
小柄なカノンでもパドル鞭は威力があった。
『バシッ!バシッ!!』
派手な音と共に汗が飛び散る。
その度に赤い薔薇が揺れた。
早く花に栄養を与えて欲しい。
水を注ぐのはリョウキか、それともカノンか?
どちらでもいい、大きければ。
二人とも股間の膨らみは大きい。
売り専を買う時もルックスの希望を出した事はない。
ペニスの大きさだけ、リクエストした。
薔薇はそれ以外に望んでいない。
「カノン、お前の薔薇を見せてあげなさい。」
「はい。」
「えっ、君も薔薇を咲かす事が出来るの?」
子犬に似た容姿のローズは何色だろうか?
薄いピンクか、それとも青みがかっているかもしれない。
カノンは鞭を置き、背を見せた。
尻を覆うジッパーをゆっくり下ろしていく。
隙間からモノトーンのローズが覗く。
想像していた色と全く違った。
茶色く爛れた花弁は厭わしい。
それはしなびた八月の紫陽花だ。
散る事なく、枝についたまま醜く朽ちていく。
「あっ、ヒトデナシ…。」
愛くるしいルックスとは似ても似つかない薔薇だった。
「あなたの美しい深紅の薔薇に比べ、おぞましい限りです。
あなたには優秀な造園師がいたのでしょう。
土手をしっかり造り、それから花を咲かせた。
焦る事なく、ゆっくりと育んだ。
とても深い愛情を感じます。」
「何故、彼のは赤くないのでしょうか?」
「それは括約筋の違いです。
あなたの鍛えた括約筋は花弁を仕舞う事が出来ます。
普段は身体の中で、鮮やかな色を守っているのです。
しかしカノンはそれが出来ません。
出しっぱなしの為、花は陽を浴び過ぎて変色しました。
きっとあなたの造園師は先に土手、括約筋を鍛えた。
その所為で、いつでも艶やかな薔薇を咲かす事が出来るでしょう。
素晴らしい仕事振りです。」
レスリーの言っていた意味を今になって理解する。
「造り直せないのですか?」
「残念ながら。
どんな優秀な造園師をもってしても、難しいでしょう。」
グローブをした手が不気味な花弁を体内へ押し戻す。
しかし直ぐに出てきてしまう。
「カノン、少しは堪えなさい!」
「はっ、はい!」
再度、戻すが結果は同じだった。
本人の意思では仕舞えない様だ。
これでは座っているだけで、潰れるだろう。
華麗な花を咲かす事は到底無理だ。
「すみません…。」
力なく、カノンが謝る。
丸で捨てられた子犬の様だ。
その心許ない姿は自分には似合わない。
「見事に咲いた薔薇の加点は大きい。
面接は合格です。
過激で、エロティックな動画を撮りましょう。
変態が泣いて喜ぶ姿が目に浮かびます。」
「ええ、私でよければ。」
この選択は間違ってない筈だ。
これから起こる事に鼓動が高まる。
泣いて喜ぶ変態はこれを見る者か、それとも自分の事か?
ブラッディローズが過去と未来を繋ぐ。
レスリーが残してくれた贈り物だ。
記憶は高校一年に戻っていた。
大好きだったキャプテンは少しも変わってない。
尻の痛みはタイムトラベルへのトリガーとなった。
(完)
小柄なカノンでもパドル鞭は威力があった。
『バシッ!バシッ!!』
派手な音と共に汗が飛び散る。
その度に赤い薔薇が揺れた。
早く花に栄養を与えて欲しい。
水を注ぐのはリョウキか、それともカノンか?
どちらでもいい、大きければ。
二人とも股間の膨らみは大きい。
売り専を買う時もルックスの希望を出した事はない。
ペニスの大きさだけ、リクエストした。
薔薇はそれ以外に望んでいない。
「カノン、お前の薔薇を見せてあげなさい。」
「はい。」
「えっ、君も薔薇を咲かす事が出来るの?」
子犬に似た容姿のローズは何色だろうか?
薄いピンクか、それとも青みがかっているかもしれない。
カノンは鞭を置き、背を見せた。
尻を覆うジッパーをゆっくり下ろしていく。
隙間からモノトーンのローズが覗く。
想像していた色と全く違った。
茶色く爛れた花弁は厭わしい。
それはしなびた八月の紫陽花だ。
散る事なく、枝についたまま醜く朽ちていく。
「あっ、ヒトデナシ…。」
愛くるしいルックスとは似ても似つかない薔薇だった。
「あなたの美しい深紅の薔薇に比べ、おぞましい限りです。
あなたには優秀な造園師がいたのでしょう。
土手をしっかり造り、それから花を咲かせた。
焦る事なく、ゆっくりと育んだ。
とても深い愛情を感じます。」
「何故、彼のは赤くないのでしょうか?」
「それは括約筋の違いです。
あなたの鍛えた括約筋は花弁を仕舞う事が出来ます。
普段は身体の中で、鮮やかな色を守っているのです。
しかしカノンはそれが出来ません。
出しっぱなしの為、花は陽を浴び過ぎて変色しました。
きっとあなたの造園師は先に土手、括約筋を鍛えた。
その所為で、いつでも艶やかな薔薇を咲かす事が出来るでしょう。
素晴らしい仕事振りです。」
レスリーの言っていた意味を今になって理解する。
「造り直せないのですか?」
「残念ながら。
どんな優秀な造園師をもってしても、難しいでしょう。」
グローブをした手が不気味な花弁を体内へ押し戻す。
しかし直ぐに出てきてしまう。
「カノン、少しは堪えなさい!」
「はっ、はい!」
再度、戻すが結果は同じだった。
本人の意思では仕舞えない様だ。
これでは座っているだけで、潰れるだろう。
華麗な花を咲かす事は到底無理だ。
「すみません…。」
力なく、カノンが謝る。
丸で捨てられた子犬の様だ。
その心許ない姿は自分には似合わない。
「見事に咲いた薔薇の加点は大きい。
面接は合格です。
過激で、エロティックな動画を撮りましょう。
変態が泣いて喜ぶ姿が目に浮かびます。」
「ええ、私でよければ。」
この選択は間違ってない筈だ。
これから起こる事に鼓動が高まる。
泣いて喜ぶ変態はこれを見る者か、それとも自分の事か?
ブラッディローズが過去と未来を繋ぐ。
レスリーが残してくれた贈り物だ。
記憶は高校一年に戻っていた。
大好きだったキャプテンは少しも変わってない。
尻の痛みはタイムトラベルへのトリガーとなった。
(完)
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