妄想日記8<<FLOWERS>>

YAMATO

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Chapter9(最愛編)

Chapter9-⑨【DNA狂詩曲】

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自分の中にも何割か、M気質が混ざっているのだろうか?
それは今話している男から遺伝したものになるだろう。
『なら父さんのM度は何割?』
聞きたい質問を飲み込む。
聞けば、父はきっと正しい数値を答える筈だ。
その値が大きかった時を想定すると、怖くて聞けない。
「少しすっきりしたよ。
ありがとう。」
「リヒトの顔が見たい。
近い内に食事をしましょう。」
通話を切ると、父へ顔写真を送る。
父と会うまでに、ケージを外す必要があった。
 
翌日、悶々としながら、ルーティンのジムへ行く。
この後、日サロへ行ったら、一日の日課は終わりだ。
黒とかげに行く事はもうない。
モチベーションが上がらず、ちんたらトレーニングを行ってしまう。
なるべく長くジムにいたい。
年配者の多い午前中にフリーウェイトエリアを使う者は少ない。 
マシンを一時間占有しても、文句を言う者はいなかった。
 
ふと顔を上げると、隣のベンチを使う男と視線が合った。
長袖のトレーナーから白いスパッツが覗く。
誰もいないと思っていたので、慌てて顔を逸らす。
視界の隅で男が見続けているのが分かる。
男がダンベルを持ち、ベンチに横たわった。
顔が赤く染まるりに血管が浮かぶ。
突き出した股間が弓なりに盛り上がっていた。
どうやら勃起している様子だ。
大きくはないが、形の良い亀頭が膨らんでいる。
薄いスパッツに染みが出来た。
直穿きの所為で、染みの拡散スピードは早い。
思わず見とれてしまう。
男の視線と搗ち合うが、もう逸らす事はしない。
ここに長くいたい為と、自分へ言い訳をした。
 
使っていたダンベルをラックに戻す。
男の半分の重量では格好悪い。
少しでも重いウエイトでアピールしたい。
横たわるが、男の様に股間を突き出せない。
ベンチの上に足を置き、膝を立てた。
ダンベルを持ち、胸を広げる。
肘を伸ばし、ダンベルを上げていく。
一気に重量を上げた為、直ぐに腕が震え出す。
三回で止めようかと思った時、掌が肘を支えてくれた。
「おらっ、プッシュ!プッシュ!」
久し振りに掛け声を聞き、気合いが入る。
「おりゃあ!」
肘が伸ばした後も余力があった。
 
「ありがとう。」
ベンチから起き上がり、礼を言う。
「この時間に筋トレしてる人がいて、ついお節介しちゃった。
迷惑じゃなかった?」
「まさか!
めちゃ助かったよ。
お陰で三回も多く、上げる事が出来たよ。」
「なら良かった。」
破顔した表情を見たのはいつ以来だろうか。
 
「今度は僕がサポートするよ。」
「ならマックスをトライしてみようかな。」
男はラックから46キロのダンベルを持ってきた。
トレーナーを脱ぐ。
コンプレッションのタンクトップは張り裂けそうだ。 
肘がゆっくりと下りていく。
掌で支えるが、びくともしない。
これではサポートの意味はなくなってしまう。
六回目で震えるダンベルが上がるのを止めた。
「頼む!」
掌で両肘を押す。
無理だと思われたが、徐々にダンベルが上がり出す。
額の血管は大きく浮かび上がり、今にも切れそうだ。
「プッシュ!プッシュ!」
男の顔が唾で濡れていた。
それでも檄を飛ばす。
膨らんだ亀頭がそれに応えてくれたのだ。
 
(つづく)
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