妄想日記8<<FLOWERS>>

YAMATO

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Chapter9(最愛編)

Chapter9-①【Masterplan】

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ルーティンが変わった。
ジムは午前中に済ます。
近所の店舗はミッシェルがいそうなので避けた。
それからランチを食べ、日サロへ向かう。
「一番強いマシンを60分お願いします。」
「すいません。
生憎、平日なのに使ってる人がいるんですよ。
30分待ちますか?
それとも他の空いるマシンにしますか?」
「30分待ちます。」
この後は黒とかげに行くだけだ。
時間は充分にあった。
「立って焼くなんて、変態のすることよ。
アタシは10分でもゴメンだわ。
タダでも無理ね。」
クロならベッド型しか使わない。
この時間に使う人は珍しい。
 
「こんにちは。」
突然の声に顔を上げる。
日焼けした坊主頭に覚えはない。
「どこかで…。」
「これに見覚えないですか?」
男が腰のタオルを広げた。
麻紐で縛られた焼けたペニスはチャーシューと変わらない。
「へっ、リョウキさん?」
短く刈った髪と焼けた顔に以前の面影はない。
眼鏡も掛けていない。
黒とかげで見掛けた時より若々しい。
「クロさんにここで待てば会えると聞いて。」
リョウキが真っ直ぐに見て言う。
「ここでって、僕に?」
視線に耐えきれず、逸らして答える。
「そう、この間の快感が忘れられなくて。」
フグったペニスが訴えた。
『そしてまた快楽を求めてきます。』
父の予言が当たった訳だ。
しかしリョウキには悪いが、もう役目は終わっていた。
あの時はブーツの効果を知りたくて、手を出しただけだ。
もうその必要はなかった。
咄嗟に返す言葉が思い付かない。
「最強マシンをお待ちのお客様、用意が出来ました。」
その声に救われた。
「あっ、俺の後だったんですね。
この後、黒とかげに行きます。
ロングブーツ、楽しみにしてます。」
テカった顔から落ちた滴がペニスを塗らす。
「では後程。」
腰のタオルを巻き直すと、シャワールームへ入っていった。
 
眩い光に包まれる。
日焼けする理由はなくなっていた。
だが黒くなりたいという願望は残っている。
動機となったソラはいないが、代わりに黒とかげを知った。
そこでリョウキと会う。
初めて人に好意を持たれ、悪い気はしない。
必要としてくれるなら、相手をする位厭わない。
リョウキが欲しているのはブーツなのだから。
ペニスの大きさを気にしない相手は気が楽だった。
年上の男は恋愛の対象ではない。
だが悶絶する姿は性欲を刺激した。
恋愛と欲情する相手は別な事を知る。
肌がジリジリ焼けていく。
ムラムラした欲望が熱せられ、性欲は膨らむばかりだ。
その感覚が喪失感を麻痺させてくれた。
 
「来てるわよ。」
店に入ると、クロが囁く。
「ビールお願いします。」
リョウキがいつもの席に座っていた。
ただいつもと違うのは上半身が裸な事だ。
オイルが焼けた肌に輝きを与えている。
いつも一つ空けて座っていたが、直ぐ隣の椅子を引く。
「来てくれたのですね。」
短いスパッツの中で、ペニスが藻掻いていた。
リヒトも服を脱ぎ、シングレット姿になる。
股を開き、ブーツでリョウキの足を踏む。
「ああぁぁ…。」
微かな呻き声が漏れると、濡れたスパッツの盛り上がりが大きくなった。
 
(つづく)
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