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Chapter8(宝物編)
Chapter8-⑦【欲望者】
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「何ジロジロ見てるのよ。」
怒気を含んだ声に咎められた。
「すっ、すいません…。
あまりに素敵だったので。」
突然の出来事に、つい本心を言ってしまう。
「あらっ、素直ね。
だったらサービスしてあげるわ。」
影はマシンの正面に立つと、ダブルバイセップス・バックのポーズをとった。
隙間から漏れた光が引き締まった大臀筋を照らす。
全裸だった。
焼け跡はなく、尻の割れ目まで黒い。
「触っても、いいわよ。」
流暢な日本語に安堵し、手を伸ばす。
尻は鎧を纏った様に固い。
双丘の谷間へ人差し指を滑り込ませる。
屈強な下半身の中で、そこだけ別物だった。
柔らかい襞が指に纏わりつく。
指の腹を一周巡らす。
「あっああ…。
日焼け後はムラムラが収まらないのよね。」
尻は自ら指を飲み込んでいく。
中指と親指を参戦させる。
緩やかに締め付けてきた。
三本の指を別方向へ広げ、空間を作る。
「ああっ…。
アンタ、テクあるわね。」
押し付けてくる尻から甘美な香りが漂ってきた。
官能的な刺激臭はヒュウガやソラにはない。
父親の教えにより、アナル責めのビデオを幾つも見てきた。
それが功を奏した様だ。
『トントン。』
「失礼します。
清掃に入ります。」
ノックの音で影が離れる。
「はーい、どうぞ。
今、出まーす。」
影は開いた明かりの中へ消えていった。
隣から物音が聞こえる。
バイトが清掃をしているのだろう。
「日焼け後はムラムラが収まらないのよね。」
正にその通りとなった。
人差し指の匂いを嗅ぐ。
刺激臭を吸い込んだ身体がカッカする。
オイルを伸ばす振りをして、乳首や股間に刺激を与える。
これでは焼け石に水だ。
もっと激しい刺激が欲しい。
後どれ位この我慢を強いられるのか、見当がつかない。
10分なのか、30分なのか。
火照る身体が強く快楽を求めた。
「ベッドタイプをお待ちのお客様、用意が出来ました。」
遠くからバイトの声が聞こえた。
その待っている客はソラの事だ。
得体の知れない影に欲情した姿を見られたくない。
「リヒト、どう?
後20分頑張って。」
「スー、スー…。」
態とらしく寝息を立てる。
「寝てるんだ。」
隣から蓋が閉まる音が聞こえてきた。
「あと20分だって。」
膨らんだ亀頭に言い聞かす。
待ちに待ったブザーが鳴った。
照明が落ちた蓋を開け、飛び起きる。
隣からモーター音に混ざった鼾が聞こえてきた。
腰にタオルを巻き、シャワーブースへ向かう。
途中のドリンクベンダーの前に男が立っていた。
漆黒の筋肉に脂肪は少ない。
脇を通り過ぎた時、刺激臭が鼻を掠めた。
影の正体の様だ。
顔立ちは濃い目だが、外人ではなさそうだ。
だが日本人でここまで黒く焼けるのだろうか?
鼓動が高まる中、シャワーを浴びる。
もっと近くで匂いを嗅ぎたい。
だがその術が分からない。
何と言葉を掛けるのが正解なのだろうか?
学校では教えてくれなかった。
ソラはこういう時、どうすのだろうか?
人差し指を鼻に当てるが、匂いは流れ落ちていた。
「これが日サロか。」
様々な欲望が渦巻いている。
日焼けするだけの場所でない事は確かだった。
(つづく)
怒気を含んだ声に咎められた。
「すっ、すいません…。
あまりに素敵だったので。」
突然の出来事に、つい本心を言ってしまう。
「あらっ、素直ね。
だったらサービスしてあげるわ。」
影はマシンの正面に立つと、ダブルバイセップス・バックのポーズをとった。
隙間から漏れた光が引き締まった大臀筋を照らす。
全裸だった。
焼け跡はなく、尻の割れ目まで黒い。
「触っても、いいわよ。」
流暢な日本語に安堵し、手を伸ばす。
尻は鎧を纏った様に固い。
双丘の谷間へ人差し指を滑り込ませる。
屈強な下半身の中で、そこだけ別物だった。
柔らかい襞が指に纏わりつく。
指の腹を一周巡らす。
「あっああ…。
日焼け後はムラムラが収まらないのよね。」
尻は自ら指を飲み込んでいく。
中指と親指を参戦させる。
緩やかに締め付けてきた。
三本の指を別方向へ広げ、空間を作る。
「ああっ…。
アンタ、テクあるわね。」
押し付けてくる尻から甘美な香りが漂ってきた。
官能的な刺激臭はヒュウガやソラにはない。
父親の教えにより、アナル責めのビデオを幾つも見てきた。
それが功を奏した様だ。
『トントン。』
「失礼します。
清掃に入ります。」
ノックの音で影が離れる。
「はーい、どうぞ。
今、出まーす。」
影は開いた明かりの中へ消えていった。
隣から物音が聞こえる。
バイトが清掃をしているのだろう。
「日焼け後はムラムラが収まらないのよね。」
正にその通りとなった。
人差し指の匂いを嗅ぐ。
刺激臭を吸い込んだ身体がカッカする。
オイルを伸ばす振りをして、乳首や股間に刺激を与える。
これでは焼け石に水だ。
もっと激しい刺激が欲しい。
後どれ位この我慢を強いられるのか、見当がつかない。
10分なのか、30分なのか。
火照る身体が強く快楽を求めた。
「ベッドタイプをお待ちのお客様、用意が出来ました。」
遠くからバイトの声が聞こえた。
その待っている客はソラの事だ。
得体の知れない影に欲情した姿を見られたくない。
「リヒト、どう?
後20分頑張って。」
「スー、スー…。」
態とらしく寝息を立てる。
「寝てるんだ。」
隣から蓋が閉まる音が聞こえてきた。
「あと20分だって。」
膨らんだ亀頭に言い聞かす。
待ちに待ったブザーが鳴った。
照明が落ちた蓋を開け、飛び起きる。
隣からモーター音に混ざった鼾が聞こえてきた。
腰にタオルを巻き、シャワーブースへ向かう。
途中のドリンクベンダーの前に男が立っていた。
漆黒の筋肉に脂肪は少ない。
脇を通り過ぎた時、刺激臭が鼻を掠めた。
影の正体の様だ。
顔立ちは濃い目だが、外人ではなさそうだ。
だが日本人でここまで黒く焼けるのだろうか?
鼓動が高まる中、シャワーを浴びる。
もっと近くで匂いを嗅ぎたい。
だがその術が分からない。
何と言葉を掛けるのが正解なのだろうか?
学校では教えてくれなかった。
ソラはこういう時、どうすのだろうか?
人差し指を鼻に当てるが、匂いは流れ落ちていた。
「これが日サロか。」
様々な欲望が渦巻いている。
日焼けするだけの場所でない事は確かだった。
(つづく)
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