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Chapter4(最強編)
Chapter4-⑧【Merry Hurry Berry】
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「チーズバーガーにフライドチキンとポテト付けて。
それとストロベリーシェークもお願いします。」
ソラの注文を書き留めたスタッフの視線が向く。
「同じのをもう一つ…。」
高級ホテルで流暢に注文するソラが羨ましい。
「チーズバーガーですね。
フライドチキンとポテト、それにストロベリーシェークも同じで宜しいですか?」
中途半端なオーダーの為、スタッフが確認する。
「はい、それでお願いします。」
溢れる汗が頬を伝う。
「タオル、貸して。」
ソラが肩から掛けていたタオルを奪い、顎から滴り落ちる汗を拭ってくれた。
露になった乳首にスタッフの視線が留まる。
見開いた瞳に大きな乳輪が映った。
「それでは少々お待ち下さい。」
顔を赤らめたスタッフが去っていく。
ソラを睨むが、笑みを浮かべた視線はその先を見ている。
「あれ、お隣さん独りだけど。」
耳元に口が寄り、息を吹き掛けられた。
慌てて、顔を引く。
やはりソラの方が一枚上手だ。
睨んだ顔はすっかり緩んでいた。
「連れの人は先に帰ったみたい。
ロッカーで帰り支度してた。」
「マジ?
実はさ、あの人知ってんだ。
ビデオモデルのミッシェル。
マニアの中では超有名人なんだ。
くっそ、狙ってたのにな。」
子供の様に脚をバタバタさせた。
「とすると、15分くらい前か…。
まだシャワーか、風呂にいるかもしれない。
ごめん、追っていい?」
ソラは既に立ち上がっている。
「ああ…、構わないけど…。」
『頼んだハンバーガーはどうするの?』
この発言は何とか飲み込む。
「本当にごめんね。
頑張って二人分食べて。」
「そんなの無理だよ。」
走り出したソラに返事は届かなかった。
パラソルの下にハンバーガーが並ぶ。
高いだけあって、ボリューム満点だ。
その脇に大きなチキンとフライドポテトがはみ出している。
とても食べられそうもない。
途方に暮れ、顔を上げる。
バンズの先に肉付きの良い大臀筋が上下していた。
充分に日焼けした尻はハンバーグよりも黒い。
「あのー、良かったら…、食べてもらえませんか?
友達が急に帰っちゃって…。」
マッチョの肩を指で突っつく。
大きな瞳は眠たげだが、小鼻が膨らんだ。
ハンバーガーの匂いに反応したのだろう。
同時に腹の鳴る音が聞こえた。
「少しは払おうか?
全額は無理だけど、ポテト代くらいはさ。」
ケチャップの付いた口は止まらない。
嚙みながらも、次のポテトが入っていく。
「いや、食べてもらえるだけで、ありがたいです。
丸々残すのは作ってくれた人に申し訳ないので。」
「だったらオイル塗りでも、何でもするからさ。
何でも言ってくれ。」
チキンを頬張る唇は油でぎとぎとだ。
その唇が太いストローを咥え、一気にシェークを吸い込む。
見る見るシェークが減っていく。
マッチョな吸引力に感心する。
それを見て、あるアイディアが浮かぶ。
「だったら…、さっきのリモコン貸して。
まだ入ってるでしょ?」
えげつない依頼は思いの外、すんなり言えた。
噛むのを忘れた口はぽっかり開いたままだ。
(つづく)
それとストロベリーシェークもお願いします。」
ソラの注文を書き留めたスタッフの視線が向く。
「同じのをもう一つ…。」
高級ホテルで流暢に注文するソラが羨ましい。
「チーズバーガーですね。
フライドチキンとポテト、それにストロベリーシェークも同じで宜しいですか?」
中途半端なオーダーの為、スタッフが確認する。
「はい、それでお願いします。」
溢れる汗が頬を伝う。
「タオル、貸して。」
ソラが肩から掛けていたタオルを奪い、顎から滴り落ちる汗を拭ってくれた。
露になった乳首にスタッフの視線が留まる。
見開いた瞳に大きな乳輪が映った。
「それでは少々お待ち下さい。」
顔を赤らめたスタッフが去っていく。
ソラを睨むが、笑みを浮かべた視線はその先を見ている。
「あれ、お隣さん独りだけど。」
耳元に口が寄り、息を吹き掛けられた。
慌てて、顔を引く。
やはりソラの方が一枚上手だ。
睨んだ顔はすっかり緩んでいた。
「連れの人は先に帰ったみたい。
ロッカーで帰り支度してた。」
「マジ?
実はさ、あの人知ってんだ。
ビデオモデルのミッシェル。
マニアの中では超有名人なんだ。
くっそ、狙ってたのにな。」
子供の様に脚をバタバタさせた。
「とすると、15分くらい前か…。
まだシャワーか、風呂にいるかもしれない。
ごめん、追っていい?」
ソラは既に立ち上がっている。
「ああ…、構わないけど…。」
『頼んだハンバーガーはどうするの?』
この発言は何とか飲み込む。
「本当にごめんね。
頑張って二人分食べて。」
「そんなの無理だよ。」
走り出したソラに返事は届かなかった。
パラソルの下にハンバーガーが並ぶ。
高いだけあって、ボリューム満点だ。
その脇に大きなチキンとフライドポテトがはみ出している。
とても食べられそうもない。
途方に暮れ、顔を上げる。
バンズの先に肉付きの良い大臀筋が上下していた。
充分に日焼けした尻はハンバーグよりも黒い。
「あのー、良かったら…、食べてもらえませんか?
友達が急に帰っちゃって…。」
マッチョの肩を指で突っつく。
大きな瞳は眠たげだが、小鼻が膨らんだ。
ハンバーガーの匂いに反応したのだろう。
同時に腹の鳴る音が聞こえた。
「少しは払おうか?
全額は無理だけど、ポテト代くらいはさ。」
ケチャップの付いた口は止まらない。
嚙みながらも、次のポテトが入っていく。
「いや、食べてもらえるだけで、ありがたいです。
丸々残すのは作ってくれた人に申し訳ないので。」
「だったらオイル塗りでも、何でもするからさ。
何でも言ってくれ。」
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その唇が太いストローを咥え、一気にシェークを吸い込む。
見る見るシェークが減っていく。
マッチョな吸引力に感心する。
それを見て、あるアイディアが浮かぶ。
「だったら…、さっきのリモコン貸して。
まだ入ってるでしょ?」
えげつない依頼は思いの外、すんなり言えた。
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