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Chapter8(がむしゃら編)
Chapter8-⑬【RISE】後編
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「次にその取っ手を回してくれ。」
言われるままに回してみる。
滑車を通ったロープがピンと張った。
思わず手が止まる。
「止めるな、続けろ!」
「はっ、はい!」
力を込めて、取っ手を回す。
ピンと張ったロープが山下の足を持ち上げた。
「もっと上げろ!」
「はい!」汗が吹き出る。
それでも取っ手を回し続けた。
「取っ手にピンがあるだろ?
それを押して、ロックしろ。」
手元を見ると、赤いピンがある。
それを押し込むと、ロープが固定された。
完全に宙に浮いた山下は逆さになり、サンドバッグの様にゆらゆらと揺れる。
「よし、準備は完了だ。
よし、殴ってくれ。」
「えっ、殴る?」
想定外の展開に狼狽える。
テーピングした理由がやっと分かった。
「そうだ、腹を殴るんだ。頼む。」
いつも堂々としている山下の口から『頼む』と言われ、後には退けない。
シオンは覚悟を決め、拳を握り締める。
「ダメだ!腰が入ってない。
大きく振りかぶって、狙いを定めろ。
そして打ち込むと同時に踏み込むんだ。」
「はっ、はい!」
拳を引き、腹筋を見詰める。
思い切り振り翳した拳が腹筋にめり込んだ。
「うぐっ、少しマシになった…。次だ。
打ち込むと同時に腰を回せ!」
コツを飲み込み、次々にパンチを連打する。
拳に食い込む肉の感触に興奮を覚え始めたのだ。
勢い余ってペニスに拳がめり込む。
「おおっ!」下半身から飛沫が散った。
顔に付着した飛沫を舌で掬う。
身体が熱を帯びていく。
沸々と力が沸き上がる。
次のパンチで山下が大きく揺れた。
威力が増した証拠だ。
それに伴い山下の叱咤は失せていた。
ただ恍惚とした表情で身を任せている。
無言となった山下の揺れは止まらない。
がむしゃらに殴り続けた。
自分の汗で足元が覚束ない。
もう狙いは腹筋ではなく、ペニスに向いていた。
そうする事で飛沫を浴びる事が出来る。
漲るパワーを得て、狂った様にパンチを繰り出す。
一発一発に威力が増し、揺れは大きくなっている。
既に山下の下には白濁の溜まりが出来ていた。
腹筋の溝を通り白い液体が伝い落ちていく。
その輝く溜まりを見て、やっと山下が射精したことを知る。
シオンは慌てて、その溜まりに口を寄せた。
『ジュル、ジュル。』
音を立てて吸い込む。
一滴たりとも無駄にしたくない。
床に溜まりがなくなると、今度は山下の肉体を舐め回す。
火照った身体が舌を動かす。
そこにも体液がなくなると、最後にペニスを咥え込む。
そして目一杯吸い続けた。
根元を押し、それを亀頭に向けて移動する。
尿道に滞っていたとろりとした液体が口内に浸透していく。
上腕に血管が浮かぶ。
股間に鉄柱が聳え起つ。
呆けた山下の視線がそこに向いている。
無言の視線が進化したシオンを称えていた。
それはワタルに向いている物と同じだ。
今度は俺のオイルをツグムに分けてやろう。
鉄柱を手に入れたツグムもまた俺を崇拝するだろう。
少しだけ神に近付けた気がした。
(完)
言われるままに回してみる。
滑車を通ったロープがピンと張った。
思わず手が止まる。
「止めるな、続けろ!」
「はっ、はい!」
力を込めて、取っ手を回す。
ピンと張ったロープが山下の足を持ち上げた。
「もっと上げろ!」
「はい!」汗が吹き出る。
それでも取っ手を回し続けた。
「取っ手にピンがあるだろ?
それを押して、ロックしろ。」
手元を見ると、赤いピンがある。
それを押し込むと、ロープが固定された。
完全に宙に浮いた山下は逆さになり、サンドバッグの様にゆらゆらと揺れる。
「よし、準備は完了だ。
よし、殴ってくれ。」
「えっ、殴る?」
想定外の展開に狼狽える。
テーピングした理由がやっと分かった。
「そうだ、腹を殴るんだ。頼む。」
いつも堂々としている山下の口から『頼む』と言われ、後には退けない。
シオンは覚悟を決め、拳を握り締める。
「ダメだ!腰が入ってない。
大きく振りかぶって、狙いを定めろ。
そして打ち込むと同時に踏み込むんだ。」
「はっ、はい!」
拳を引き、腹筋を見詰める。
思い切り振り翳した拳が腹筋にめり込んだ。
「うぐっ、少しマシになった…。次だ。
打ち込むと同時に腰を回せ!」
コツを飲み込み、次々にパンチを連打する。
拳に食い込む肉の感触に興奮を覚え始めたのだ。
勢い余ってペニスに拳がめり込む。
「おおっ!」下半身から飛沫が散った。
顔に付着した飛沫を舌で掬う。
身体が熱を帯びていく。
沸々と力が沸き上がる。
次のパンチで山下が大きく揺れた。
威力が増した証拠だ。
それに伴い山下の叱咤は失せていた。
ただ恍惚とした表情で身を任せている。
無言となった山下の揺れは止まらない。
がむしゃらに殴り続けた。
自分の汗で足元が覚束ない。
もう狙いは腹筋ではなく、ペニスに向いていた。
そうする事で飛沫を浴びる事が出来る。
漲るパワーを得て、狂った様にパンチを繰り出す。
一発一発に威力が増し、揺れは大きくなっている。
既に山下の下には白濁の溜まりが出来ていた。
腹筋の溝を通り白い液体が伝い落ちていく。
その輝く溜まりを見て、やっと山下が射精したことを知る。
シオンは慌てて、その溜まりに口を寄せた。
『ジュル、ジュル。』
音を立てて吸い込む。
一滴たりとも無駄にしたくない。
床に溜まりがなくなると、今度は山下の肉体を舐め回す。
火照った身体が舌を動かす。
そこにも体液がなくなると、最後にペニスを咥え込む。
そして目一杯吸い続けた。
根元を押し、それを亀頭に向けて移動する。
尿道に滞っていたとろりとした液体が口内に浸透していく。
上腕に血管が浮かぶ。
股間に鉄柱が聳え起つ。
呆けた山下の視線がそこに向いている。
無言の視線が進化したシオンを称えていた。
それはワタルに向いている物と同じだ。
今度は俺のオイルをツグムに分けてやろう。
鉄柱を手に入れたツグムもまた俺を崇拝するだろう。
少しだけ神に近付けた気がした。
(完)
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