妄想日記6<<EVOLUTION>>

YAMATO

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Chapter8(がむしゃら編)

Chapter8-⑨【Brightness forever】後編

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「まあ、相場はそうだ。
なんせ摂取出来る量が限られているからな。」
「摂取ですか?
買ってくるのではないのですか?」
想定外の答に混乱する。
「ああ、オリーブオイルは市販の物だ。
それに特別な加工を施す。
この工程は量が限られる。
よって接種出来るのは少量になってしまう。
お前とは馬が合いそうだ。
特別に飲ませてやろうか?」
「あっ、でも、もう手持ちがないんで…。」
途中のコンビニで下ろした現金は山下に返していた。
「今日、知り合ったのも何かの縁だ。
特別に只で飲ませてやる。
気に入ったら、次買ってくれればいい。
リビングへ行くぞ。」
山下が別の扉を開ける。
仄かな明かりの中、長い廊下が続いているのが見えた。
 
「ほらっ、飲んでみろ。」
その言葉に目を白黒させる。
目の前のストローを初めて見た。
ストロー自体は勿論見た事がある。
ペニスに突き刺さったストローを初めて見たのだ。
恐る恐る口を近付ける。
亀頭の張った見事なペニスだ。
剃毛され、不潔さは一切ない。
艶やかなペニスはオブジェの様だ。
思い切って吸ってみる。
とろっとした濃厚な液体が口の中に広がっていく。
身体が火照るのが分かる。
下品と知りながら、音を立て吸ってしまう。
欲しくて、欲しくて堪らない。
汗が吹き出る。
身体の中で燻っていた焔が大火となった。
燃え盛る炎で、我が身が焼かれそうだ。
 
「これでトレーニングに気合いが入るだろ。」
「はい!」
身体の中を何かが走り回る。
彼等は出口を探していた。
それが一点に集中していく。
出口を発見した様だ。
固くなったペニスが他人の物に思えた。
こんなに固く勇ましいペニスが我が物とは信じ難い。
シオンは奇跡に触れた気がした。
「うおぉぉう!」
昨日一回しか挙がらなかった30キロのダンベルが軽い。
「次は40キロやってみろ。
これなら20キロのダンベルなんか必要ないな。」
山下が満足げに言う。
シオンももっと重いダンベルを欲した。
今なら何でも出来そうな気がしたのだ。
 
「特製オイルプロテインを作ってやる。
座って待ってろ。」
リビングに戻った山下がキッチンへ向かう。
「手伝います。」
後を追ってキッチンに入ろうとする。
「待ってろと言っただろ。
入ってくるな!」
思わぬ怒声に足が止まった。
「鶴の機織りだ。
決して覗くな。」
その言葉に大きく頷く。
見るなと言われれば、余計に見たくなる。
だがここはぐっと我慢して、待つ事にした。
 
「お前、仕事は何してる?
遣り甲斐あるか?」
キッチンから声が聞こえた。
「いや、遣り甲斐なんて…。
ただ金の為に…。」
見えない山下に答える。
最近は定時帰りが増え、主任からの当たりが強い。
嫌味を聞く度に、退職届を叩きつける未来を想像した。
言い返せない自分に出来る事は夢見る事だけだ。
「たったらウチで働かないか?
ここならお前の欲しい物がいっぱい揃っているぞ。」
ジョッキに並々注がれたプロテインを持った山下が戻ってきた。
 
 
(つづく)
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