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Chapter8(がむしゃら編)
Chapter8-⑧【僕のこと】後編
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「おっ、やっぱ似合うな。
シオンの為に作ったみたいだ。」
お世辞と分かっているが、気持ちが浮き立つ。
「何だ、もう先走りが出まくりじゃないか。」
ゴツい指が亀頭を撫でた。
自制心がどんどん喪失していく。
「もっ、もう一枚、これに合わせるウェアないかな?
ここからジムに行く時に着れるウエアが欲しいんだ。
流石にこの格好ではまずいだろ?」
決心とは裏腹の言葉が口を衝く。
「だったらこれなんか良いんじゃないか?
羽織るだけだから、向こうで直ぐ脱げるし。
俺も好んで着ているんだ。
お揃いで出掛けようぜ。」
ワタルが昨日着ていたビニール製のアウターを広げた。
「おっ、おっ、おおぅ!」
口から勝手に呻き声が出る。
ラバーマスクが自制心を取っ払った。
伸ばした舌はラバーで行き先を失う。
ラバーの味が五感を刺激した。
快楽を全身で味わう。
アナルが掻き回され、筋肉が波打つ。
その痴態を眺める視線が更なる興奮を生んだ。
「いらっしゃい。」
その声の方向に目を向ける。
始めて見る男だ。
この寒さの中、男は薄手のトップにランニングパンツ姿だった。
シオンは開けたバスローブをそっと着直す。
「お疲れ様です。
山下さん、暖かい飲み物を用意します。」
「いや、構わんでくれ。
ジョギングの途中に芳醇なオイルを届けに来ただけだ。」
「態々すみません。」
ボトルを持ったワタルが金を渡しているのが見えた。
男の身体から湯気が上がっていた。
「あっ!」出掛かった言葉を飲み込む。
ライトを反射した男の筋肉が金色に輝いていたのだ。
ワタル以上の輝きに心を奪われた。
「来週オープンだろ、順調か?」
男がちらっとシオンを見た。
「まだ一部のお客さんでモニター中です。
今は試行錯誤の繰り返しです。
あっ、そうだ。
20キロ代のダンベルを置いもらえませんか?」
どうやら山下と呼ばれた男はジムの関係者の様だ。
「俺もマッサージしてもらおうか。」
男が歩み寄ってきた。
「えっ?」見開いた瞳で男を見上げる。
近くで見る顔は彫りが深く、父親に近い年齢だろう。
全くない脂肪は彫刻にしか見えない。
男は迷わず、隣の特大サイズのソファーの前に立つ。
操作盤を押すと、巨大なディルドが暴れ出す。
人の腕ほどあるディルドは狂った様に空を掻き回した。
「中々の動きだ。
俺も後10歳若けば、これで射精出来たな。」
男がランニングパンツに手を掛けた。
シオンは溜まった唾を飲み込み、男の動向を見詰める。
30歳以上も年の離れた男に欲情した。
タンクトップと思ったウェアは上下一体のスーツだった。
レース生地から裸体が覗く。
卑猥さと崇高さを兼ねていた。
湯気の上がる黄金色のボディに釘付けとなる。
ワタル以外にもここには神がいた。
『この店は一体何なんだ?』
浮かんだ疑問を快楽が吹き飛ばす。
この快楽を終わらせたくない。
シオンは必死にピークに達する事を拒んだ。
(つづく)
シオンの為に作ったみたいだ。」
お世辞と分かっているが、気持ちが浮き立つ。
「何だ、もう先走りが出まくりじゃないか。」
ゴツい指が亀頭を撫でた。
自制心がどんどん喪失していく。
「もっ、もう一枚、これに合わせるウェアないかな?
ここからジムに行く時に着れるウエアが欲しいんだ。
流石にこの格好ではまずいだろ?」
決心とは裏腹の言葉が口を衝く。
「だったらこれなんか良いんじゃないか?
羽織るだけだから、向こうで直ぐ脱げるし。
俺も好んで着ているんだ。
お揃いで出掛けようぜ。」
ワタルが昨日着ていたビニール製のアウターを広げた。
「おっ、おっ、おおぅ!」
口から勝手に呻き声が出る。
ラバーマスクが自制心を取っ払った。
伸ばした舌はラバーで行き先を失う。
ラバーの味が五感を刺激した。
快楽を全身で味わう。
アナルが掻き回され、筋肉が波打つ。
その痴態を眺める視線が更なる興奮を生んだ。
「いらっしゃい。」
その声の方向に目を向ける。
始めて見る男だ。
この寒さの中、男は薄手のトップにランニングパンツ姿だった。
シオンは開けたバスローブをそっと着直す。
「お疲れ様です。
山下さん、暖かい飲み物を用意します。」
「いや、構わんでくれ。
ジョギングの途中に芳醇なオイルを届けに来ただけだ。」
「態々すみません。」
ボトルを持ったワタルが金を渡しているのが見えた。
男の身体から湯気が上がっていた。
「あっ!」出掛かった言葉を飲み込む。
ライトを反射した男の筋肉が金色に輝いていたのだ。
ワタル以上の輝きに心を奪われた。
「来週オープンだろ、順調か?」
男がちらっとシオンを見た。
「まだ一部のお客さんでモニター中です。
今は試行錯誤の繰り返しです。
あっ、そうだ。
20キロ代のダンベルを置いもらえませんか?」
どうやら山下と呼ばれた男はジムの関係者の様だ。
「俺もマッサージしてもらおうか。」
男が歩み寄ってきた。
「えっ?」見開いた瞳で男を見上げる。
近くで見る顔は彫りが深く、父親に近い年齢だろう。
全くない脂肪は彫刻にしか見えない。
男は迷わず、隣の特大サイズのソファーの前に立つ。
操作盤を押すと、巨大なディルドが暴れ出す。
人の腕ほどあるディルドは狂った様に空を掻き回した。
「中々の動きだ。
俺も後10歳若けば、これで射精出来たな。」
男がランニングパンツに手を掛けた。
シオンは溜まった唾を飲み込み、男の動向を見詰める。
30歳以上も年の離れた男に欲情した。
タンクトップと思ったウェアは上下一体のスーツだった。
レース生地から裸体が覗く。
卑猥さと崇高さを兼ねていた。
湯気の上がる黄金色のボディに釘付けとなる。
ワタル以外にもここには神がいた。
『この店は一体何なんだ?』
浮かんだ疑問を快楽が吹き飛ばす。
この快楽を終わらせたくない。
シオンは必死にピークに達する事を拒んだ。
(つづく)
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