妄想日記6<<EVOLUTION>>

YAMATO

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Chapter7(女優編)

Chapter7-④【Bohemian Rhapsody】後編

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「それにこんな言い方をしたら失礼ですが、
例え感受したとしても用途はないじゃないですか。」
断定的な物言いにむっとする。
「だったら勃起している意味がないじゃないか!」
「それは違います。
勇猛なヒーローにはそれを示す部位があるのです。
相手を威嚇する角や尾がそれに相当します。
そして僕の理想はこの雄々しいペニスが勇者の証なのです。
理解してもらえましたか?」
断定的な説明だが、確かに的を得ていた。
「そっか…、角だと思えばいいのか。」
「そうです。生殖器ではなく、強さを示すシンボルです。
雄々しく、毅然としたヒーローになりましょう。」
その言葉に力強く頷く。
 
「さあ、スクワットの時間です。
今日は千回やります。」
ワタルは自ら尻を突き出す。
自分の意識の変化に気付く。
その変化は筋肉にも及ぶ事を知った。
炎天下のスクワットに息が上がる。
だがモチベーションが疲労を感じさせない。
「もっと尻を突き出して。
大腿より大殿筋を意識して下さい。
意識する事は筋トレで最も重要です。
固く締まった尻を思い描くのです。」
筋肉に意識を向けると、大殿筋が動くのが分かる。
意識するだけで、大胸筋や後背筋を始めとする様々な筋肉を動かせ様になっていた。
テツヤのアドバイスは的確だ。
これが出来る様になって、筋肥大が飛躍した事を実感していた。
 
次に太い枝にぶら下がり、チンニングをする。
ジムのマシンと違い、アシスト機能はない。
シンプルな分、効果は絶大だ。
後背筋が寄り、ぶつかり合う。
オイルの混ざった汗が滴り落ちた。
「しっかり尻に集中して。
ディルドが抜けない様、気を抜かない事です。」
上体と引き上げると共に大殿筋に気合いを込める。
 
「この腹筋が終わったら、少し休みましょう。」
互いに足を絡め、起き上がる。
その度にテツヤの顔が近付く。
小麦粉色に焼けた顔に白い歯が溢れた。
日焼けしたペニスもチョコレート色に染まっている。
膨らんだ亀頭は硬い鎧を纏っていた。
剃ったばかりの頭皮は青白い。
水面に映ったスキンヘッドは滑稽だった。
それが嫌で、頭からオイルの浴び、午前中はひたすら走る。
精悍な見栄えになるのに大した時間はいらなかった。
オイルを含んだ汗がアシストしてくれたのだ。
ここへ来て、何度も皮が剥けた。
新しい皮も直ぐに剥けてしまう。
今ではサイの皮膚の様に変化している。
その勇ましさが更なるモチベーションを生む。
「まだ休憩は早い。
次は走るか、泳ごう。」
「もう三時間トレーニングしています。
焦りは禁物です。
休憩も必要です。
ほら、筋肉が痙攣してます。」
言われて、大胸筋が小刻みに震えている事を知った。
「じゃあ、10分だけ。」
止まらない痙攣を見て、休憩に同意する。
「ワタルさんは夜もしっかり寝てないようですね。
睡眠は筋力増強に不可欠です。
最低でも8時間、ここでは10時間は寝て下さい。」
「ここで10時間は無理だ。
俺にはやる事が沢山あるんだ。」
昂る気持ちは次なる高みを求めていた。
 
 
(つづく)
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