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Chapter4(下坂編)
Chapter4-⑫【SHAKE】前編
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「本当に面白い所なんだろうね?
温泉をドタキャンしてまで来る価値ある?
そうそう、キャンセル料は勿論ワタル持ちだからね。
僕はびた一文払わないから…。」
半信半疑のタクは質問を止めない。
「うるせぇな。
黙って歩け。」
ワタルは正面を見詰めたまま先を急ぐ。
「何かいつものワタルと違う。
何かあった?
それにその乳首…、ちょっとデカ過ぎない?というかグロいよ。」
並んで歩くタクが胸元を覗き込む。
『グロい』
それは最大の賛辞だ。
「だが…、まだまだだ。
もっとデカくならないと。
もっと力が欲しいんだ。」
「何ブツブツ言ってんの。
本当にイカれちゃったんじゃないの?」
タクは冗談めかして言うが、目は笑っていなかった。
「待たせたな。」
ワタルが声を掛けると、男が瞳を見開く。
「えっ、高木の相方って、先輩だったんすか?
ちょっと、いや、かなり意外っす。」
タイトなエナメルのタイツが街灯を反射している。
陰影が更にその存在感をアピールしていた。
背後から聞こえる荒い息遣いがタクの心情を物語っている。
「高木がそこのパーキングで待っているっすよ。」
リョウマが顎で『P』の標識を指す。
「なら行ってくる。
こいつを連れて、中へ入っててくれ。」
ワタルはタクの脇をすり抜ける。
「おらっ、しっかり掘られてこい。
この間、一人で会いに行ってきたんだろ?」
タクにその言葉は届かない。
憧れの男をじっと見詰めている。
「この間、プールに来た奴か。
先輩の頼みだ。
続きをやってやるか。」
リョウマは己のタイツの上からぺニスに掴み、舌舐めずりした。
蛇に睨まれた蛙は食われるのを待つだけだ。
「気分はどうだ?
最高だろ?
皆、お前を見てるぞ。」
高木は受付でフライヤを見せ、フィーを払う。
受付の男が何度もワタルを見た。
数多の猛者が通過する受付でさえ、ワタルは稀有な存在だ。
当然、周りにいた男達も息を潜め、ラバースーツを着込んだ異形者に好奇の視線を向
けている。
「胸張って、その凛々しい乳首を見せ付けてやれ。
今夜はお前が主役だ。
お前の為のナイトにするぞ。」
甘い囁きに頷き、背を反らす。
肥大した乳首がラバーを持ち上げた。
大胸筋の上に親指を遥かに凌ぐ異物が君臨する。
「すっ、すげぇ…。」
隣の男の溜め息がマスク越しにもはっきり聞こえた。
「えっ、ワタル…?」
驚愕するタクの表情に満足する。
狭いフロアは欲求不満な男達がひしめき合っていた。
「来て良かったろ?」
頷くタクの背後には一部の隙もなくリョウマがくっついている。
激しいビートの中、タクが呻く。
「ああっ、最高!
アナルが壊れても構わないよ!」
人込みの中で掘られる快感にタクも狂気を帯びていた。
「おらっ、ジャンプするぞ!」
リョウマが叫ぶ。
DJが煽ると、皆がジャンプした。
大音響と共にフロアが揺れる。
「ぐわぁ!」
タクの叫び声はいとも簡単に飲み込まれた。
(つづく)
温泉をドタキャンしてまで来る価値ある?
そうそう、キャンセル料は勿論ワタル持ちだからね。
僕はびた一文払わないから…。」
半信半疑のタクは質問を止めない。
「うるせぇな。
黙って歩け。」
ワタルは正面を見詰めたまま先を急ぐ。
「何かいつものワタルと違う。
何かあった?
それにその乳首…、ちょっとデカ過ぎない?というかグロいよ。」
並んで歩くタクが胸元を覗き込む。
『グロい』
それは最大の賛辞だ。
「だが…、まだまだだ。
もっとデカくならないと。
もっと力が欲しいんだ。」
「何ブツブツ言ってんの。
本当にイカれちゃったんじゃないの?」
タクは冗談めかして言うが、目は笑っていなかった。
「待たせたな。」
ワタルが声を掛けると、男が瞳を見開く。
「えっ、高木の相方って、先輩だったんすか?
ちょっと、いや、かなり意外っす。」
タイトなエナメルのタイツが街灯を反射している。
陰影が更にその存在感をアピールしていた。
背後から聞こえる荒い息遣いがタクの心情を物語っている。
「高木がそこのパーキングで待っているっすよ。」
リョウマが顎で『P』の標識を指す。
「なら行ってくる。
こいつを連れて、中へ入っててくれ。」
ワタルはタクの脇をすり抜ける。
「おらっ、しっかり掘られてこい。
この間、一人で会いに行ってきたんだろ?」
タクにその言葉は届かない。
憧れの男をじっと見詰めている。
「この間、プールに来た奴か。
先輩の頼みだ。
続きをやってやるか。」
リョウマは己のタイツの上からぺニスに掴み、舌舐めずりした。
蛇に睨まれた蛙は食われるのを待つだけだ。
「気分はどうだ?
最高だろ?
皆、お前を見てるぞ。」
高木は受付でフライヤを見せ、フィーを払う。
受付の男が何度もワタルを見た。
数多の猛者が通過する受付でさえ、ワタルは稀有な存在だ。
当然、周りにいた男達も息を潜め、ラバースーツを着込んだ異形者に好奇の視線を向
けている。
「胸張って、その凛々しい乳首を見せ付けてやれ。
今夜はお前が主役だ。
お前の為のナイトにするぞ。」
甘い囁きに頷き、背を反らす。
肥大した乳首がラバーを持ち上げた。
大胸筋の上に親指を遥かに凌ぐ異物が君臨する。
「すっ、すげぇ…。」
隣の男の溜め息がマスク越しにもはっきり聞こえた。
「えっ、ワタル…?」
驚愕するタクの表情に満足する。
狭いフロアは欲求不満な男達がひしめき合っていた。
「来て良かったろ?」
頷くタクの背後には一部の隙もなくリョウマがくっついている。
激しいビートの中、タクが呻く。
「ああっ、最高!
アナルが壊れても構わないよ!」
人込みの中で掘られる快感にタクも狂気を帯びていた。
「おらっ、ジャンプするぞ!」
リョウマが叫ぶ。
DJが煽ると、皆がジャンプした。
大音響と共にフロアが揺れる。
「ぐわぁ!」
タクの叫び声はいとも簡単に飲み込まれた。
(つづく)
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