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Chapter2(フラ編)
Chapter2-⑦【ハイテンション】後編
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白人から降り立った男の股から白い汁が流れ落ちていく。
下がった競パンを上げると、男はシャワーを浴びる。
水流に頭を突っ込み、口を開けた。
気持ち良さそうな姿が影になる。
空を見上げると、真っ黒な雲が空半分を覆っていた。
頬に雨粒が当たる。
「こりゃ、一雨来そうだ。」
言い終わる前には大粒の雨が全身を濡らしていく。
慌てて荷物を片付け、ホールへ駆け出す。
「スコールだから直ぐに通り過ぎるさ。
ここで少し待とう…。」
ユーリが正面を見て言う。
視線の先を見ると、ずぶ濡れの二人がやって来た。
狭いホールに四人が鮨詰め状態になる。
ユーリは臆面もなく男のピアスを見詰めた。
「おい、何ジロジロ見てんだよ。」
文句を言うが、満更悪い気はしてない様子だ。
「そんな気になるなら触ってみるか?」
男は笑いながら、タオルで頭を拭いた。
「それって痛くないのか?」
散々引っ張られた穴は縦に大きく伸びている。
「痛い所か、快感の極みだぞ。
ここを責められて射精すると、天国に行った気分だ。」
興味津々に聞くユーリをワタルは暗い気持ちで眺めた。
「入れたいなら、いい所を紹介してやるぞ。
変態さんよ。」
急に視線を向けられて、ワタルはたじろぐ。
「それって、貞操されてんだろ?
何時もしてるのか?」
男がしゃがみ込んでTバックの上から撫で回す。
「俺もかなりの変態だと思っていたがよ、上には上がいるもんだな。」
『お前には言われたくない。』
ワタルは苦虫を噛み潰した様な顔をする。
ユーリが言った通り、目の前の男と自分は同じ穴の狢だろう。
それを素直に認めたくない。
巨根で射精した男が羨ましく、妬ましかったからだ。
「あんたらもここに泊まっているのか?
あっ、俺はケイジ、こいつはパトリック。」
「はじめまして。
仲間からはパットと呼ばれてます。」
白人が日本語で挨拶した。
「日本語…、話せるんだ…、パットは。」
ユーリが変な日本語で応答する。
「ええ、少しなら。
私は日本の文化が好きです。
それが高じて日本の大学に留学しました。
ケイジとはそこで会ったのです。」
「凄く上手いよ。
高じてなんて、僕だって使わないし。」
ユーリが目を丸くして言う。
「おいおい、文化って、単なるアニメオタクだろ。」
ケイジが人懐っこい笑顔を向けた。
「僕達は7階だけど、二人は?」
ユーリが最初の問いに答えた。
「俺達はこのフロアさ。」
「このフロアって?」
ワタルには意味が分からない。
「ペントハウスって事だろ。」
代わりにユーリが答える。
「ここ、パットの親父がオーナーなんだ。」
二人がエレベーターに乗らずに現れた訳がやっと分かった。
「パットはモデルしながら、悠々自適の生活だ。
ここ以外にもマウイとハワイ島にもコンド持っているし。
全く羨ましい限りだ。」
ケイジの言葉にワタルは羨望の眼差しを向ける。
悠々自適とは真逆の生活を送ってるワタルにはパットが眩し過ぎた。
(つづく)
下がった競パンを上げると、男はシャワーを浴びる。
水流に頭を突っ込み、口を開けた。
気持ち良さそうな姿が影になる。
空を見上げると、真っ黒な雲が空半分を覆っていた。
頬に雨粒が当たる。
「こりゃ、一雨来そうだ。」
言い終わる前には大粒の雨が全身を濡らしていく。
慌てて荷物を片付け、ホールへ駆け出す。
「スコールだから直ぐに通り過ぎるさ。
ここで少し待とう…。」
ユーリが正面を見て言う。
視線の先を見ると、ずぶ濡れの二人がやって来た。
狭いホールに四人が鮨詰め状態になる。
ユーリは臆面もなく男のピアスを見詰めた。
「おい、何ジロジロ見てんだよ。」
文句を言うが、満更悪い気はしてない様子だ。
「そんな気になるなら触ってみるか?」
男は笑いながら、タオルで頭を拭いた。
「それって痛くないのか?」
散々引っ張られた穴は縦に大きく伸びている。
「痛い所か、快感の極みだぞ。
ここを責められて射精すると、天国に行った気分だ。」
興味津々に聞くユーリをワタルは暗い気持ちで眺めた。
「入れたいなら、いい所を紹介してやるぞ。
変態さんよ。」
急に視線を向けられて、ワタルはたじろぐ。
「それって、貞操されてんだろ?
何時もしてるのか?」
男がしゃがみ込んでTバックの上から撫で回す。
「俺もかなりの変態だと思っていたがよ、上には上がいるもんだな。」
『お前には言われたくない。』
ワタルは苦虫を噛み潰した様な顔をする。
ユーリが言った通り、目の前の男と自分は同じ穴の狢だろう。
それを素直に認めたくない。
巨根で射精した男が羨ましく、妬ましかったからだ。
「あんたらもここに泊まっているのか?
あっ、俺はケイジ、こいつはパトリック。」
「はじめまして。
仲間からはパットと呼ばれてます。」
白人が日本語で挨拶した。
「日本語…、話せるんだ…、パットは。」
ユーリが変な日本語で応答する。
「ええ、少しなら。
私は日本の文化が好きです。
それが高じて日本の大学に留学しました。
ケイジとはそこで会ったのです。」
「凄く上手いよ。
高じてなんて、僕だって使わないし。」
ユーリが目を丸くして言う。
「おいおい、文化って、単なるアニメオタクだろ。」
ケイジが人懐っこい笑顔を向けた。
「僕達は7階だけど、二人は?」
ユーリが最初の問いに答えた。
「俺達はこのフロアさ。」
「このフロアって?」
ワタルには意味が分からない。
「ペントハウスって事だろ。」
代わりにユーリが答える。
「ここ、パットの親父がオーナーなんだ。」
二人がエレベーターに乗らずに現れた訳がやっと分かった。
「パットはモデルしながら、悠々自適の生活だ。
ここ以外にもマウイとハワイ島にもコンド持っているし。
全く羨ましい限りだ。」
ケイジの言葉にワタルは羨望の眼差しを向ける。
悠々自適とは真逆の生活を送ってるワタルにはパットが眩し過ぎた。
(つづく)
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