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Chapter2(フラ編)
Chapter2-②【オーシャン・ブルー】後編
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海から上がり、シートへ向かう。
意外と水温は冷たかった。
魚はさほどいない。
シュノーケルをしている人は何を見ているのだろうか?
遠目で綺麗だった海も、波打ち際は油が浮いている。
これだけの人がオイルを塗っているのだから、仕方ない。
ここではシュノーケルマスクは不要の様だ。
砂の上にも多くの人が日焼けに興じていた。
パラオなどを敷いてはいるが、殆どの人は砂塗れだ。
日焼けすれば、砂が付く。
その程度の感覚の様だ。
ワタルが歩いていくと、人々の視線を感じた。
「何か見られている気がするけど。」
振り返り、ユーリに聞く。
「ああ、アメリカ人はサーフパンツしか穿かないからね。
その際どい水着を穿いてるアジア人が珍しいのさ。」
辺りに視線を向ける。
筋肉自慢のマッチョ達は皆サーフパンツを穿いていた。
ワタルは急に気恥ずかしさを覚えた。
「でも気にするなよ。
芝生側はゲイが多いから、もっと大胆な人もいる筈さ。」
ワタルは荷物が置かれたシートへ目線を移す。
景色が急変した。
今度はサーフパンツを穿く者がおらず、ビキニスタイルが大半を占めている。
こちらは男も女も大胆だ。
ビーチと芝生で嗜好は二分されていた。
ワタルは安堵し、腰を下ろす。
「ねぇ、そっと隣の人を見てみて。」
ユーリが小声で言った。
顔を海に向けたまま隣を伺う。
荷物を枕にして男が寝ていた。
Tシャツを着ているが股を開き、ぺニスの形が露骨だ。
「手を出してと言わんばかりだ。」
ユーリが小さく笑う。
「ああはなるなよ。」と付け加えた。
俯せになると、ユーリがオイルを塗ってくれた。
「普通、表から焼かない?」
掌を使い丹念に塗る。
貞操具の盛り上がりが気になり、仰向けになれない。
「後で焼く。」
ワタルは隣の男に顔を向ける。
日本人だろうか、小さな競パンを穿いていた。
その大胆さに呆れながらも、羨ましくも思える。
ランマに露出着を強制着用させられた時は嫌々ながらも興奮が伴った。
その点、ユーリは服に無頓着だ。
タイトな服を好むが、それを強制はしない。
「僕の服を勝手に着ていいよ。」
それが外出前の口癖だった。
あくまでも対等に接してくれる。
それをありがたいと思いながらも、遂裏を勘繰ってしまう。
辛い経験をしたから、人一倍優しいだけだ。
ワタルはそう思い込む事にした。
「そろそろ腹減らない?
マックで何か買ってこようか?」
肩を揺すられ、目を覚ます。
「あっ、俺が行って来るよ。」
「いいよ、迷子になりそうだから。
ハンバーガーでいい?
荷物見てて。」
ユーリは財布を持つと芝生を横切って、道路へ向かっていく。
寝てしまった所為で、肩がヒリヒリする。
車列でユーリが見えなくなった。
隣の男の豪快な鼾が聞こえる。
男の股間は窮屈さを増していた。
ワタルは自分の股間に目を向ける。
歪な凸凹がビキニを膨らましていた。
指で触れてみるが刺激はない。
ワタルは無性に放出したい衝動に駆られた。
隣の奔放な勃起に羨望の眼差しを向ける。
火照った身体が無性に熱い。
(つづく)
意外と水温は冷たかった。
魚はさほどいない。
シュノーケルをしている人は何を見ているのだろうか?
遠目で綺麗だった海も、波打ち際は油が浮いている。
これだけの人がオイルを塗っているのだから、仕方ない。
ここではシュノーケルマスクは不要の様だ。
砂の上にも多くの人が日焼けに興じていた。
パラオなどを敷いてはいるが、殆どの人は砂塗れだ。
日焼けすれば、砂が付く。
その程度の感覚の様だ。
ワタルが歩いていくと、人々の視線を感じた。
「何か見られている気がするけど。」
振り返り、ユーリに聞く。
「ああ、アメリカ人はサーフパンツしか穿かないからね。
その際どい水着を穿いてるアジア人が珍しいのさ。」
辺りに視線を向ける。
筋肉自慢のマッチョ達は皆サーフパンツを穿いていた。
ワタルは急に気恥ずかしさを覚えた。
「でも気にするなよ。
芝生側はゲイが多いから、もっと大胆な人もいる筈さ。」
ワタルは荷物が置かれたシートへ目線を移す。
景色が急変した。
今度はサーフパンツを穿く者がおらず、ビキニスタイルが大半を占めている。
こちらは男も女も大胆だ。
ビーチと芝生で嗜好は二分されていた。
ワタルは安堵し、腰を下ろす。
「ねぇ、そっと隣の人を見てみて。」
ユーリが小声で言った。
顔を海に向けたまま隣を伺う。
荷物を枕にして男が寝ていた。
Tシャツを着ているが股を開き、ぺニスの形が露骨だ。
「手を出してと言わんばかりだ。」
ユーリが小さく笑う。
「ああはなるなよ。」と付け加えた。
俯せになると、ユーリがオイルを塗ってくれた。
「普通、表から焼かない?」
掌を使い丹念に塗る。
貞操具の盛り上がりが気になり、仰向けになれない。
「後で焼く。」
ワタルは隣の男に顔を向ける。
日本人だろうか、小さな競パンを穿いていた。
その大胆さに呆れながらも、羨ましくも思える。
ランマに露出着を強制着用させられた時は嫌々ながらも興奮が伴った。
その点、ユーリは服に無頓着だ。
タイトな服を好むが、それを強制はしない。
「僕の服を勝手に着ていいよ。」
それが外出前の口癖だった。
あくまでも対等に接してくれる。
それをありがたいと思いながらも、遂裏を勘繰ってしまう。
辛い経験をしたから、人一倍優しいだけだ。
ワタルはそう思い込む事にした。
「そろそろ腹減らない?
マックで何か買ってこようか?」
肩を揺すられ、目を覚ます。
「あっ、俺が行って来るよ。」
「いいよ、迷子になりそうだから。
ハンバーガーでいい?
荷物見てて。」
ユーリは財布を持つと芝生を横切って、道路へ向かっていく。
寝てしまった所為で、肩がヒリヒリする。
車列でユーリが見えなくなった。
隣の男の豪快な鼾が聞こえる。
男の股間は窮屈さを増していた。
ワタルは自分の股間に目を向ける。
歪な凸凹がビキニを膨らましていた。
指で触れてみるが刺激はない。
ワタルは無性に放出したい衝動に駆られた。
隣の奔放な勃起に羨望の眼差しを向ける。
火照った身体が無性に熱い。
(つづく)
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