妄想日記6<<EVOLUTION>>

YAMATO

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Chapter1(光明編)

Chapter1-⑫【春風の誘惑】後編

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「おい、食わないのか?
腹の具合でも悪いのか?」
楊枝を動かしながらランマが聞いてきた。
「もう食ったんですか?」
慌てて視線をランマに向ける。
「早く食っちまえ。
シンが出掛けたくてウズウズしてるぞ。」
既に暖簾は店内に仕舞われていた。
「気にするな。
こいつは俺のここが気になって、飯どころじゃないんだよな?」
トイレから出てきたシンが隣の椅子に座る。
ぴったりしたスパッツの盛り上がりに目が奪われた。
丸でヘチマでも詰め込んでいる様だ。
「盛りの付いたメス犬にはこいつは刺激が強過ぎるな。」
太マラが白いスパッツを持ち上げた。
粗野な物言いが勘に障る。
この手の男は生理的に受け付けない。
「おっ、そそる臭いだ。
朝っぱらからザーメン臭い野郎なんて、そういないからな。
いつから出してないんだ?」
シンが己のペニスを擦りながら聞いてきた。
硬直した竿に血管が浮かんだ。
 
「もう三日目。」
短く答える。
「三日か!俺なら気が狂うな。
今朝も抜いたが、もう溜まっちまったぜ。
お前も変な奴に捕まったな。」
スパッツが濡れ、ピアスがはっきりと見えた。
「何だ、PAに興味あるのか?
だったら俺が入れてやろうか?」
「おい、いい加減にしろ。」
ランマが低い声で遮る。
「起ちもしない癖に偉そうだな。
俺ならこいつで極楽に連れて行ってやるぜ。
ついでに…。」
「黙れ!」
ランマが勢い良く立ち上がる。
反動で椅子が倒れた。
派手な音が店内に響く。
カウンターに千円札を叩き付けると店を出て行った。
 
ランマが不能。
それが事実だとすれば、話は全て繋がって来る。
一切手を出してこないのはそれ故なのか?
今の怒り方を見れば、満更嘘ではなさそうだ。
『俺の好物は悶々とした野郎だ。』
ランマが言った言葉を思い出す。
逆に言えば、相手を満足させる事が出来ない。
プロレスラーの様な体躯なのに、勃起しないペニス。
長年中嶋に尽くしたが為だと、安易に想像出来た。
生真面目な中嶋に妥協はなかった筈だ。
『Mの悦び』とランマは表現した。
全ての責めを受け入れた事は間違いない。
例え取り返しのつかない事になったとしても。
それは自身の意思だったのか、それとも中嶋の望みだったのか?
 
ワタルは呆然とその背中を見送る。
「何だよ、事実を言っただけなのによ。」
開けっ放しの扉をシンが閉めに立った。
一陣の風が舞い込む。
『出るなら今だ。』
風が囁く。
ワタルが立つより早く、シンが背後に回り込んだ。
ねっとりした舌が耳を這う。
「なあ、知ってるか?
Mに対して、Sって極端に少ないんだぜ。
その激戦を勝ち抜くには武器がいるんだ。
数少ないSにアピールする為のな。
それがこのピアスだ。
これをすれば圧倒的に有利になる。
逆にリピーターが絶えない位だ。
どうだ、入れてみろよ。
Sがこぞって、お前を責め立ててくれるぞ。」
耳に息が掛かり、身体が硬直する。
背中に固い一物を感じた。
シンが腰を押し付け、上下に動かす。
背中に意識を集中し、当たるピアスの動きを追った。
 
 
(つづく)
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