妄想日記1<<ORIGIN>>

YAMATO

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番外編2(Physical Attraction)

番外編-⑨【What It Feels Like for a Girl】

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酸っぱい臭いを胸一杯に吸い込む。
直ぐに先走りが溢れ出す。
それを潤滑油代わりにして、マラに刺激を与える。
亀頭が膨らんだ時、着信音が鳴った。
「もっしー、ユーキちゃんだよ。
SMデビューほどうだった?
すっかりハマったんじゃない?
今度、SMクラブへ行ってみようよ。」
一方的に話す声は大きく、スピーカーフォンの必要はなさそうだ。
「それがさ、空振りだったんだ。
ドタキャンになっちゃってさ。」
話ながらも、右手は止まらない。
「残念だったね。
頑張って巨大ディルド入れたのに。
帰ってきたらクラブへ連れていってあげるよ。
それまでデビューはお預けだ。」
「ユーキはさ、人を殴ったことある?」
右手のスピードを上げる。
「そりゃ、あるさ。
ガキの頃はキョウヘイと取っ組み合いで、殴りあったよ。」
見当外れな答えに笑ってしまう。
「えっ、何か変な事言った?」
「いや、キョウヘイのパンチなら、めちゃ効くだろうと思ってさ。
土産、買っていくよ。
ちんすこう、紫いもタルト、どっちがいい?」
亀頭にスパッツを押し当て、射精へ向かう。
「だったらマンゴーがいいな。
ちょい、高いけど。」
「ちょっとじゃないよ、かなり高いよ!」
スパッツに新たなザーメンが加わり、芳醇な香りが甦る。
射精したのに、イチを欲する気持ちは鎮静化しなかった。
いや、殴ってくれる人なら誰でもいいのかもしれない。
 
「買ってきてくれたら、お礼に殴ってあげるからさ。
ビンタがいい?
それとも腹?」
突然の問いに戸惑う。
「えっ、何…、どうして?」
「さっきの笑いの訳が嘘っぽかったからさ。
本当の理由を推理したんだ。
当たりでしょ?」
普段は天然だが、勘だけは鋭い。
「実は殴られたい衝動を抑えきれないんだ。
ビンタも腹も両方欲しい!
スパイクでマラ責めも受けたいんだ!」
鬱積していた想いを一気に吐き出す。
「随分、素直になったね。
そっちで何かあったの?」
「お預けを食らっただけさ。
ぞれで気付いたんだ。
待ってるだけじゃあ、ダメだって。
これからはユーキを見習って、自分から取りにいくよ。」
イチの言葉をなぞる。
「明日、戻ってくるでしょ?
帰りに寄りなよ。
好きなだけ殴ってやるからさ。
スパイクも持ってるし。」
受話器から聞こえる殴打音に股間が熱くなる。
「うん、羽田から直に向かう。
夕方の便だから遅くなっちゃうけど、待ってて。」
「待ってるけど、やるべき事はちゃんと済ませてから来るんだよ。」
「やるべき事って?」
分かりきった事を聞く。
「その人は海にいるんだろ?
一番殴って欲しい人に、殴ってもらえよ。」
「だけど海に行けば、ヨシヒデやリュウもいるし…。」
イチが一人でいるとは思えない。
「そんなの関係ないよ。
さっき、自分から取りにいくと言ったばかりじゃん。
おらっ、返事は?」
「うっす!」
腹の底から声を出す。
気持ちは固まった。
もう抗うのは止めよう。
「野郎は拳で語るのさ。」
笑い声が背中を押した。
愛おしいイチに会いに行くだけだ。
しかし深層に浮かんだ愛おしい顔は別の人だった。
 
 
(つづく)
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