妄想日記1<<ORIGIN>>

YAMATO

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番外編1(Wish you were here)

番外編-⑦【ためらい】

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『デ、デカイ!』
炎天下の所為かと、我が目を疑う。
どう見ても20センチを超えている。
それがスイムウエアの中で、丸太の如く横たわっていた。
『まさかこんなデカイ訳がない。
きっと何か誇張する物を入れているんだ。』
常軌を逸した股間に疑いの目を向ける。
身長170センチそこそこの身体にはあまりにアンバランスだ。
しかもイオリはこのファミリーエリアで臆している様子がない。
逆に堂々と誇示している位だ。
怒りを忘れ、直にそれを見たい衝動に駆られた。
きょとんとしているスイマーに頭を下げ、荷物を片す。
大股で階段を駆け下り、イオリの下へ急ぐ。
荒い呼吸のまま隣にバスタオルを敷く。
最初は距離を置いたが、直ぐに間隔を狭めて敷き直す。
「やっとゆっくりと話せるね。
まずは何が聞きたい?」
イオリが悪戯っ子の様に笑う。
聞きたい事が山ほどある。
どれから聞いて良いか、整理がつかない。
「メールの事?
それともイオリのここ?」
妖しい笑みが自身の股間へ誘う。
「ぜ、全部だ!」
年上の威厳を保つ為に威勢良く言う。
しかし力強い答えは空しく裏返った。
唇が乾ききっている事に初めて気付く。
「じゃあ、先ずはメールの件から説明するね。」
落ち着いた口調で経緯を語り出した。
 
あの日、帰宅したイオリが隣の部屋の前を通り掛かった時、ドアが開いていた。
隙間からちょっと覗くと、宅配員の背中が見えた。
大声が聞こえ、慌てて姿を隠す。
覗き見を咎められたと思ったのだ。
それが違う事は直ぐに分かる。
大声の理由が知りたい。
好奇心が自宅へ帰る事を拒んだ。
細心の注意を払い、中の様子を伺う。
隣の住人が乳首クリックを引っ張られて、絶叫していたのだ。
二人の会話を聞きながら、膨らむ股間へ手を伸ばした。
一晩中、興奮が収まらない。
ネットを渡り歩き、朝を迎える。
意識が朦朧としてきた朝方、あの投稿文を目にした。
「本当は公園で声を掛けようと思ったんだ。
だけど出来なかった。
タイプじゃないと言われるのが怖くて。
宅配員とイオリじゃ、天と地ほど違うから…。」
自信に溢れていた姿はもう微塵もない。
「だったら何で髭とやるようにメールしてきたんだ?
俺の淫らな姿が見たかったのか?」
咎める言い方を止め、冗談を混ぜる。
「勝算が欲しかったんだ。
あの髭の人とさっき隣の競パンではタイプが全然違うじゃん。
でもヤマトさんはどっちもイケそうだった。
それならイオリにもチャンスがあるかと思って。」
陽射しを受けた顔が赤らむ。
確かにそうかもしれない。
顔や身体にそう拘りはない。
それより一点飛び抜けている人に惹かれる。
極度に黒い、凄い筋肉、淫乱さ、そして比類なき巨根に。
 
「で、イオリのデカマラについては?」
既に怒りは収まり、興味はその一点に尽きていた。
「そんなに気になる?
イオリの自慢なんだ。
ただ殆どのウケは亀頭すら入らないけど。」
複雑な表情で言う。
持っている一番大きいハリガタは20センチだが、大きさも太さもそれを遥かに凌駕している。
溜め息を吐き、心の準備をする。
気になる事が一つあった。
「その…、亀頭の先の突起物はなんだ?」
最大の疑問をぶつける。
「ああ、ここにピアスしているんだ。
掘る時は外すから、安心して。
したままの方が良ければ、それもありだけど。
ヤマトさんのケツマンは耐え切れるかな?」
楽し気な笑みに見詰められ、唾を飲み込む。
この超巨根にピアス…、興奮はピークに達する。
次々先走りが放出され、競パンはびしょ濡れだ。
マラが生地に吸い付き、裸同然だった。
「まあ、あの極太のハリガタが入るヤマトさんなら、大丈夫か!
とりあえず便所に行こうよ。」
立ち上がったイオリが手を差し出す。
先日の小振りのハリガタはアンバランスな極太サイズだった。
その意味を理解する。
 
個室に入り、後ろ手にドアを閉める。
同時に唇を押し当ててきた。
舌が入ってくる。
青いキスだと思ったが、見当違いだ。
大量の唾液が送り込まれてきた。
キスをする行為より、唾液を飲む事に没頭する。
「大分喉が渇いているみたいだね。
後でたっぷり水分を補給してあげるよ。
でも、その前に!」
唇を離したイオリがスイムウエアの中から太めの毛糸を取り出す。
「えっ!まだそのデカマラは触らせてくれないのか?」
不満げに訴える。
「まだダメだよ。
イオリはヤマトさんの恥ずかしがっている表情が好きなんだ。
折角話せたのだから、もっと堪能させてよ。
じゃあ、競パンを脱いで。」
毛糸を操る指を視線で追う。
選択肢は頷くしかなさそうだ。
 
 
(つづく)
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