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Chapter26(東京バトル編)
Chapter26-⑨【恋心】
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三浦の最初の誤算はエイタだった。
ミイラ取りがミイラになったのだ。
タケルがベッドルームから出てきた。
頭が働かない様子で、ソファーでぼうっと一点を見詰めている。
定かでない記憶を遡っているのだろう。
「あっ、起きた?」
声を掛けてみるが、返事はない。
突然立ち上がると、覚束ない足取りで洗面台に向かっていく。
「出掛ける用がある。
家まで送るから、準備してくれ。」
タケルが顔を拭きながら、戻って来た。
「ちょ、ちょっと待ってくれない?
足が痺れるんだ。」
慌てて足を押さえる。
「悪いが、それは出来ない。」
きっぱりと言われた。
「あっ、痛い!」
大声を出し、よろける素振りを見せる。
今、出て行かれたら俺の人生は終わりだ。
しゃがみ込んだ背中が目の前に広がる。
「えっ!」その動作の意味が分からない。
「駐車場まで背負ってやる。
さあ、乗れよ。」
促され、猿芝居を諦める。
言われるままに、背負ってもらう。
居心地の良い背中だった。
母子家庭のエイタは父親に背負われた記憶がない。
「怪我させたのに、無理言って悪いな。」
エレベーターの中でタケルが謝る。
「いい匂いだね。」
口は別の感想を言っていた。
真っ暗な未来に小さな希望を見出したい。
「ねえ、また会えるかな?」
エイタの中に芽生えた淡い恋心。
それは三浦のシナリオには書かれていなかった。
タケルは何度も電話を掛けているが、相手は出ない様だ。
「くっそ!ラインもメールもダメか!」
急発進したZがその心情を物語っていた。
スマホが鳴らない事をひたすら祈る。
病院の駐車場でZが停まった。
案内で見舞いに来た人がいないか、聞いている。
二人来たが既に帰ったと、教えてくれた。
「俺が寝ている間に、呼び鈴が鳴らなかったか?」
振り向いたタケルが聞く。
「うーん、鳴ったような、鳴らないような…。
俺もうとうとしてたから、良く分からない。」
出任せで、この場を凌ぐ。
「そうか。」それ以上は聞いてこなかった。
「家まで送る。
最寄りの駅はどこだ?」
Zの前でエイタに聞く。
「…。」俯いたまま、何も答えない。
「家に来るか?」
夕焼けを眺めながら誘ってみた。
部屋に入るなり、押し倒す。
強引に唇を求めた。
見れば見るほど、ヤマトに似ている。
年齢は一回り程違う。
子供の頃、纏わり付いたヤマトにそっくりだった。
丸でタイムスリップした様な錯覚を覚える。
従順な筋肉が箍を外していく。
唾液を送れば、それを飲み込む。
大胸筋を揉めば、素直に反応する。
乳首を噛むと、声を漏らした。
空いた手で、アナルを弄る。
エイタの身体がぴくっと反応した。
「ケツは出来るか?」
記憶の中のヤマトに問い掛ける。
トロンとした瞳が頷く。
「そうか。」もう後戻りは出来ない。
突き進む事を決め、レザーパンツを脱ぎ捨てる。
押さえ込んでた欲望が解放された。
それは自身の巨根も同じだ。
青筋を立てたペニスが上を向く。
「す、凄い…。」
震える指がピアスに伸びる。
触れた瞬間、感電した如く手を引っ込めた。
亀頭に施されたピアスを初めて見たのだろう。
三浦のペニスも大きいと思ったが、桁が違う。
『こんなデカいマラが入るのか?』
不安と期待が入り混じる。
コンドームを被せた亀頭がアナルに当たった。
ゆっくりと亀頭が進入して来る。
「ぐぅわぁ!」強烈な痛みが走った。
「力を抜け。リラックスするんだ。」
強い声で諭され、その状態で待つ。
荒い呼吸を繰り返す。
激痛は徐々に引き、広がりきったアナルから快楽が押し寄せて来た。
「あっ、あっ、凄い!
たまんないよ!」
顔を振り、快楽を表現する。
それを見極めると、進入が再開した。
「うわぁ!す、凄いよ!」
激しく突き上げられ、歪めた顔を振り乱す。
タケルは目を瞑った顔を上に向けていた。
何かを思い出している様だ。
両足首を高々と持ち上げられた。
亀頭がより深いところへ到達する。
圧迫された腸壁がオーガズムへ導く。
錯乱がピークに達した時、タケルの動きが止まった。
腸内に射精した感覚はない。
「ど、どうしたの?」
強い眼差しと搗ち合い、身体が硬直した。
(つづく)
ミイラ取りがミイラになったのだ。
タケルがベッドルームから出てきた。
頭が働かない様子で、ソファーでぼうっと一点を見詰めている。
定かでない記憶を遡っているのだろう。
「あっ、起きた?」
声を掛けてみるが、返事はない。
突然立ち上がると、覚束ない足取りで洗面台に向かっていく。
「出掛ける用がある。
家まで送るから、準備してくれ。」
タケルが顔を拭きながら、戻って来た。
「ちょ、ちょっと待ってくれない?
足が痺れるんだ。」
慌てて足を押さえる。
「悪いが、それは出来ない。」
きっぱりと言われた。
「あっ、痛い!」
大声を出し、よろける素振りを見せる。
今、出て行かれたら俺の人生は終わりだ。
しゃがみ込んだ背中が目の前に広がる。
「えっ!」その動作の意味が分からない。
「駐車場まで背負ってやる。
さあ、乗れよ。」
促され、猿芝居を諦める。
言われるままに、背負ってもらう。
居心地の良い背中だった。
母子家庭のエイタは父親に背負われた記憶がない。
「怪我させたのに、無理言って悪いな。」
エレベーターの中でタケルが謝る。
「いい匂いだね。」
口は別の感想を言っていた。
真っ暗な未来に小さな希望を見出したい。
「ねえ、また会えるかな?」
エイタの中に芽生えた淡い恋心。
それは三浦のシナリオには書かれていなかった。
タケルは何度も電話を掛けているが、相手は出ない様だ。
「くっそ!ラインもメールもダメか!」
急発進したZがその心情を物語っていた。
スマホが鳴らない事をひたすら祈る。
病院の駐車場でZが停まった。
案内で見舞いに来た人がいないか、聞いている。
二人来たが既に帰ったと、教えてくれた。
「俺が寝ている間に、呼び鈴が鳴らなかったか?」
振り向いたタケルが聞く。
「うーん、鳴ったような、鳴らないような…。
俺もうとうとしてたから、良く分からない。」
出任せで、この場を凌ぐ。
「そうか。」それ以上は聞いてこなかった。
「家まで送る。
最寄りの駅はどこだ?」
Zの前でエイタに聞く。
「…。」俯いたまま、何も答えない。
「家に来るか?」
夕焼けを眺めながら誘ってみた。
部屋に入るなり、押し倒す。
強引に唇を求めた。
見れば見るほど、ヤマトに似ている。
年齢は一回り程違う。
子供の頃、纏わり付いたヤマトにそっくりだった。
丸でタイムスリップした様な錯覚を覚える。
従順な筋肉が箍を外していく。
唾液を送れば、それを飲み込む。
大胸筋を揉めば、素直に反応する。
乳首を噛むと、声を漏らした。
空いた手で、アナルを弄る。
エイタの身体がぴくっと反応した。
「ケツは出来るか?」
記憶の中のヤマトに問い掛ける。
トロンとした瞳が頷く。
「そうか。」もう後戻りは出来ない。
突き進む事を決め、レザーパンツを脱ぎ捨てる。
押さえ込んでた欲望が解放された。
それは自身の巨根も同じだ。
青筋を立てたペニスが上を向く。
「す、凄い…。」
震える指がピアスに伸びる。
触れた瞬間、感電した如く手を引っ込めた。
亀頭に施されたピアスを初めて見たのだろう。
三浦のペニスも大きいと思ったが、桁が違う。
『こんなデカいマラが入るのか?』
不安と期待が入り混じる。
コンドームを被せた亀頭がアナルに当たった。
ゆっくりと亀頭が進入して来る。
「ぐぅわぁ!」強烈な痛みが走った。
「力を抜け。リラックスするんだ。」
強い声で諭され、その状態で待つ。
荒い呼吸を繰り返す。
激痛は徐々に引き、広がりきったアナルから快楽が押し寄せて来た。
「あっ、あっ、凄い!
たまんないよ!」
顔を振り、快楽を表現する。
それを見極めると、進入が再開した。
「うわぁ!す、凄いよ!」
激しく突き上げられ、歪めた顔を振り乱す。
タケルは目を瞑った顔を上に向けていた。
何かを思い出している様だ。
両足首を高々と持ち上げられた。
亀頭がより深いところへ到達する。
圧迫された腸壁がオーガズムへ導く。
錯乱がピークに達した時、タケルの動きが止まった。
腸内に射精した感覚はない。
「ど、どうしたの?」
強い眼差しと搗ち合い、身体が硬直した。
(つづく)
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