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Chapter25(沖縄新原編)
Chapter25-⑩【刹那】
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気配はベッドの脇で一旦止まったが、直ぐに風呂の方向へ消えた。
肩透かしを喰らった感もあるが、その方がベストな事は分かりきってる。
空はもう白み始めていた。
今日の昼便で帰る。
これ以上、タクミにのめり込めば、別れが辛くなるだけだ。
ドアが開く音がした。
その方向に視線を移す。
「あっ!」思わず声が出る。
ラバーの全頭マスクとキャットスーツを着込んだタクミが立っていた。
「そ、それは俺が着てた…。」
言葉が続かない。
「そうだ。ヤマトさんの汗とザーメン塗れのキャットスーツだ。」
続きをタクミが引き取った。
「ヤマトさんの匂いでムラムラするぜ。」
態とらしく深呼吸している。
『嘘だ!』気持ちとは裏腹に、身体は過敏に反応した。
マラは一気に熱り立ち、ラバースーツを求める。
白みかけた部屋で、ラバーが怪しく光った。
大胸筋、腹筋に張り付き、股間はペニスの形で隆起している。
無機質となった筋肉は彫刻の様だ。
ベッドを下りると、夢遊病者の様にふらふらと近付く。
「す、凄い…。」
光沢のあるラバーに舌を這わせ、愛おしむ。
「何が凄いんだ?」
見下ろしたタクミが聞く。
「ラバーを着たタクミが凄く格好いい。
狂いそうだよ。」
下半身に唇を移す。
「ヤマトさんがラバーを受け入れてくれて、嬉しいよ。」
タクミが頭を掻き回す。
股間のジッパーを引き寄せる。
臍まで上げると、勢い良くペニスシースが飛び出してきた。
「く、黒っ!」悲鳴に近い声をあげる。
さっき着た時はその存在に気付かなかった。
黒光りするペニスを口に含む。
今度は自分のペースでフェラをする。
上目遣いで表情を伺うと、目を閉じて快楽に耽っていた。
「最後に掘ってもいいか?」
目を開けたタクミと視線が合う。
「最後か…。」
同じ単語を繰り返す。
ベッドに運ばれ、足を高々と持ち上げられた。
露わになったアナルに黒光りするペニスが突き刺さる。
姿見に映る二人を俯瞰的に眺めた。
丸でビデオを見ている様だ。
明るくなった部屋でラバーマンに犯されている。
身体は狂おしいくらい欲情していたが、意識は不思議と冷めていた。
「ああっ、凄いよ!」
喘いでいるのが自分とは思えない。
「おおっ!イキそうだぜっ!」
タクミが吠える。
更に高く足を上げると、覆い被さってきた。
「イ、イクよっ!」
顔を顰め、ザーメンが放出へ向かう。
タクミは射精の瞬間に、マスクを押し付けてきた。
艶やかなマスクを引き寄せる。
膨らんだペニスを感じ、ザーメンは二人の顔面に向かって飛び散った。
ザーメン塗れになりながら最高のキスをする。
「枯れないようにもう少し頑張ってみるか。
理想の自分に巡り会うためには信じるしかないからな。
自分自身をさ。
ありがとうな。」
本当に最後のキスだった。
部屋は二人の呼吸と、エアコンの低い作動音だけが響く。
そこに不調和音が混ざる。
「ヤマトさんのスマホじゃないか?」
タクミが言う。
『こんな時間に誰だろう?』
訝しく思いながら、バッグからスマホを取り出す。
「やっと出たか!
どこにいるんだ!」
タケルの怒声が耳を劈く。
「ど、どこって、沖縄だよ。」
しどろもどろで答える。
「沖縄か。だったらヤマトさんは大丈夫だな。」
タケルが安堵の声を漏らす。
「大丈夫って、何かあったの?」
胸騒ぎがする。
「ああ、ユーキが襲われた。」
悪い予感が当たった。
(つづく)
肩透かしを喰らった感もあるが、その方がベストな事は分かりきってる。
空はもう白み始めていた。
今日の昼便で帰る。
これ以上、タクミにのめり込めば、別れが辛くなるだけだ。
ドアが開く音がした。
その方向に視線を移す。
「あっ!」思わず声が出る。
ラバーの全頭マスクとキャットスーツを着込んだタクミが立っていた。
「そ、それは俺が着てた…。」
言葉が続かない。
「そうだ。ヤマトさんの汗とザーメン塗れのキャットスーツだ。」
続きをタクミが引き取った。
「ヤマトさんの匂いでムラムラするぜ。」
態とらしく深呼吸している。
『嘘だ!』気持ちとは裏腹に、身体は過敏に反応した。
マラは一気に熱り立ち、ラバースーツを求める。
白みかけた部屋で、ラバーが怪しく光った。
大胸筋、腹筋に張り付き、股間はペニスの形で隆起している。
無機質となった筋肉は彫刻の様だ。
ベッドを下りると、夢遊病者の様にふらふらと近付く。
「す、凄い…。」
光沢のあるラバーに舌を這わせ、愛おしむ。
「何が凄いんだ?」
見下ろしたタクミが聞く。
「ラバーを着たタクミが凄く格好いい。
狂いそうだよ。」
下半身に唇を移す。
「ヤマトさんがラバーを受け入れてくれて、嬉しいよ。」
タクミが頭を掻き回す。
股間のジッパーを引き寄せる。
臍まで上げると、勢い良くペニスシースが飛び出してきた。
「く、黒っ!」悲鳴に近い声をあげる。
さっき着た時はその存在に気付かなかった。
黒光りするペニスを口に含む。
今度は自分のペースでフェラをする。
上目遣いで表情を伺うと、目を閉じて快楽に耽っていた。
「最後に掘ってもいいか?」
目を開けたタクミと視線が合う。
「最後か…。」
同じ単語を繰り返す。
ベッドに運ばれ、足を高々と持ち上げられた。
露わになったアナルに黒光りするペニスが突き刺さる。
姿見に映る二人を俯瞰的に眺めた。
丸でビデオを見ている様だ。
明るくなった部屋でラバーマンに犯されている。
身体は狂おしいくらい欲情していたが、意識は不思議と冷めていた。
「ああっ、凄いよ!」
喘いでいるのが自分とは思えない。
「おおっ!イキそうだぜっ!」
タクミが吠える。
更に高く足を上げると、覆い被さってきた。
「イ、イクよっ!」
顔を顰め、ザーメンが放出へ向かう。
タクミは射精の瞬間に、マスクを押し付けてきた。
艶やかなマスクを引き寄せる。
膨らんだペニスを感じ、ザーメンは二人の顔面に向かって飛び散った。
ザーメン塗れになりながら最高のキスをする。
「枯れないようにもう少し頑張ってみるか。
理想の自分に巡り会うためには信じるしかないからな。
自分自身をさ。
ありがとうな。」
本当に最後のキスだった。
部屋は二人の呼吸と、エアコンの低い作動音だけが響く。
そこに不調和音が混ざる。
「ヤマトさんのスマホじゃないか?」
タクミが言う。
『こんな時間に誰だろう?』
訝しく思いながら、バッグからスマホを取り出す。
「やっと出たか!
どこにいるんだ!」
タケルの怒声が耳を劈く。
「ど、どこって、沖縄だよ。」
しどろもどろで答える。
「沖縄か。だったらヤマトさんは大丈夫だな。」
タケルが安堵の声を漏らす。
「大丈夫って、何かあったの?」
胸騒ぎがする。
「ああ、ユーキが襲われた。」
悪い予感が当たった。
(つづく)
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