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Chapter24(沖縄バトル編)
Chapter24-③【陽のあたる坂道】
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抜ける様な青空に向かって、ワゴンは坂道を登る。
この坂を越えた時、もう幻影は現れない気がした。
ウインカーを出したワゴンがコンビニに入っていく。
「適当に飲み物と昼飯を買ってきてくれ。
俺はここで待ってる。」
リクがサイドブレーキを引く。
ワゴンから降りると、ショートジーンズを少し下ろす。
少しでも尻を隠したい。
それを見たリクが車から降りて来た。
「何だよ、情けねぇな!
変態は変態ぽく堂々としてろ!」
伸びた手がショートジーンズを上限まで引き上げる。
臀部の殆どが露わになった。
恥ずかしさで、足が動かない。
「さあ、行って来い!」
威勢良く尻を叩かれた。
「いらっしゃいませ。」
自動ドアが開くと、大学生らしきバイトが声を掛けてきた。
視線が留まるのが分かる。
ドリンク売り場は一番奥だ。
背中を見せると、その視線が突き刺さった。
レザーの中でマラが膨張し始める。
伸縮性がないため、亀頭がレザーに当たりヒリヒリとした。
レジにカゴを置き、ショートジーンズを少しだけ下げる。
好奇心たっぷりのバイトの視線に気後れした。
「新原行くんですか?」
バイトがバーコードを読ませながら聞く。
「初めてなんで、行き先は分からないんだけど。」
相手がゲイと分かり、少し安心する。
「誰かと一緒?
1580円になります。」
最後のおにぎりを読み込ませると、バイトは言った。
「うん、リクと一緒だけど…。」
知っているか分からないが、名前を告げる。
「リクの知り合いか!
道理でね。僕はショーゴ。
後で新原行くから、少し話そ。
はい、お釣り420円。」
ショーゴは掌に釣銭を置くと、その上から握り締めた。
袋を持つと、速足で自動ドアへ向かう。
「ありがとうございました。」
元気な声が追ってきた。
「おう、どうだった?」
助手席に乗り込むと、黒い顔が寄ってきた。
視線はコンビニに向いている。
「バイトがビックリしてたよ。」
開けたコーヒーを一本渡す。
「ああ、ショーゴか。
セクフレの一人だ。
何か言ってたか?」
「いや、別に何も。」
咄嗟に嘘を吐く。
「そうかぁ。」
微妙な表情のリクが溜息を吐いた。
コーヒーが苦かった訳ではなさそうだ。
ワゴンは空き地に停車し、エンジン音が途絶えた。
正面に海が広がる。
聞こえるのは蝉の鳴き声だけだ。
「丁度いい具合に、潮が引いてるな。
今の内に奥へ行くぞ。」
リクが二人分の荷物を持つ。
「ヤマトはコンビニ袋を持ってくれ。
今日は暑くなるぜ。」
リクが額の汗を拭う。
殆ど濡れる事なく、奥の岩場に辿り着いた。
小さな浜辺があり、そこに荷物を置く。
既に全身は汗びっしょりだ。
リクがレジャーシートとバスタオルを敷いてくれた。
「今日は一気に焼くぞ。
色黒の方が、より変態ぽく見えるからな。」
リクは服を脱ぐと、オイルをたっぷり塗りたくる。
黒い肌がテカテカに光る。
陽射しを反射した筋肉が眩しい。
「ヤマトも早く脱げ。
オイル塗ってやるから。」
レザーのTバック姿になると、リクは丹念にオイルを塗り込む。
その手が大胸筋を揉み上げる。
「おぉぉお。」誰もいないのをいい事に、呻き声を出す。
朝から発情していた身体は加減を知らない。
「おお、いい声出すな。
だったらこれはどうだ?」
尖った舌がオイル塗れの乳首を這う。
「おぉぉお、すっ、凄くいいよ。」
頭を掴み、引き寄せる。
「おらっ、どうだ?」
歯先が食い込む。
「ぐわぁ!た、たまんねぇ!」
岩場に反響した声で蝉が鳴き止んだ。
「リク、相変わらず盛んだな。」
声の方向を見ると、六尺を絞めた男が立っていた。
褐色の胸にサソリのタトゥが入っている。
尾を振り上げたサソリは今にも飛び掛ってきそうだ。
「邪魔しないから、続きをやってくれ。」
スジ筋の男はニヤけながら、少し離れた場所にシートを敷く。
「おう、クニか。早いな。」
乳首から離れた口が挨拶する。
「早いのはお互い様だ。」
クニと呼ばれた男が苦笑いを浮かべた。
(つづく)
この坂を越えた時、もう幻影は現れない気がした。
ウインカーを出したワゴンがコンビニに入っていく。
「適当に飲み物と昼飯を買ってきてくれ。
俺はここで待ってる。」
リクがサイドブレーキを引く。
ワゴンから降りると、ショートジーンズを少し下ろす。
少しでも尻を隠したい。
それを見たリクが車から降りて来た。
「何だよ、情けねぇな!
変態は変態ぽく堂々としてろ!」
伸びた手がショートジーンズを上限まで引き上げる。
臀部の殆どが露わになった。
恥ずかしさで、足が動かない。
「さあ、行って来い!」
威勢良く尻を叩かれた。
「いらっしゃいませ。」
自動ドアが開くと、大学生らしきバイトが声を掛けてきた。
視線が留まるのが分かる。
ドリンク売り場は一番奥だ。
背中を見せると、その視線が突き刺さった。
レザーの中でマラが膨張し始める。
伸縮性がないため、亀頭がレザーに当たりヒリヒリとした。
レジにカゴを置き、ショートジーンズを少しだけ下げる。
好奇心たっぷりのバイトの視線に気後れした。
「新原行くんですか?」
バイトがバーコードを読ませながら聞く。
「初めてなんで、行き先は分からないんだけど。」
相手がゲイと分かり、少し安心する。
「誰かと一緒?
1580円になります。」
最後のおにぎりを読み込ませると、バイトは言った。
「うん、リクと一緒だけど…。」
知っているか分からないが、名前を告げる。
「リクの知り合いか!
道理でね。僕はショーゴ。
後で新原行くから、少し話そ。
はい、お釣り420円。」
ショーゴは掌に釣銭を置くと、その上から握り締めた。
袋を持つと、速足で自動ドアへ向かう。
「ありがとうございました。」
元気な声が追ってきた。
「おう、どうだった?」
助手席に乗り込むと、黒い顔が寄ってきた。
視線はコンビニに向いている。
「バイトがビックリしてたよ。」
開けたコーヒーを一本渡す。
「ああ、ショーゴか。
セクフレの一人だ。
何か言ってたか?」
「いや、別に何も。」
咄嗟に嘘を吐く。
「そうかぁ。」
微妙な表情のリクが溜息を吐いた。
コーヒーが苦かった訳ではなさそうだ。
ワゴンは空き地に停車し、エンジン音が途絶えた。
正面に海が広がる。
聞こえるのは蝉の鳴き声だけだ。
「丁度いい具合に、潮が引いてるな。
今の内に奥へ行くぞ。」
リクが二人分の荷物を持つ。
「ヤマトはコンビニ袋を持ってくれ。
今日は暑くなるぜ。」
リクが額の汗を拭う。
殆ど濡れる事なく、奥の岩場に辿り着いた。
小さな浜辺があり、そこに荷物を置く。
既に全身は汗びっしょりだ。
リクがレジャーシートとバスタオルを敷いてくれた。
「今日は一気に焼くぞ。
色黒の方が、より変態ぽく見えるからな。」
リクは服を脱ぐと、オイルをたっぷり塗りたくる。
黒い肌がテカテカに光る。
陽射しを反射した筋肉が眩しい。
「ヤマトも早く脱げ。
オイル塗ってやるから。」
レザーのTバック姿になると、リクは丹念にオイルを塗り込む。
その手が大胸筋を揉み上げる。
「おぉぉお。」誰もいないのをいい事に、呻き声を出す。
朝から発情していた身体は加減を知らない。
「おお、いい声出すな。
だったらこれはどうだ?」
尖った舌がオイル塗れの乳首を這う。
「おぉぉお、すっ、凄くいいよ。」
頭を掴み、引き寄せる。
「おらっ、どうだ?」
歯先が食い込む。
「ぐわぁ!た、たまんねぇ!」
岩場に反響した声で蝉が鳴き止んだ。
「リク、相変わらず盛んだな。」
声の方向を見ると、六尺を絞めた男が立っていた。
褐色の胸にサソリのタトゥが入っている。
尾を振り上げたサソリは今にも飛び掛ってきそうだ。
「邪魔しないから、続きをやってくれ。」
スジ筋の男はニヤけながら、少し離れた場所にシートを敷く。
「おう、クニか。早いな。」
乳首から離れた口が挨拶する。
「早いのはお互い様だ。」
クニと呼ばれた男が苦笑いを浮かべた。
(つづく)
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