妄想日記1<<ORIGIN>>

YAMATO

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Chapter22(憧憬編)

Chapter22-⑥【あゝ無情】

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「で、先輩はどうされたいんすか?」
ケイが問い掛ける。
「ケツに欲しい。」
この異様な空間に圧倒され、ストレートな答えしか浮かばない。
「それはまだダメだ。
先輩は早漏の診断が出てるからな。
俺の事を先輩の身体に覚えて貰うっすよ。」
ケイは低い声で言うと、壁に掛けてあったバラ鞭を手にする。
それを床に振り下ろす。
『バシッ!』強烈な音に総毛立つ。
「じゃあ、次は先輩の番っすね。」
ケイは不敵な笑みを浮かべる。
鞭を振り上げ、間を置く。
思わず瞼を閉じる。
風を切る音と共に、強烈な痛みが襲う。
「ぐわぁ!」悲鳴が部屋に響く。
「いい声っすね。
その悶える顔がたまんなねぇ!」
ケイは愉快で堪らない様子だ。
更に打ち込む鞭が、右肩と左胸にヒットした。
ブランコが緩やかに揺れる中、快楽の波が押し寄せる。
「気持ち良さそうっすね。
鞭打ちで射精するガタイに仕込みたいっよ。
そうなりたくないっすか?」
額に汗を浮かべたケイが聞く。
「なりたい。」声を絞り出す。
「そうっすよね!
やっぱ先輩は真性のMだな。」
ケイは満足げに頷くと、ジャージを脱ぎ捨てる。
薄手のTバックの股間のボリュームに目を奪われた。
身軽になり、立て続けに鞭を振り下ろす。
その時、ドアが開き、光が差し込んだ。
 
「悪いけど、使わせて貰うぜ。
俺達も時間がないんでな。」
カイトが入って来た。
愉快そうだったケイの表情が陰る。
「フトシ、早く入って来い!」
カイトが怒鳴る。
「うっす!」フトシと呼ばれた男が後ろ手でドアを閉める。
また薄暗い空間に戻った。
フトシは二本のポールの間に立ち、両手を上げる。
ポールから伸びた手枷と足枷で固定されていく。
スキンヘッドが微かな照明を反射していた。
カイトはケイに対抗する様に、壁から鞭を持って来る。
しかしそれは一本鞭で、バラ鞭とは破壊力が違う。
「じゃあ、始めるぞ。」
背を向けたカイトの腕が上がる。
「うっす!カイト様お願いします。」
野太い声が聞こえた。
鞭は容赦なく打ち付けていく。
鍛えられた肉体に赤い線が浮かび上がる。
しかし一切声を出さない。
ただ恍惚とした表情で受け止めていた。
股間は張り裂けんばかりに盛り上がっている。
「今日は射精すんじゃねえぞ。
少しは俺を愉しませろ。
この早漏野郎!」
カイトは手加減する事なく、フトシに激痛を与え続けた。
 
「ちっ!シラケんな!」
ケイは鞭を壁に戻す。
Tバックを脱ぐと、ブランコの穴からアナルを責め立てる。
ブランコの揺れに任せて、待望の刺激を受けた。
「おらっ、先輩締めろよ!」
ケイは苛立ちを隠さない。
アナルに意識を集中するが、視界に入るフトシが邪魔をした。
フトシの身体はもう真っ赤だ。
「カイト様、イキそうです。」
苦悶の表情でフトシが訴える。
「ふざけんなっ!イクんじゃねぇぞ。」
鞭が股間を直撃した。
フトシが仰け反り、枷が軋んだ。
その瞬間、スパッツの生地の隙間から、ザーメンが飛び散った。
瞬く間に黄色い染みが広がっていく。
「すいません。」フトシが頭を下げた。
「ったくよ!5分と持たねぇじゃないか。
気合いが足らねぇんだよ!」
カイトは鞭を投げ捨てると、迫り出した腹を思い切り蹴った。
「うぐっ!」初めて呻き声を聞く。
いつの間にか、ブランコの揺れは止まっていた。
「あーあ、ドン引きだ。
先輩帰ろうぜ。」
ケイが聞こえよがしに言う。
「俺達こそ帰るから、ママゴトを続けろよ。」
カイトが鼻で笑う。
枷を外すと、とっとと出て行った。
「あの野郎!調子に乗りやがって!」
激しくブランコが揺れる。
だがケイのペニスは当初の勢いを完全に失っていた。
 
 
(つづく)
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