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Chapter18(聖夜編)
Chapter18-②【ピンク スパイダー】
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これ以上見ていられない。
もしかすると、カオルは翼が欲しくて、海外転勤を決めたのかもしれない。
蜘蛛の巣から見た空は高すぎただろう。
独りで悩んだカオルを思うと、三浦が非常に憎く思えた。
来週末、カオルが東京に来る。
三浦を懲らしめた事を話そうか悩む。
しかしこのDVDを見た事は話したくない。
伝え方を思案する。
「東京はやっぱ寒いな。」
入国ゲートから出て来たカオルは大袈裟に身震いして見せた。
「大袈裟だよ。今年は暖冬なのに。」
笑顔で手を振る。
「だってさ、飛行機乗る前は30度以上だぜ。
寒く感じるさ。」
カオルが手を差し出す。
握り締めた掌から、温もりが伝わってきた。
「もうすぐクリスマスだな。
メリークリスマス!」
カオルに肩を抱き寄せられ、歩き始める。
都内のホテルにチェックインし、二人きりになれた事を実感する。
無言のまま唇を寄せ合う。
会えなかった一ヶ月の空白を埋め尽くす様に唾液を貪る。
「やっと会えた!」
息苦しくなり、唇を離す。
「ああ、長かった。」
照れ屋のカオルが頭を掻く。
「タケルさんやユーキさんは元気か?
土産を買ってきたんだ。」
カオルがバッグを弄る。
「二人とも元気だよ。
ただタケルとはあまり会ってないけど…。」
窓に視線を移す。
どんよりした空は今にも振り出しそうだ。
「会ってないって、別れたのか?」
カオルの手が止まった。
「うん、振られちゃった。」
複雑な思いで言う。
「悪いことしちゃったな…。」
暫く無言が続いた後、カオルがボソッと呟く。
そしてまた沈黙が訪れた。
立ち上がり、コートを脱ぐ。
「あっ!それ、俺があげたスーパーマンのスーツだ。」
カオルの目が輝く。
「カオルと会えない間、ずっと着てたよ。」
照れ臭く、頭を掻く仕種を真似る。
「マジかよ!お世話でも嬉しい!」
カオルがタックルしてきて、そのままベッドに倒れ込んだ。
「ヤマトさんのこのデカ乳首が懐かしい。」
スーツの上から乳首を引っ張る。
久し振りに会ったカオルはさん付けに戻っていた。
「ああ、たまんないよ。」
久し振りに乳首責めを受け、快感が蘇る。
カオルは股間を触りながら、乳首を吸い、噛み、引っ張る。
「ヤマトさんは噛まれた時が、一番感じるみたいだな。」
嬉しそうに舌を這わす。
確かに最近は痛みを伴わないと、興奮しなくなっていた。
食い込んだ歯が乳首を責め立てる。
熱くなる股間を察し、歯力が増す。
「ああぁぁあ!」快感に、つい声が大きくなる。
「俺の観察通りだな。」
微笑んだカオルが服を脱ぐ。
ジーンズを脱ぎ捨てると、オレンジのTバックを穿いていた。
ガタイには小さ過ぎるTバックははち切れそうだ。
カオルはそのままの格好で、バスローブの腰紐を持って来た。
一本目の腰紐で、両腕を背中で固定する。
二本目で椅子に縛り付けた。
「ヤマトさんに会えるのが楽しみで、このTバックは一週間穿きっ放しだぜ。
どうして欲しい?」カオルがニヤニヤする。
カオルの全てが欲しい。
「く、口に欲しい。」
譫言のように言う。
「だよな。仕事中も、筋トレ中も、ずっと穿きっ放しだ。
そしてヤマトさんに会ってからは先走りが出まくりだ。」
Tバックの両サイドを引っ張り、勿体振る。
「こんなに待ったんだから、そう簡単にはあげられないな。」
焦られ、余計にTバックを欲した。
「折角、捕獲したスーパーマンだ。
たっぷり甚振らないとな。」
カオルは脱ぎ捨てたジーンズからベルトを外すと、空中で振り回す。
『シュッ!シュッ!』
空を切る音がする。
「で、どうして欲しい?」
カオルの表情が冷酷なものに変わった。
「打ち付けて欲しいっす!」
欲情しきった身体が痛覚への刺激を欲した。
(つづく)
これ以上見ていられない。
もしかすると、カオルは翼が欲しくて、海外転勤を決めたのかもしれない。
蜘蛛の巣から見た空は高すぎただろう。
独りで悩んだカオルを思うと、三浦が非常に憎く思えた。
来週末、カオルが東京に来る。
三浦を懲らしめた事を話そうか悩む。
しかしこのDVDを見た事は話したくない。
伝え方を思案する。
「東京はやっぱ寒いな。」
入国ゲートから出て来たカオルは大袈裟に身震いして見せた。
「大袈裟だよ。今年は暖冬なのに。」
笑顔で手を振る。
「だってさ、飛行機乗る前は30度以上だぜ。
寒く感じるさ。」
カオルが手を差し出す。
握り締めた掌から、温もりが伝わってきた。
「もうすぐクリスマスだな。
メリークリスマス!」
カオルに肩を抱き寄せられ、歩き始める。
都内のホテルにチェックインし、二人きりになれた事を実感する。
無言のまま唇を寄せ合う。
会えなかった一ヶ月の空白を埋め尽くす様に唾液を貪る。
「やっと会えた!」
息苦しくなり、唇を離す。
「ああ、長かった。」
照れ屋のカオルが頭を掻く。
「タケルさんやユーキさんは元気か?
土産を買ってきたんだ。」
カオルがバッグを弄る。
「二人とも元気だよ。
ただタケルとはあまり会ってないけど…。」
窓に視線を移す。
どんよりした空は今にも振り出しそうだ。
「会ってないって、別れたのか?」
カオルの手が止まった。
「うん、振られちゃった。」
複雑な思いで言う。
「悪いことしちゃったな…。」
暫く無言が続いた後、カオルがボソッと呟く。
そしてまた沈黙が訪れた。
立ち上がり、コートを脱ぐ。
「あっ!それ、俺があげたスーパーマンのスーツだ。」
カオルの目が輝く。
「カオルと会えない間、ずっと着てたよ。」
照れ臭く、頭を掻く仕種を真似る。
「マジかよ!お世話でも嬉しい!」
カオルがタックルしてきて、そのままベッドに倒れ込んだ。
「ヤマトさんのこのデカ乳首が懐かしい。」
スーツの上から乳首を引っ張る。
久し振りに会ったカオルはさん付けに戻っていた。
「ああ、たまんないよ。」
久し振りに乳首責めを受け、快感が蘇る。
カオルは股間を触りながら、乳首を吸い、噛み、引っ張る。
「ヤマトさんは噛まれた時が、一番感じるみたいだな。」
嬉しそうに舌を這わす。
確かに最近は痛みを伴わないと、興奮しなくなっていた。
食い込んだ歯が乳首を責め立てる。
熱くなる股間を察し、歯力が増す。
「ああぁぁあ!」快感に、つい声が大きくなる。
「俺の観察通りだな。」
微笑んだカオルが服を脱ぐ。
ジーンズを脱ぎ捨てると、オレンジのTバックを穿いていた。
ガタイには小さ過ぎるTバックははち切れそうだ。
カオルはそのままの格好で、バスローブの腰紐を持って来た。
一本目の腰紐で、両腕を背中で固定する。
二本目で椅子に縛り付けた。
「ヤマトさんに会えるのが楽しみで、このTバックは一週間穿きっ放しだぜ。
どうして欲しい?」カオルがニヤニヤする。
カオルの全てが欲しい。
「く、口に欲しい。」
譫言のように言う。
「だよな。仕事中も、筋トレ中も、ずっと穿きっ放しだ。
そしてヤマトさんに会ってからは先走りが出まくりだ。」
Tバックの両サイドを引っ張り、勿体振る。
「こんなに待ったんだから、そう簡単にはあげられないな。」
焦られ、余計にTバックを欲した。
「折角、捕獲したスーパーマンだ。
たっぷり甚振らないとな。」
カオルは脱ぎ捨てたジーンズからベルトを外すと、空中で振り回す。
『シュッ!シュッ!』
空を切る音がする。
「で、どうして欲しい?」
カオルの表情が冷酷なものに変わった。
「打ち付けて欲しいっす!」
欲情しきった身体が痛覚への刺激を欲した。
(つづく)
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