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Chapter16(バンコク編)
Chapter16-⑧【フライングゲット】
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突然、肩を捕まれた。
驚いて振り向くと、タイ人のマッチョが微笑んでいる。
「マッサージ、ボディマッサージ。」
肩を揉むジェスチャーをした。
カットのある筋肉がぴくぴく動く。
力は充分になりそうだ。
「ユーキ、起きろよ。
マッサージしないか?
めちゃマッチョだぜ。」
乳首を指で弾く。
「えっ!マッチョ?」
ユーキが飛び起きた。
「すげぇ、マッチョじゃん!いくら?」
手を大きく振り、マッチョに問い掛ける。
ユーキが凄いのは、全て日本語で通してしまう事だ。
しかも何故か、相手に通じる。
「1hour、300baht。」マッチョはユーキの肩を揉む。
「安いじゃん!ちょっとやってくるよ。」
即座に立ち上がると、マッチョに寄り添いながら歩いて行く。
ユーキの伸びた手が尻をしっかり摩っていた。
「海に入りらない?
タイに来て三か月経つけど、陽射しの下にこんなに長くいたのは初めてで。」
カオルが汗を拭う。
「うん、流石に暑いな。入ろう。」
炎天下で全身汗とオイルでベトベトだ。
海は穏やかで、波は殆どない。
ただ透明度はなく、魚はいそうもない。
ゴーグルしたカオルが潜って股間を攻めてきた。
慌てて腰を引く。
一度触れた手が引っ込んだ。
水面に顔を出したカオルがゴーグルを取る。
疑惑の視線が水中に向く。
「ヤマトさん、ペニスに何を付けているの?
まさか…、貞操帯?」
カオルの動揺が犇々と伝わってくる。
「うん、自分では外せないんだ。」
顔を伏せて、正直に話す。
羞恥心が込み上げてくる。
タケルの思惑通りにドン引きされる事を覚悟した。
「マジかよ!ヤマトさんって、顔に似合わずド変態なんだな!」
意に反して、ゴーグル下の顔が綻んだ。
「ド変態のマッチョか…。たまんねぇ!」
カオルは溜息が潮風に混じる。
「良かった。ドン引きされるかと思ったよ。」
安堵感でつい笑ってしまう。
「逆にヤマトさんの事が余計に好きになった。」
はにかんだ表情のカオルが抱き付いてきた。
「タケルさんに管理されているのか?」
耳元の質問に黙って頷く。
「そっかぁ…。」
落胆の声音がやけに大きく聞こえる。。
「来月、日本に戻るけど、会えないかな?」
気を取り直したカオルが誘ってきた。
一瞬、タケルの顔が脳裏を横切る。
『ゴメン。』心の中で両手を合わす。
「勿論、いいよ。いつ頃になる?」
罪悪感に苛れながらも、笑顔を向ける。
「マジ?マジ、会える?」
水飛沫を上げて喜ぶ姿を見て、再度心中で謝った。
タケルは良くも悪くもクールの一言に尽きる。
自分の所為で一喜一憂する事はないだろう。
今回の旅行でそれが更に顕著に感じられた。
カオルが天真爛漫に喜ぶ姿を見て、つい顔が綻んでしまう。
もう一度会えると言っただけで、この喜び様だ。
自分が必要とされている事が痛い程伝わってきた。
「戻る日が決まったら、直ぐに連絡くれよな。」
「勿論、ヤマトさんと会えるなら、豪華なホテルを予約しておくから。」
無邪気な笑顔が伝染する。
「だったら俺も半分持つよ。
凄く豪華なホテルで…。」
思わず妄想を口走りそうになる。
「ホテルで何されたいんだ?」
カオルの表情に卑猥さが加わった。
「二人でヒーローのコスチュームを着て…。」
「拘束されたいんだろ。
それで前後の穴を犯してやる。」
全てを語らなくても察してくれる。
背徳感を覚えながらも、もう立ち止まれない。
(つづく)
驚いて振り向くと、タイ人のマッチョが微笑んでいる。
「マッサージ、ボディマッサージ。」
肩を揉むジェスチャーをした。
カットのある筋肉がぴくぴく動く。
力は充分になりそうだ。
「ユーキ、起きろよ。
マッサージしないか?
めちゃマッチョだぜ。」
乳首を指で弾く。
「えっ!マッチョ?」
ユーキが飛び起きた。
「すげぇ、マッチョじゃん!いくら?」
手を大きく振り、マッチョに問い掛ける。
ユーキが凄いのは、全て日本語で通してしまう事だ。
しかも何故か、相手に通じる。
「1hour、300baht。」マッチョはユーキの肩を揉む。
「安いじゃん!ちょっとやってくるよ。」
即座に立ち上がると、マッチョに寄り添いながら歩いて行く。
ユーキの伸びた手が尻をしっかり摩っていた。
「海に入りらない?
タイに来て三か月経つけど、陽射しの下にこんなに長くいたのは初めてで。」
カオルが汗を拭う。
「うん、流石に暑いな。入ろう。」
炎天下で全身汗とオイルでベトベトだ。
海は穏やかで、波は殆どない。
ただ透明度はなく、魚はいそうもない。
ゴーグルしたカオルが潜って股間を攻めてきた。
慌てて腰を引く。
一度触れた手が引っ込んだ。
水面に顔を出したカオルがゴーグルを取る。
疑惑の視線が水中に向く。
「ヤマトさん、ペニスに何を付けているの?
まさか…、貞操帯?」
カオルの動揺が犇々と伝わってくる。
「うん、自分では外せないんだ。」
顔を伏せて、正直に話す。
羞恥心が込み上げてくる。
タケルの思惑通りにドン引きされる事を覚悟した。
「マジかよ!ヤマトさんって、顔に似合わずド変態なんだな!」
意に反して、ゴーグル下の顔が綻んだ。
「ド変態のマッチョか…。たまんねぇ!」
カオルは溜息が潮風に混じる。
「良かった。ドン引きされるかと思ったよ。」
安堵感でつい笑ってしまう。
「逆にヤマトさんの事が余計に好きになった。」
はにかんだ表情のカオルが抱き付いてきた。
「タケルさんに管理されているのか?」
耳元の質問に黙って頷く。
「そっかぁ…。」
落胆の声音がやけに大きく聞こえる。。
「来月、日本に戻るけど、会えないかな?」
気を取り直したカオルが誘ってきた。
一瞬、タケルの顔が脳裏を横切る。
『ゴメン。』心の中で両手を合わす。
「勿論、いいよ。いつ頃になる?」
罪悪感に苛れながらも、笑顔を向ける。
「マジ?マジ、会える?」
水飛沫を上げて喜ぶ姿を見て、再度心中で謝った。
タケルは良くも悪くもクールの一言に尽きる。
自分の所為で一喜一憂する事はないだろう。
今回の旅行でそれが更に顕著に感じられた。
カオルが天真爛漫に喜ぶ姿を見て、つい顔が綻んでしまう。
もう一度会えると言っただけで、この喜び様だ。
自分が必要とされている事が痛い程伝わってきた。
「戻る日が決まったら、直ぐに連絡くれよな。」
「勿論、ヤマトさんと会えるなら、豪華なホテルを予約しておくから。」
無邪気な笑顔が伝染する。
「だったら俺も半分持つよ。
凄く豪華なホテルで…。」
思わず妄想を口走りそうになる。
「ホテルで何されたいんだ?」
カオルの表情に卑猥さが加わった。
「二人でヒーローのコスチュームを着て…。」
「拘束されたいんだろ。
それで前後の穴を犯してやる。」
全てを語らなくても察してくれる。
背徳感を覚えながらも、もう立ち止まれない。
(つづく)
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