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Chapter10(鵠沼編)
Chapter10-⑤【HERO(ヒーローになる時、それは今)】
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痛む膝を押さえ、後ろを振り向く。
直ぐ後ろにスイム男が追って来る。
木刀の様な枝を持ち、振り上げていた。
頭に血の上った男は常軌を逸している。
身動き出来ない。
「ドMごときが調子に乗んな!」
スイム男が枝を振り下ろす。
右手で顔をガードし、目を瞑る。
『ボキッ!』
派手な音がして、枝が飛び散った。
「ヤマト、お待たせ!マスクマン参上。」
その声に瞼を開ける。
覆面を被った男が短くなった枝を蹴りあげた。
どう見ても、覆面を被っているのはミサキなのだが。
「何だ、お前は?」
突然の闖入者に全裸のスイム男は動揺している。
「正義の味方だ。
お前みたいな悪党を懲らしめる為にやってきた。」
ミサキはノリノリだ。
その後ろにケイスケがいる。
フェンス外に出て、ミサキを探してくれたのかもしれない。
スイム男は新たな枯れ枝を拾うと、竹刀の様に構える。
「ふざけんな!」
怒声と共にスイム男が枝を振りかざし、一気に下ろした。
ミサキは靴底で枝を受け止める。
逆足が高く舞上がり、スイム男の後頭部にヒットした。
スイム男は後頭部を押さえ、崩れ落ちる。
「お前みたいな暴力で人を犯す奴が一番嫌いなんだ。
SMってのはな、お互いの信頼関係で成り立ってんだ。
相手の事を考えないで、一方的に性欲を満たそうとする奴。
そいつがSを名乗るのが我慢ならねぇ!」
ミサキが啖呵を切る。
「決まった?」
マスクの下からウインクした。
再び鳴き出した蝉が喝采している様だ。
ケイスケが手を解いてくれた。
両手が自由になり、猿轡をやっと外す事が出来た。
「ヤマト、その六尺をこっちによこせよ。」
ミサキが手を伸ばす。
受け取った六尺でスイム男の手足を縛り上げる。
「こいつに人の痛みを教えてやらねぇとな。
ヤマトが入れていたハリガタあるか?」
ミサキが残忍な笑みを浮かべた。
「それならここにあるよ。」
ケイスケがディルドを持っている。
「それをこいつのケツマンにぶち込め。」
ミサキがケイスケに指示した。
「こんなデカイの入れちゃうの?」
ケイスケは新しい玩具を手に入れた子供の様に、目を輝かせている。
先端をアナルに宛がうが、全く先に進まない。
オイルを垂らし、強引に先を捩じ込む。
「うわぁ!」スイム男が目を覚ます。
「な、何してんだよ!」
自分の置かれている状況を理解し、大声で叫んだ。
「お前に人の痛みを理解して貰おうと思ってな。
ヤマト、お前がされたみたいに猿轡をしろよ。」
ミサキがびしょ濡れの競パンに視線を落とす。
「や、止めろ!」
更なる大声で訴える。
競パンを本人の口に戻し、タオルで塞ぐ。
スイム男は目尻に涙を浮かべ、顔を左右に振る。
その度に汗と涙が飛び散った。
「これで静かになったな。
よし、根元まで入れちゃえ!」
ミサキは愉快そうに焚き付ける。
ケイスケは全身汗だくになり、渾身の力でディルドを押し込む。
「ぐわぁ!」
猿轡の奥から声が漏れた。
「もういいよ。
これじゃあ、俺達もこいつと同じになっちゃう。」
泣き叫ぶ男が自分と重なる。
「マジかよ。本当に止めるのか?」
ミサキが驚愕の表情で聞いた。
大きく頷き、ケイスケの手からディルドを奪う。
「ヤマトは甘いな。」
ミサキは渋々納得する。
「これにて一見落着とするか!
それじゃ、行くか。
シラス丼の旨い店を知ってんだ。」
最後は明るくミサキが締めた。
「ねぇ、僕のお陰って事を忘れてない?」
背後からケイスケの声がする。
すっかり存在を忘れていた。
「お前、まだいたのか?。
何か褒美が欲しいのか?」
覆面を取ったミサキが冗談を言う。
(つづく)
直ぐ後ろにスイム男が追って来る。
木刀の様な枝を持ち、振り上げていた。
頭に血の上った男は常軌を逸している。
身動き出来ない。
「ドMごときが調子に乗んな!」
スイム男が枝を振り下ろす。
右手で顔をガードし、目を瞑る。
『ボキッ!』
派手な音がして、枝が飛び散った。
「ヤマト、お待たせ!マスクマン参上。」
その声に瞼を開ける。
覆面を被った男が短くなった枝を蹴りあげた。
どう見ても、覆面を被っているのはミサキなのだが。
「何だ、お前は?」
突然の闖入者に全裸のスイム男は動揺している。
「正義の味方だ。
お前みたいな悪党を懲らしめる為にやってきた。」
ミサキはノリノリだ。
その後ろにケイスケがいる。
フェンス外に出て、ミサキを探してくれたのかもしれない。
スイム男は新たな枯れ枝を拾うと、竹刀の様に構える。
「ふざけんな!」
怒声と共にスイム男が枝を振りかざし、一気に下ろした。
ミサキは靴底で枝を受け止める。
逆足が高く舞上がり、スイム男の後頭部にヒットした。
スイム男は後頭部を押さえ、崩れ落ちる。
「お前みたいな暴力で人を犯す奴が一番嫌いなんだ。
SMってのはな、お互いの信頼関係で成り立ってんだ。
相手の事を考えないで、一方的に性欲を満たそうとする奴。
そいつがSを名乗るのが我慢ならねぇ!」
ミサキが啖呵を切る。
「決まった?」
マスクの下からウインクした。
再び鳴き出した蝉が喝采している様だ。
ケイスケが手を解いてくれた。
両手が自由になり、猿轡をやっと外す事が出来た。
「ヤマト、その六尺をこっちによこせよ。」
ミサキが手を伸ばす。
受け取った六尺でスイム男の手足を縛り上げる。
「こいつに人の痛みを教えてやらねぇとな。
ヤマトが入れていたハリガタあるか?」
ミサキが残忍な笑みを浮かべた。
「それならここにあるよ。」
ケイスケがディルドを持っている。
「それをこいつのケツマンにぶち込め。」
ミサキがケイスケに指示した。
「こんなデカイの入れちゃうの?」
ケイスケは新しい玩具を手に入れた子供の様に、目を輝かせている。
先端をアナルに宛がうが、全く先に進まない。
オイルを垂らし、強引に先を捩じ込む。
「うわぁ!」スイム男が目を覚ます。
「な、何してんだよ!」
自分の置かれている状況を理解し、大声で叫んだ。
「お前に人の痛みを理解して貰おうと思ってな。
ヤマト、お前がされたみたいに猿轡をしろよ。」
ミサキがびしょ濡れの競パンに視線を落とす。
「や、止めろ!」
更なる大声で訴える。
競パンを本人の口に戻し、タオルで塞ぐ。
スイム男は目尻に涙を浮かべ、顔を左右に振る。
その度に汗と涙が飛び散った。
「これで静かになったな。
よし、根元まで入れちゃえ!」
ミサキは愉快そうに焚き付ける。
ケイスケは全身汗だくになり、渾身の力でディルドを押し込む。
「ぐわぁ!」
猿轡の奥から声が漏れた。
「もういいよ。
これじゃあ、俺達もこいつと同じになっちゃう。」
泣き叫ぶ男が自分と重なる。
「マジかよ。本当に止めるのか?」
ミサキが驚愕の表情で聞いた。
大きく頷き、ケイスケの手からディルドを奪う。
「ヤマトは甘いな。」
ミサキは渋々納得する。
「これにて一見落着とするか!
それじゃ、行くか。
シラス丼の旨い店を知ってんだ。」
最後は明るくミサキが締めた。
「ねぇ、僕のお陰って事を忘れてない?」
背後からケイスケの声がする。
すっかり存在を忘れていた。
「お前、まだいたのか?。
何か褒美が欲しいのか?」
覆面を取ったミサキが冗談を言う。
(つづく)
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