妄想日記1<<ORIGIN>>

YAMATO

文字の大きさ
上 下
72 / 354
Chapter7(ミサキ編)

Chapter7-②【Whatever】

しおりを挟む
ミサキは缶ビールを置くと、トイレに行った。
「ミサキが戻って来たら、ユーキは風呂でラバーマンに変身してこい。
合図をしたらこの部屋に入って来い。
ローターが作動したら、開始の合図だ。」
俺は早口に説明する。
「最後にマスクとグローブを忘れるな。」
念を押し、ローターが動く事を確認した。
夕方から続いている欲情モードから脱出したい一心で、何度も大きく頷く。
ミサキが戻って来ると、入れ替わりに兄貴が席を立つ。
「これがレザーマスクだ。
装着してみろよ。」
ミサキに手渡す。
マスクを被ったミサキは後頭部にある紐を器用に結んだ。
 
レザー製のハーフマスクを被ったミサキは絵になる。
鋭い眼光が強調され、精悍な勇者を想起させた。
変身した己の顔を鏡に映している。
かなり気に入った様子だ。
「じゃあ、ミサキはここに座ってくれ。
ユーキが部屋に入って来たら、撮影開始だ。」
セッティングした椅子を指す。
ミサキは椅子に座ると、煙草に火を点けた。
吐き出した煙に焦点を合わす。
煙が消えれば、勇者が現れる。
録画ボタンを押すと、赤いランプが点灯した。。
撮影されている事を知らないミサキはリラックスしている。
この後、ラバーマンの登場による表情の変化が最初のポイントだ。
 
光り物の好きなミサキはきっとラバーマンは出現によって狂喜するだろう。
フレームの中心にレザー製のハーフマスクを被ったミサキを据えた。
その向こう側に兄貴が待機している風呂場のドアがある。
リモコンのスイッチをそっと押す。
ドアが開き、ラバーマンに変身した兄貴が出て来た。
ミサキの顔にズームを寄せる。
瞳を大きく見開き、ラバーマンを食い入る様に見詰めていた。
煙草は咥えたままだ。
震える先端から灰が落下した。
 
「す、凄い!」
呟く口から煙が漏れる。
事前にラバー用の光沢ジェルを塗っておいた。
その甲斐があり、ラバーマンの全身は怪しい光沢を帯びている。
もう一枚のスキンを手に入れた筋肉が最大限に誇示している様だ。
ミサキは煙草を揉み消すと、勢い良く立ち上がる。
椅子が倒れたが、振り返る事なくラバーマンに向かう。
そしてラバーマンの頭を掴むと引き寄せ、キスをした。
口もラバーで覆われているラバーマンに口を寄せる。
「な、何だ!これは?す、すげぇよ!」
漏れた声は確実に録音されている筈だ。
 
 
(つづく)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性的イジメ

ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。 作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。 全二話 毎週日曜日正午にUPされます。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

男子中学生から女子校生になった僕

大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。 普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。 強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!

消防士の義兄との秘密

熊次郎
BL
翔は5歳年上の義兄の大輔と急接近する。憧れの気持ちが欲望に塗れていく。たくらみが膨れ上がる。

ずっと女の子になりたかった 男の娘の私

ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。 ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。 そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。

支配された捜査員達はステージの上で恥辱ショーの開始を告げる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

泥々の川

フロイライン
恋愛
昭和四十九年大阪 中学三年の友谷袮留は、劣悪な家庭環境の中にありながら前向きに生きていた。 しかし、ろくでなしの父親誠の犠牲となり、ささやかな幸せさえも奪われてしまう。

処理中です...