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Chapter3(変化編)
Chapter3-③【Keep Giving Your Love To Me】
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店の前で兄貴を待つ。
リュックで股間を隠した兄貴が出てきた。
どう見ても不自然な姿を見て、つい笑ってしまう。
「もう暗いから誰も見てないよ。
それじゃ、余計人目に付くし。
自ら不審者と言っている様なもんだよ。」
兄貴は夜空を見上げると、諦めたのかリュックを背負った。
ホテルはもう押さえてある。
チェックインする前に寄りたい場所があった。
兄貴に渡すプレゼントを買いたい。
駅に着き、切符を2枚買う。
土曜日の夕方で山手線は混んでいた。
次々に乗ってくる人達に押され、俺達は密着する。
俺は悪戯心が抑えられなくなった。
電車が動く時に大きく揺れた。
そのタイミングでリモコンのスイッチを入れる。
兄貴が睨むが、素知らぬ顔で車窓を眺めた。
写り込む窓で車内の様子を伺う。
思いの外大きな音がしたが、気に止めている人は見当たらない。
兄貴に視線を戻すと、額に汗を浮かべている。
車内の暑さの所為ではなさそうだ。
耐え切れなくなった汗が頬を伝う。
兄貴は小刻みに揺れている。
膝に力が入らない様で、ガクガク震えていた。
視線を下げると、案の定『ボンレスハム』になっている。
はみ出し掛けている亀頭を弄んでいる内に目的の駅に着いた。
「ユーキ降りるよ。」と声を掛け、ローターを切る。
安堵の表情で付いて来る兄貴が、愛しくて堪らない。
アダルトショップのドアを押す。
兄貴にピッタリのボディハーネスをプレゼントするためだ。
中に入ると客が一斉に振り向く。
フルレザーとボロボロのジーンズを着た二人組が入って来たのだから、興味津々だろ
う。
一番奥のレザー売り場に向う。
ハーネスは何種類かあり、それぞれを手に取ってみる。
装着したモデルの写真が付いていた。
イメージしやすくて、ありがたいサービスだ。
上半身のみのタイプは興味ない。
ハーネスの幅違いでいくつかあった。
次に手にしたのはコックリング付きのタイプだ。
俺が欲しかったタイプで、これを兄貴に装着させたかった。
写真のリングはモザイクが掛かっている。
リングの中でギンギンになっている事は確かだろう。
さっき迄興味なさげだった兄貴が覗き込んできた。
「これ格好良いな。」
溜息混じりに兄貴が言う。
好みが一緒だった事が嬉しかった。
(つづく)
リュックで股間を隠した兄貴が出てきた。
どう見ても不自然な姿を見て、つい笑ってしまう。
「もう暗いから誰も見てないよ。
それじゃ、余計人目に付くし。
自ら不審者と言っている様なもんだよ。」
兄貴は夜空を見上げると、諦めたのかリュックを背負った。
ホテルはもう押さえてある。
チェックインする前に寄りたい場所があった。
兄貴に渡すプレゼントを買いたい。
駅に着き、切符を2枚買う。
土曜日の夕方で山手線は混んでいた。
次々に乗ってくる人達に押され、俺達は密着する。
俺は悪戯心が抑えられなくなった。
電車が動く時に大きく揺れた。
そのタイミングでリモコンのスイッチを入れる。
兄貴が睨むが、素知らぬ顔で車窓を眺めた。
写り込む窓で車内の様子を伺う。
思いの外大きな音がしたが、気に止めている人は見当たらない。
兄貴に視線を戻すと、額に汗を浮かべている。
車内の暑さの所為ではなさそうだ。
耐え切れなくなった汗が頬を伝う。
兄貴は小刻みに揺れている。
膝に力が入らない様で、ガクガク震えていた。
視線を下げると、案の定『ボンレスハム』になっている。
はみ出し掛けている亀頭を弄んでいる内に目的の駅に着いた。
「ユーキ降りるよ。」と声を掛け、ローターを切る。
安堵の表情で付いて来る兄貴が、愛しくて堪らない。
アダルトショップのドアを押す。
兄貴にピッタリのボディハーネスをプレゼントするためだ。
中に入ると客が一斉に振り向く。
フルレザーとボロボロのジーンズを着た二人組が入って来たのだから、興味津々だろ
う。
一番奥のレザー売り場に向う。
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上半身のみのタイプは興味ない。
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次に手にしたのはコックリング付きのタイプだ。
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写真のリングはモザイクが掛かっている。
リングの中でギンギンになっている事は確かだろう。
さっき迄興味なさげだった兄貴が覗き込んできた。
「これ格好良いな。」
溜息混じりに兄貴が言う。
好みが一緒だった事が嬉しかった。
(つづく)
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