妄想日記7<<DAYDREAM>>

YAMATO

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Chapter5(蜻蛉編)

Chapter5-①【Ghost~君は幻~】

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「面倒だな。」
何か起こって、中止にならないかと願う。
明日は主任と陽子とイベントへ行く約束になっていた。
先週のテツオとのデートが楽しかっただけ、その落差に余計気が滅入る。
「テツオは今頃、何してるかな?」
連休に入り、テツオは遠征に行っていた。
送ったラインは一切既読にならない。
『まさか部員達と…。』
小さなメモをくしゃくしゃに丸めた。
 
「次はどうやって驚かすかな?」
ディルドを入れたまま、パソコンに向かう。
変わった行動をテツオは好む。
その性癖が、シオンを更なる高みへ連れて行ってくれる。
その分、ハードルがどんどん高くなっていく。
「次はもっと、もっとテツオを興奮させなと。」
パソコンをスクロールしながら、思いは先週のデートに辿り着く。
次に会える日が遥か先に思えた。
 
「まだ早いのに、結構人がいるもんだね。」
砂浜に寝転ぶ人達が物珍しく映る。
「ああ、日焼けマニアはこの季節を待ってたからな。
この辺にするか。」
テツオはシートを敷くと、荷物を置いた。
隣の男がじっと見ている。
「もう少し離れた方がいいんじゃない?」
その視線が気になり、小声で言う。
「何処もそんな大差ないさ。
それに糞が出掛かってるんだ。
もう限界。」諦めてリュックを置く。
青年の纏わり付く視線を犇犇と感じた。
 
青年は大学生だろうか。
薄い体毛は高校生にも見えた。
とてもエキゾチックな顔立ちだ。
小さ目の競泳パンツはかなり使い込んでいる。
脇に二人分のキャップとゴーグルが置いてあった。
どうやら連れがいるらしい。
 
「ちょい糞してくる。
シオンも来るか?」
「えっ?」その誘いの真意を勘ぐる。
「でも、荷物が心配…。
申し訳ないけど、荷物を見ててもらえませんか?」
隣の青年に声を掛けた。
「いいっすよ。
でも、この辺は便所も店もないっすけど。」
察した青年が辺りを見回す。
「平気、平気。便器はここにいるから。
よし行くぜ。漏れそうだ。」
「すみませんが、少し見てて下さい。」
テツオは恥ずかしげに立ち尽くすシオンの手を引っ張った。
 
テツオから排出するゼリーを貪る。
汚いとは一切思わない。
只ご馳走を溢さぬ様、必死に吸い続けたのだ。
防砂林の中は鬱蒼としていて、陽光は届かない。
ここでなら誰の目も気にならない。
存分に快楽に耽れた。
「俺、めちゃ感動した。
俺のゼリーを飲んでくれてさ。
シオンの前後の穴は俺以外に使わせるな。
分かったか?」
「うん。」返事が小さくなる。
視線を感じたのだ。
口を肛門に押し付けたまま、顔をずらす。
防砂林の入り口に先程の青年が立っていた。
立ち尽くすその姿は呆れている様子だ。
その内いなくなるなるだろうと高を括る。
「もっと俺の事を好きになれ。
俺なしで生きていられない位に。
おらっ、最後だ。」
テツオが力み、頭が下がる。
開けた景色の先に青年が立っていた。
「うっ!」大量のゼリーが送り込まれ、喉が詰まる。
しかし詰まった原因は他にあった。
青年のぺニスは容姿と駆け離れ、殊更大きい。
そのぺニスを扱いている姿を見て、息が止まったのだ。
 
「すっきりしたな。
これで日焼けに集中出来るってもんだ。」
陽気にテツオが言った。
シオンは元の場所に戻る事に躊躇いを覚える。
あんな羞恥を見られたのだから、どんな顔をすれば良いのか分からない。
だが隣のシートに青年はいない。
代りに年配の男が寝ていた。
六尺を絞めた男は青年の父親位年が離れていそうだ。
 
 
(つづく)
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