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YAMATO

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Chapter3(Troublesome Friend編)

Chapter3-⑨【エリアK】

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「これは飾りじゃないよ。
アナルフックさ。」
鉄のフックを奪い取ったケンユウが背後に周り込む。
手際良くフックをTバックの先端の穴に通すと、Jの短い方をアナルに突っ込んだ。
「うわぁ!」
思わず悲鳴を上げる。
「どう、刺激的でしょ?
ボクも試してみたんだけど、エキサイトしちゃった。」
ケンユウが悪戯っ子の様に笑う。
アナルの刺激が既視感を呼び起こす。
タカユキは頭を抱え、しゃがみ込む。
「どっ、どうしたの?
感じ過ぎた?」
オロオロしたケンユウが顔を覗き込んできた。
『この感覚はデジャヴュなんかじゃない!
ケツが覚える!』
霧の中で吠える。
「は、外そうか?」
ケンユウがフックに触れた。
「いや、大丈夫だ。
よし、撮ってしまおうぜ。」
タカユキは立ち上がると、アナルに神経を向けた。
 
「すっ、凄いよ!」
興奮したケンユウがシャッターを押す。
「腰を突き出して!
お尻を左右に分けて、フックを見せ付けて!」
要求にえげつなさが増す。
「今度はプールに入って!」
ケンユウの声が上擦った。
「そう。そして三頭筋に力を入れて、上がってきて!」
インスピレーションが次々と沸くらしく、指示が止まらない。
掌をプールサイドに置くと、一気に身体を持ち上げた。
三頭筋が盛り上がる。
シャッターが立て続けに鳴った。
水分を吸った立体的なフロントが勃起したマラに張り付く。
「さ、最高だよ!」
空調が効いてるにも拘わらず、ケンユウの顎から汗が滴り落ちた。
レンズが股間を狙っているのが分かる。
タカユキはアナルを引き締めてみた。
快楽がマラに伝導し、更に水着を持ち上げる。
アナルの感触を頼りに、霧の中をさ迷った。
 
「プールサイドに寝そべって。
違う、こっちにお尻を向けて!」
要求は止まらない。
突然、車のライトが窓を照らした。
慌てふためく二人は備品ラックの陰に姿を隠す。
「誰かな?
入って来るのかな?」
ケンユウが不安げに聞いてきた。
「多分、社長だと思う。
裏口から先に帰ってろよ。」
ケンユウの肩を押す。
「タカユキはどうするの?」
怯えた視線が見返す。
「まさか、戸締まりしないで帰る訳にいかないし。
一人なら、なんとか言い逃れ出来るさ。
さあ、入って来る前に帰れよ。」
タカユキは照明のスイッチを切る。
プールが常夜灯に照らされ、幻想的な雰囲気を醸し出した。
「ゴメンね。
パソコンにダウンロードしたら、送るからさ。
きっと最高傑作だと思うんだ。」
ケンユウはそう言い残すと、忍び足で非常口に向かった。
 
ドアの開く音がする。
「誰かいるのか?」
タケルの野太い声が響く。
タカユキは出て行くか迷う。
「おう、もう来てたのか?」
そこに別の声がした。ミサキだ。
「ああ、今来たばかりだ。」
タケルが返事する。
「お前、どういうつもりだ?
内の従業員に手を出すとは!」
荒げた声がプールサイドに響く。
タカユキは自分の事だと分かり、ビクッとする。
「別にいいじゃないか。
それより社長のお前が従業員に手を出す方が、問題じゃないのか?
コンプライアンス違反だぜ。」
ミサキが冷めた声音で切り返す。
タケルが返事に窮した。
「俺は気に入った物は何でも手に入れる主義なんだ。
それが例えタケルの物でもな!」
ミサキが吠えた。
ラックから顔だけ出して、成り行きを見守る。
常夜灯に半身を照らされた二人が対峙していた。
「好きにしろ!とは今回ばかりは言わないぜ。
お前には何が何でも渡さない。」
タケルの口調に冷静さが戻った。
「クールなタケルにしては珍しいな。
ただそうなると、余計に欲しくなるんだよな。」
ミサキがおちょくる口調で挑発する。
正に一触即発だった。
 
 
(つづく)
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